横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【いや全然強がりでなく、アウェイ川崎戦0ー3はそんな凹んでないっスよ。昨日のマリノスはこんなもんだ。でも次のマリノスはきっとこんなもんじゃない。もっと強くなれると信じてる by 蒼井真理】 about [2017-J1-25] 横浜 0 v 3 川崎

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

2017リーグもあと10試合。
首位鹿島と勝点5差。2位マリノス勝点47。3位の川崎が勝点46。
高みに挑む資格はあるのか、積み上げた力は本物か。

問われ試される大一番アウェイ川崎戦。キックオフ1時間前に等々力に到着

pic.twitter.com

アウェイ川崎戦のスタメン

FW ウーゴ
MF 学、天野純マルティノス
MF 扇原、喜田
DF 山中亮輔、ミロシュ、中澤、松原健
GK 飯倉

SUB:杉本大地、朴正洙、金井、中町、イッペイ、前田直輝、敬真

ウーゴ先発。秘密兵器イッペイくんが公式戦初のメンバ入り

負傷離脱者は勇蔵と吉尾海夏の2名。どちらも遠からず全体練習に復帰できそうな様子で、このシーズン終盤もレギュラクラスに怪我人、長期離脱者がないのは幸い。この順位にいられる理由の1つでもあろう

扇原は累積3枚でリーチだから黄紙に気をつけて!

バックSS指定前売り4600円。ゾーン指定のSAで早めに来るのも面倒なので中央のSSで。メインも高さ変わんないし

pic.twitter.com

キックオフ1時間前のアウェイ側マリノスゴール裏。密集ギチギチ

pic.twitter.com

「川崎は攻撃面のクオリティが高く、新加入の阿部は狭いスペースで速い動きを加え、家長はコンビネーションに新たな要素をもたらした。だがスタイルは変わっていない。ポゼッションは川崎のほうが高い力を持っていると思うが、必ずしもポゼッションできたから試合に勝てる訳ではない」エリク監督

「相手にスペースを与えないようインテリジェンスを持って対応しなければいけない。背後のスペースを小林や阿部がダイアゴナルに狙ってくる。大事なのはスペースを消してコンビネーションを出させないこと。中盤3人の働きが重要で、相手に応じたポジショニングも必要になってくる」エリク監督

「ホームでの対戦は川崎に対するゲーム内容としてはパーフェクトだった。今度は前回より高いインテンシティで戦い、川崎が守備をする時間を増やしたい。だが重要なのは勝利することであり戦い方や内容そのものではない。試合は勝つためにやるものだ」エリク監督

『重要なのは勝利することであり戦い方や内容そのものではない。試合は勝つためにやるものだ』

やだ…ステキ。名将エリク!

「とにかく先に点を取られないことが大事。我慢して守りながらも、自分たちには学とマルちゃんがいてカウンタという武器があることを忘れずやりたい。強いチームと対戦して自分たちの立ち位置が分かる。優勝を意識するのはまだ早い。川崎に勝つことで大きな目標に少しずつ近づいていける」中澤佑二

「僕の予想ですけど、たぶん学が2点くらい取りますよ。学のゴールに期待してください。僕はしっかり耐えて守ります」中澤佑二

「学は期待するとあまり良い結果が出ないから、自分はあえて期待しないで期待する(苦笑)」飯倉大樹

――期待しないよ信頼してるんだ。…と言いつつもシーズン終盤の立ち位置と展開を決める大一番だからこそ絶対エースのゴールが欲しい。学は今季3点だけでいいんだ。今日の川崎戦とホーム鹿島戦、そしてタイトルを決める試合。3つの決勝ゴールだけでいい

「これから強い相手と対戦して、我慢できるかチャンスを決め切れるか、勝ち切れるか。臆せず戦えるか楽しみ。ホームで対戦した時より相手の完成度は上がっている。その川崎に対しどこまでやれるか。あとは自分が仕留めればいいだけ。ここで勝てれば、本当の意味で上位に行く資格がある」齋藤学

アウェイ川崎戦の注目ポイント

  • どんだけボール握られるのか
  • マリノスの時間帯も作れるのか
  • ホーム2ー0の時とは別モノ
  • 違和感でしかなかった家長も
  • かなりフィットしつつある
  • この川崎に勝つ事に意味がある
  • 連続無失点記録もかかるけど
  • たぶん勝利には複数得点が必要

「この先、上の順位にいられるか難しくなるのか。この一戦で決まると言ってもおかしくない試合。このゲームをモノにできればいろいろな事が、優勝争い以外のことも見えてくる相手だと思う。押し込まれるかもしれないけど、割り切って戦える。受け身になるのではなく意思統一して戦う」喜田拓也

「試合に出るチャンスをもらえたらインパクトを残したい。ただ出場するだけでなく何かやりたい。最後の5分だけでも、もらったチャンスの中で結果を残さなければ。熱いゲームになるのは間違いないので、責任を持ってプレイしたい」イッペイシノヅカ

フィールドプレイヤがアップ開始

pic.twitter.com

大一番にかけるマリノスゴール裏の一体感と声量、音圧は誇らしい

pic.twitter.com

サブ組ロンドの朴正洙がすごく明るい良い笑顔

イッペイくんのコールはイッペイシノヅカでなく、篠塚一平なんだね

椿鬼奴の始球式。ああ今日は普通のメイクなんだね。そしてなぜBon Jovi

このユルいテンションからもう一度気持ちを作り直すのが難しいマリノスゴール裏ww 惑わされるな川崎劇場のペースに! アゲて行こう

pic.twitter.com

アウェイ側2階ゴール裏の後列も立ち見でギッシリ

アウェイ川崎戦のゴール裏トリコロール・コレオ

pic.twitter.com

この等々力でこの川崎に勝って、前に進もう。強い相手だからこそ、今のマリノスの強さと今季ここまでの積み上げを示し倒し踏みつけて前に進もう

アウェイ川崎戦、間もなくキックオフ!

pic.twitter.com


スタートはマルティノスが左、学が右サイド

前半14分、ミロシュのクロスクリアがエリア内の大島僚太に渡ってしまいフリーでのシュートを許し川崎が先制。厳しいが、不運と割り切りやる事は変わらない。変えない

今季もここまで先制された試合は全敗。だからこそ今まさに試されている。高みを目指す資格はあるのか? 超えて行こう

1つ注目は、この先制点で川崎の振る舞いが変化するのか、しないのか

扇原のとんでもない自陣ミスからの被決定機、飯倉がビッグセーブで試合が壊れるのを阻止。ギリギリの対応

こんなに守備を頑張るウーゴは初めて

ちょっとみんな必死過ぎるな。余裕がない。食いつき過ぎだし

こんなに守備を頑張るウーゴは(2度目

ただ必ずしも良いことばかりでもない

前半35分経過してマリノスは未だシュート0本

前半38分、マルティノスのアーリクロスにニアてウーゴ! GKチョン・ソンリョンがブロック。ファーストシュートが決定機。1つの形

後半43分、マリノスに1つめのセットプレイ


前半終了、横浜0ー1川崎。シュート2:4(枠内1:3、エリア内1:2)決定機1:2。CK&FK1:5。最初の被決定機、しかも不運なクリアミスで失点は痛恨だが、複数得点が必要なのは覚悟の上。後半25分まではこのペース、このスコアでも構わない。最後の20分に全てを凝縮できるかが肝

事故の1失点は有り得る。ここまでが幸運で出来過ぎだっただけ。自力で乗り越えて行こう。先制された試合で勝ててなくとも、開幕戦はそれより厳しい展開をもう一度ひっくり返した。逆転勝利の経験はあるのだ。自信を持ってチャレンジし続けよう

先制されて以降、扇原からチャレンジの縦パス、キーパスは出始めている。受け手の準備イメージする力。3人目までシンクロできればビルド⇒ポゼッションからでも崩し取り切れる。川崎の守備圧力も、今季良くなってはいるけど個々にムラがある。味方と自分自身を信じてチャレンジすることが大事

さあ後半。試されている。超えて行こう

pic.twitter.com


後半12分、絶対に与えてはダメな追加点。些細なミスや緩みの連載。失点する時はこんなもの、だけどこの試合で2つ出るかねえ…

まだ2人目までの関係だけ。3人目が連動してこないと崩せない

後半17分、後半のマリノスファーストシュートは学の仕掛けのパスこぼれ球にエリア内の天野純。決定機2つ目。何気に決定機2:3で 0ー2なんスよね。まあコレもサッカーですけど

ウーゴにドリブルをさせてはダメだあ

後半25分、喜田⇒中町公祐

CKのタイミングで会長投入

後半20分過ぎからセットプレイが続く流れ、攻勢の5分間も獲り切れず

後半30分、3失点目は中村憲剛から家長昭博、鮮やか

後半31分、扇原⇒富樫敬真

このスコアで4枚目の警告を貰う意味は何もない。とても現実的な交代

決定機 2:4で0ー3。これもサッカーと割り切るだけだ。そういう事もある。よりによって今日じゃなくてもいいじゃないかと思うけれど、それもサッカーだ

複数得点が必要な展開での2トップ、4ー4ー2は手応えを得られると1つの収穫になる。手ぶらでは帰りたくないな

こんなに守備を頑張るウーゴは(3度目


試合終了、横浜0ー3川崎。トータル決定機2:5。両者にスコア程の差はないが、完敗。問題は3失点でなく、早い時間に先制され複数得点が必要な試合で前後半シュート6本、2決定機の攻撃力。攻め崩し奪い切る力。絶対的に足りないものを認め、また前へ

pic.twitter.com

後半30分までに被決定機4で3失点。ミスや緩み、相手の強さもあるが不運もある。なかなかそこまではヤラれない。それで此処まできた。でもこういう試合も――先制される事もある。複数得点が必要な試合は絶対ある。その強さを試され、まだ足りなかった。タイトルを口にする資格はまだ無かった

このタイミングでこの大一番での0ー3は必然だと思いたい。ずっとずっと無失点で、常に前半を耐えて後半先制して――それを続けるのは不可能だ。もっと主体的に、0ー0の前半や0ー1のスコアを動かしていく力が必要。全然足りない。足りないものは伸びシロだ。次に進もう。進むしかない

全然凹まないな今日の試合では。0ー3なまじ惜敗ですらないのが良い。スコア程の差はないが、タイトルを狙うには明確に足りないものがある事を再確認し、それは受け入れるしかない。これが現在地。被決定機数を見ても守備は別に崩壊してない。足りなかったものは明らかだ。さあまた積み上げて行こう!

夜の等々力から新丸子まで迷子にならずたどり着けるかが、アウェイ川崎戦


2位と3位の直接対決で6試合連続完封ならず5/7以来リーグ15試合振り敗戦。首位鹿島と勝点8差に。アウェイ川崎戦0ー3の備忘録

pic.twitter.com

手元トータルスタッツ。シュート6:10(枠内1:6、エリア内2:5)決定機2:5。CK&FK8:10。スタッツと展開内容的には「0ー1の完敗」が妥当。0ー3ほどの大差はないが、先制されリスク賭けても点を取りに行かざる得ない展開でも決定機とエリア内シュートは2本だけ

「ゲームの入り方が良くなく、展開を難しくした。先制点もクリアミスから。前半最後の20分は少しリズムを取り戻しポゼッションしながら攻撃につなげ、後半も何度かチャンスを作れたが、今日のゲームに関しては個人のミスが多過ぎた。これだけミスが多ければ結果につなげる事はできない」エリク監督

Q.川崎の激しいプレスが、ミスやパスがつながらないことに影響した?

「それも原因だと思う。相手のプレッシャを予測してトレーニングして準備してきたが、残念ながら今日はプレッシャの中で選手が正確に判断してプレイすることができなかった」エリク監督

――今回は相手を賞賛しないのかエリク。0ー3完敗3失点は確かにミス絡みではあるし力負けだけど、川崎の3得点も出来過ぎ感というか、再現性の高いモノではないゴールばかりだと思うぞ。無論この大一番で、ソレを積み重ねるのも「強さ」ではあるけれど

「前半は何とか0ー1で我慢できたが、後半ミスからの失点が痛かった。強い相手はミスを見逃してくれない。今まではミスをしても相手が(決定機を)外してくれた」中澤佑二

「1失点目はクリアボールが相手のいいところに行って、枠ギリギリへのシュートだった。運がいい時はあれが外れてくれるが、相手は雰囲気を持って臨んできただけにボールにも気持ちが入ってゴールしたと思う」飯倉大樹

「失点は全部ミス絡みだったし、本当に今日は自分たちのクオリティの低さから3失点した自滅の典型。今日みたいに前からプレッシャを掛けてくる相手への対応が改善されないと同じゲームになってしまう。上位チームはクオリティが高いから、自然とこういうゲームになってしまう」飯倉大樹

――確かに14戦無敗、5連続完封の背景には相手のクオリティやチーム状況があった。川崎はそれより打開と得点力、チーム状況に優れた相手であり、これまでは通用した自分たちの強みやゲームプランでは上回れなかった。それは一面の事実ではあるが、大島僚太小林悠のゴールは素直に賞賛していい

スコア展開的には、確かに先制されたのは「これまでの勝ちパターン」やゲームプラン的に厳しいものではあったが、中澤の言う通り0ー1でラスト20分くらいまで我慢できればまだ勝機はあった。そこはある程度ブレず慌てず意思統一できていたと思うのだが(個々の心理までは分からない)

実際、川崎は前節の甲府戦で先制し前半1ー0で折り返しながら後半2失点で一度は(残留を争いリーグ最小得点の甲府に)逆転を許している。終了間際に辛うじて同点とし勝点1を拾ったが、川崎にも瑕や隙はある。…その失敗課題反省を、このマリノス戦では見事に奇貨とした感もあるけれど

1失点目は確かにミロシュのクリアミスと言えばミスではある。しかしこぼれ球に対する咄嗟の反応であり、アレを角度も厳しくエリア内は敵味方が立ち並びシュートコースも極めて限られた中でダイレクトで右ポストギリギリにダイレクトで叩き込んだ大島僚太のスキルを賞賛すべきだろう。あんなの年イチ

「ゴールシーンはクリアミスではあったが、うまくボールがこぼれてきて落ち着いてインサイドで蹴ることができた。一応、狙った場所だが、うまく入ってよかった。周りから『そろそろ決めろ』と言われていたし、うまく決めることができてよかった」大島僚太

ちなみに川崎のNo.10大島僚太は、マリノス戦がリーグ先発20試合目で今季初ゴール。プロ6シーズン目のリーグ141試合目で6点目。今季初ゴール、リーグにおけるプロ6点目がこの大一番でのゴラッソ。勘弁して欲しい。また逸材を育ててしまったか

ゲームの趨勢を決めた後半12分の2失点目は松原健のタックル処理が中途半端で、中澤が小林悠に振り切られエリア外から豪快に叩き込まれる。ミロシュのポジショニングを批判する向きもあるが、正直あんま直接関与ない。中澤を外すワンフェイク、シュートコース作り右スミでなく中央上にズドン

マリノスが相手でそんなにチャンスは来ないと思っていたので、チャンスの場面では、絶対自分がシュートを打とうと思っていた。ワンチャンスしかないと思っていたが、思い切って打った。(右と真ん中)どっちに蹴るか迷ったが、GKもたぶん真ん中には来るとは思っていなかったと思う」小林悠

今季リーグ24節まで2319分「エリア外からのゴールを1本も許してない」全くどこのSGGKだよ飯倉大樹から、堅守そのもの鬼神・中澤佑二を振り切ってゴールとか、小林悠マジ勘弁して欲しい。お前ホントいつもなら怪我して戦線離脱してる頃合いじゃねーのかと

新着>「致命的ミス」の連発で豪州代表デゲネクが散々…。横浜の堅守に暗雲?
http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=29823
#川崎フロンターレ #横浜F・マリノス #frontale #Marinos #J1 #デゲネク #Jリーグ #Jリーグ好きな人RT #マリノス

pic.twitter.com

ペナルティエリア手前でボールを持った小林に寄せにいったCBの相棒・中澤佑二は、縦のシュートコースを切って横に相手を逃がした。おそらく「そこにはデゲネクがいる」と、そんな考えがあってのプレイだ』

――マジ勘弁して欲しい。あの場所で中澤が小林悠を相手に「横に相手を逃がした」とか

縦のシュートコースを切って(小林悠から見て)ゴール右スミにしか蹴れない状況を作り、そこは飯倉にお願い&コース限定する事で相手のシュートミスを誘おうとしたけど細かいワンフェイクで振り切られ、真ん中上に叩き込まれた。ミスとは言わないが中澤は小林悠との1対1に敗れた。小林悠が上回った

あの失点シーンを「中澤はちゃんと対応してコース切ったのにミロシュのポジショニングミス」とか言うのは、小林悠にも中澤佑二にも失礼過ぎる。とにかく「3失点全てにミロシュの責を問いたい」だけ結論ありきのクソ記事。小林悠に釣られネットのマークを外したために失点していれば、どう評したのか

――ミロシュは少なくとも2失点に絡んだ。心身コンディションは万全でなかったかもしれない。朴正洙であれば違う結果になったかもしれない。だがそれは検証不可能な結果論で、5試合連続完封にミロシュは全てフル出場し貢献している。変えて結果が出なければ、それはそれで批判する声は出ただろう

結論ありきの無責任な結果論しか述べない外野が何を言っても構わないが、少なくともマリノスのファンやサポータを自称するなら、W杯予選と川崎戦でメンタル的に苦しい状況にあるミロシュを、今こそ信頼し応援して支えなくてどうするよ

「なんでジョンスを使わない」「もうミロシュは見たくない」敗戦の責を誰かに押し付けることで精神の安定を図るような卑怯者は、朴正洙が出てミスをしても同じように糾弾し監督の起用選択を批判するだろう

極端な話、勝ってる時や調子いい時に応援って必要ないじゃん? 応援して支える意味があるとすれば、それはチームや選手が精神的に厳しい時、負けた時や上手くいってない時なんじゃないのかな

――以降は「引いて受けてボール回させて守り耐えて相手を焦らしてカウンタ狙い、後半勝負」のゲームプラン、勝ちパターンの是非について

「ボコボコにされてよかった」。横浜FM扇原貴宏が3失点完敗でも下を向かない理由
https://www.footballchannel.jp/2017/09/10/post230674/
(取材・文:舩木渉 @watarufunaki ) #jleague #fmarinos

pic.twitter.com

「立ち上がりから自分たちが引き過ぎて、川崎をリスペクトし過ぎた。もう少し人に行かないといけなかったが、本当に何もプレッシャを与えることなく自陣エリアまで来させていた。しっかりと積極的にやらなければいけないゲームだったが、最初に失点して更に苦しくなった。完敗かなと思う」扇原貴宏

「相手はイメージ通りと言えばイメージ通りだったが、前半の入り方としてはちょっとボールを見すぎたというか、もっと強くいくところは取りに行かないといけなかった。そういうところで、ちょっと一歩引きすぎたかなというのはあった」松原健

「もっとアグレッシブに行かなきゃいけなかった。相手が前から(プレスに)来ることは想定していたし、今週1週間そのためにビルドアップの練習もしていたので、言い訳にならない。各々の選手が今日のミスをどのように感じるかだと思う」山中亮輔

――気持ち的に受け過ぎた。積極性が足りなかった。確かに内容と結果を振り返れば、その通り。でもホームでの2ー0勝利も14戦無敗も5連続完封も「そのやり方」ゲームプランで積み重ねた結果。成功体験は人の心を縛る。それはある程度、仕方のない事でもある

「リョウタ(大島僚太)の1点が大きかった。相手のプランとしては『前半0ー0で、後半に焦れたときにカウンタで勝つ』という流れだったと思う。前回もそういう戦い方だった。そこで前半でポンと入れてくれたのが、チーム的にも楽になってゲームをコントロールしながら進められた」谷口彰悟

「1点目が全てかなと。リョウタ(大島僚太)のスーパーゴールで楽になった。あれがなかったらズルズルいっていたかもしれないし(前回対戦の0ー2と)同じ展開になっていたかもしれない。スーパーなゴールかもしれないけど、1点先に取れたのは大きかった」阿部浩之

「失点してないということは、逆にそれだけ失点したら(マリノスにとって)ダメージが大きいということ。そういう良い状態のマリノスだからこそ点を取ろうと思っていた」中村憲剛

リーグ直近8試合スコアと決定機数

広島 △1ー1 5:3
清水 △2ー2 9:6
新潟 ○2ー0 5:3
札幌 ○2ー0 8:5
鳥栖 ○1ー0 5:2
神戸 △0ー0 3:1
瓦斯 ○1ー0 3:4
川崎 ●0ー3 2:5

広島と清水に、先制しながら追い付かれた。続く新潟戦と札幌戦は反省を生かし2点目を奪い勝ちきった。しかし鳥栖、神戸、瓦斯の3試合で2得点。決定機の数も減少傾向にあった

「ゼロに抑え守り勝つ」「前半が無得点でも焦らない」勝ちパターンやゲームプラン、成功体験と心理形成は背景にあった

それがリーグ戦の面白いところであり、対戦タイミングでの妙もある。直近数試合の結果と内容、また後半戦では、前回対戦の結果と内容も互いの思惑やゲームプランに反映される。

マリノスが受けたのも、川崎が前から来て攻⇒守トランジションに重きを置きサボらなかったのにも背景がある

――そういったリーグ戦における積み重ねたもの、積み上げを無視して1試合だけの結果を切り取り「0ー3守備崩壊」とか「このやり方は間違っている」と言うのは、今後チームが進むべき指標や課題を得る上でも適切ではない

「僕たちが今まで14戦無敗だったのは、強いチームと当たっていなかったからなのかなと感じた。それぐらい力の差を見せつけられた。だから『今まで積み上げてきたものが正しくなかったんだ』と皆で反省して、次の柏戦に向けて頑張りたい」天野純

…馬鹿ですか天野純。君が川崎の――というより風間八宏の志向する(狭い隙間でも付けて受けて剥がす)スタイルに自分も適合しそうだし憧れる気持ちは分かるけど、今季ここまでのマリノスの積み上げや方向性を否定するのは馬鹿です。たかが1試合の結果と内容に影響され過ぎ。ホント若いなあ

川崎戦を迎えるまで14戦無敗、5連続完封、2位にいたのはマリノスが今季ここまで積み重ね積み上げてきた確かな成果。「前半耐えて我慢して後半カウンタで」を軸に、でもそれだけでなく自陣ビルドも個に依存しないものを少しずつ積み上げた。昨日の川崎相手にはまだ足りなかったのは確かだけれど

チームとして何かスタイルや強み、寄りすがる勝ちパターンやゲームプランを持ち磨き上げる事は「長いリーグ戦で継続性ある強さと成長」のために不可欠。それは監督の趣向や志向より前に、中心選手の強み弱みスタイル志向に強く影響され依存する。だからチームの明確な方向性、編成が大事

今季のマリノス、3年目のエリク横浜は中村俊輔という「存在そのものが戦術」のような極めてチームに大きな影響力を持つ選手が去り、CFGやエリクが志向する編成が成された。昨季天皇杯の流れを引き継ぎ、一貫性と継続性ある積み上げが少しずつ成されている。全方面に均等でないのは確かだが

ベースとなる志向と方向性、課題はずっとブレなく変わらない。中澤や飯倉を中心とした堅牢な守備、両翼マルや学を生かした縦に速い攻め。それだけでは引いた相手を崩せないので、ビルド&ポゼッション、ラスト1/3のコンビネーションや個々の打開と決定力も求めていく――ベース部分も、課題も明確

シーン半ばを過ぎ14戦無敗期間、首位と勝点5差の2位に押し上げた「強みと勝ちパターン」は耐え忍ぶ堅守ベース。中澤や飯倉が中心となり、扇原や山中ら周囲の意識ベースも引っ張り上げて、勝点を得るための確かな強みとなった。全方面でなく、その部分が突出した感は確かにある

「チームのメンタルが守りに、受動的になってしまった」川崎戦の結果だけをみれば、大きな課題や反省点、あるいは「方向性の誤り」に見えるかもしれない。その側面はある。無敗期間も、中澤の「内容より結果」発言や内包するリスクに対し何度か指摘してきた。2013年の失敗を繰り返すべきでない、と

だがチームのスタイル志向「強みや勝ちパターン」はチームと監督の理想よりも、中心選手に引っ張られ依存するのだ。極論「できる事しかできないし、できない事はできない」。甲府や新潟がバルサみたいなポゼッションスタイルを志向し勝てるか、川崎がマリノスのような堅守ウノゼロを志向し勝てるか、と

1位 鹿島 40得点 20失点
2位 川崎 48得点 27失点
3位 木白 39得点 24失点
4位 桜大 50得点 28失点
5位 横浜 31得点 20失点

18クラブで得点は7位タイ、失点は1位。実に分かりやすく得点力は足りないし、拠り所となる強みは確実に堅守にある

アレもコレも出来る、主導権を握るための型や勝ちパターン、ゲームプランが複数あるのが理想ではある。しかしソレは難しい。完成度や実効性が40点のゲームプランが3つも4つもあったところで、待っているのは残留争いだ。まず1つ「確かな強み」を獲得する。勝点を積み重ねるため、ほぼ不可欠

チーム構築の手法は様々で正解はなく、例えばネルシーニョのように敢えて確固としたスタイルは持たず「最低限の言い付けとゲームプランを尊守遂行する事を強く求め」相手に合わせやり方を変えるスタイルもある。就任1年目は結果を度外視し、必要なパーツ構築に専心する監督も稀にいる

しかしエリクは中長期視野や自らの理想志向に傾倒した育成オンリーな監督ではなく、目先の結果やスター選手の扱いにも苦心する中庸の人。常識人だ。そもそも今のマリノスに、理想志向だけを監督に追求させる余裕はない

2016リーグ得点上位者

齋藤学  10得点
中町公祐 6得点
伊藤翔  5得点
富樫敬真 5得点
マルティ 4得点
カイケ  4得点
中村俊輔 4得点(2PK2FK)
中澤佑二 3得点
ファビオ 3得点

2017リーグ得点上位者(25節終了時)

ウーゴ  8得点
マルティ 5得点
天野純  3得点
前田直輝 3得点
富樫敬真 2得点
金井貢史 2得点
ダビバブ 2得点

齋藤学  0得点

2016の得点上位4選手

齋藤学  10得点⇒ 0得点
中町公祐 6得点⇒ 1得点
伊藤翔  5得点⇒ 0得点
富樫敬真 5得点⇒ 2得点

26⇒ 3得点。9試合を残しているが、前年比この激減っ振りで上位争いできてるのが奇跡的。チームが堅守ベースに依存偏重も、ある意味当然

「もっと主体的にアグレッシブに」「前半0ー0でOK我慢の展開じゃなく」「点を奪いに行こうぜ」その心意気は良しとしても、まあ実際取れてない。取れないから堅守ベースになる。より高い位置での攻撃のためのボール奪取や、攻めに人数と厚みリスクを掛ける事を避ける⇒ 更に得点力は低下する

チームの強みスタイル方向性は、中心選手の働きに強く影響され依存する。大雑把に言って2017マリノスの中心は齋藤学中澤佑二であり、今季ここまで2人の残し示した結果が、今の強みスタイル方向性を形作っている。それが全ての説明ではないが、小さくない要素である事は疑いない

繰り返すが、実効性が40点のスタイルやゲームプランを複数持っても勝点は積み上がらない。1つだけ愚直で(先制されると詰み、のような)穴があったとしても85点の「勝ちパターン」があれば、運がよければシーズン終盤に上位争いもできる。それが今のマリノス

「それだけじゃダメだよね」「ロングカウンタ両翼頼みでなく攻めのバリエーションも増やさないとね」「ビルド&ポゼッション、コンビネーションからの崩しも磨いていかないとね」ソレは皆が分かっていて、取り組んで、まだ道半ば。ここまでやってない訳じゃない。まだ強くない、それだけの事

攻守で守の部分の中心である中澤が「とにかく引いて守って耐えてりゃいいんだよ」「ラインとか押し上げねーよ」とか言ってミスリードしてきた訳じゃない。「現実的に今はコレが正解」「内容より結果」と言いつつも「コレじゃダメだ」「強い相手には勝てない」と無敗期間も、変わらず言い続けてきた

だから何も変わってないしブレてない。2017マリノスのベースも方向性も拠り所も課題も、進むべき道も、やるべき事、やり続けなければいけない事も。何も間違ってない。川崎に勝てなかったのは足りなかったから。まだ強くないから。だから、もっと強くならなきゃいけない

自陣からのビルド&ポゼッションは昨季終盤の天皇杯から、今季の序盤に停滞期もあったけど年単位のスパンでは確実に右肩上がりで積み上がっている。より強い圧力に対する精度やリスク管理はまだ不十分、それも課題で伸びシロだ。もっとできる。やらなきゃいけない

引いて受けて我慢する守備は、中澤と飯倉が中心に支え、松原や扇原や山中らも感化してチームとしての強度と責任感を高めた。「相手が弱かったから」だけで戦力拮抗するJ1で5試合連続完封は絶対できない。マリノスは堅い。もちろん修正すべき課題はあるが、昨夜は大島僚太小林悠を誉めてあげよう

一方で「攻めにつなげるための能動的な守備」「前からハメて狩り奪う守備」「攻⇒守トランジションを迅速に奪い返す守備」は、リトリート優先にしてきたツケもあり進捗が乏しい――ぶっちゃけほぼ皆無だ。コレも少しずつ積み上げていかねば。やらなきゃいけない

得点力。今は逆算がスゴく難しい。エースFWのウーゴの得点パターン、ゴールする型が「クロスに対しエリア内でマーク外しワンタッチ」正直コレだけなんで、如何に良質のクロスを供給するか。単純に放り込むだけでなく、ウーゴがDFの視界から一瞬消えるための一手間やお膳立ても必要

後半勝負ならウーゴはベンチに置いておきたいし敬真を露払いとし70分まで限定守備と相手CBの駆け引きをやらせ疲弊を誘い「勝ちパターン」に誘導するのが吉だが、2人がそれを腹の底から受け入れられるか。エリクも非情に徹せられるか。なかなか難しい問題ではある

学や天野純は流れの中からもっと直接得点に絡まねばならないし、セットプレイには相変わらず工夫が無い。でも川崎戦も相手の方がセットプレイ回数多いし、あんなもんっちゃああんなもんだぜ。扇原を皆で地道に洗脳してストロングヘッダに育てあげよう

ぶっちゃけ「前半耐えて後半勝負、堅守速攻だけ」でリーグ優勝するには現状のFWの質では難しい。ウーゴはハマる形があまりに限定的過ぎ、ロングカウンタで独走して決めきる型がない。その強さがFWにないと、今のマリノスの強みスタイルだけでは限界がある。攻めの幅と厚み、変わらぬ課題

細かいとこでは「川崎にはボール回させても最後に勝つのは俺たち」やるんなら、前半11分の喜田は絶対ミドルシュートで終わらないとダメ。枠を外してもいい。横パスをカットされるとか有り得ない。メンタル的に優位に立つため何をすべきか。ゲームプランに徹するなら、もっと突き詰めないと

前節は堅実さが増し素晴らしかった松原健は、また攻守に細かいミスや不安定な判断が多かったし、扇原も有り得ない自陣ミスパスやタッチの乱れがあった。天野純も学も、チームを勝利に導く違いを生み出せなかった。みんな少しずつ足りない。もっともっと強くならないと

アウェイ川崎戦0ー3は完敗で力が足りなかった。誰かや誰がじゃなく、今のマリノスが今の川崎に及ばなかった。得られた反省課題は新しいものでなく、ほとんどが繰り越す課題。だから間違いじゃない。方向性、目指すものは変わらない。まだ出来てない。だから、出来るようになるしかない

「気持ちが受けに回った」「アグレッシブさが足りなかった」のは直近数試合の勝ちパターン的に、人間の思考的にある程度仕方ない。ああいうスーパーゴール決められ結果0ー3だから、気持ちが結果論に引きずられ過ぎ。試合前はキミら選手も皆「ボール回させても構わない」って言ってたじゃんww

ホーム川崎戦2ー0決定機8:0はマリノスにとって出来過ぎだったし、アウェイ川崎戦0ー3決定機2:5は川崎にって出来過ぎだった。ホームでは川崎に連戦疲弊あり大島僚太は不在、家長昭博をフィットさせようと無理に使ってブレーキに。でもその我慢が今に結実している。長いリーグ戦、色々あるよ

「川崎が相手というのが頭にあって、受け身になっていたことは認めざるを得ないが、これを意味のある負けにしたい。今日の負けで積み上げてきたものがゼロになるわけではない」喜田拓也

今日負けたから全て否定されることはない
積み上げてきたものがある。

自信をもってみんなで次に向かう。
自分に結果が出ていない今、不安に思うことはある。
でも、前を向いて。
次に向かう。
サポーターの皆さん。
一緒にこれからも闘いたいです。
今日のアウエー席、最高の雰囲気でした。

今季ここまで積み上げてきたものは確かにあるし、方向性も間違ってない。いろんな要素、ここまでの勝ち方などから「強み」が部分的に突出し、満遍なく課題を克服できてはいないが、ある程度仕方ない。積み上げが足りない課題は再確認できた。繰り越す課題に取り組むだけ。もっと強くなるために

まだ強くない。これからもっと強くなる。2017シーズン新しいマリノスは最後まで挑戦者であり続けなければならない。できなかった事は、全部が伸びシロで可能性だ。もっとできる。もっとやらなきゃ。言葉やフリだけでなく、もう一度日々のトレーニングから追い込んで行こう。超えて行こう

……いや全然強がりでなく、アウェイ川崎戦0ー3はそんな凹んでないっスよ。

昨日のマリノスはこんなもんだ。でも次のマリノスはきっとこんなもんじゃない。もっと強くなれると信じてる