横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【上積みは全然まだまだ。しかし、まず前半の前半に課題にトライする意欲を示せたのは良かったし、そこで生じるミスも全力でカバーする姿勢が複数の選手から強く感じられた。今日はウーゴ様々やで。ウーゴ逆算も要検討の余地あり。 by 蒼井真理】 about [2017-J1-13] 横浜 3 v 1 清水

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

リーグ13節アウェイ清水戦。12節終えて5勝2分5敗12得点12失点 9位。安定の中位から一歩だけ前に進もう! 往復、屋根下バスのお世話になります

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「雨さえふらなければ凄く良い箱 四天王」の筆頭格、IAIスタジアム日本平。他はヤマハとか三ツ沢とか

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富士山とアウェイ側マリノスゴール裏。とても良い天気

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Aゾーン(メイン・バクスタ共通)前売り3200円メインの上段から。ピッチ近くスタンドの傾斜もあり、とても見やすい俯瞰厨も大満足な視界

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アウェイ清水戦のスタメン

FW 伊藤翔
MF マル、天野純前田直輝
MF 扇原、喜田
DF 金井、ミロシュ、中澤、松原健
GK 飯倉

SUB:杉本大地、勇蔵、山中亮輔、賢星、ダビ、仲川、ウーゴ

エース学は今季2度目の負傷欠場。扇原は今度こそ先発起用のチャンス生かせるか

遠藤渓太はUー20W杯、今日がGL3戦目。海夏はUー19代表。復帰済みの中町と敬真、下平はベンチ入りせず。中澤さんは通算550試合のメモリアルマッチ(史上2人目)

スポーツ報知・サッカー取材班@hochi_football

【#横浜M 】DF中沢佑二選手が清水戦に先発。フィールドプレーヤーでは前人未到のJ通算550試合目。A代表を含めた全公式戦でカウントすると、通算777試合目の出場となります。(内訳:J1・550、ルヴァン杯61、天皇杯40、ACL11、ゼロックス杯3、CS2、A代表110)。

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「学はまだシュートやスプリントで痛みがあり、今週ほとんど練習参加してないのでメンバには入らない。学がいない事で個人の突破がなくなるぶん、よりコンビネーションが必要になる」エリク監督

「最近はチームとして苦しい試合が続いている。特に攻撃面はWHだけに頼らず、チーム全体が良い距離感でボールを回すことが必要。それが学くんやマルちゃんを生かす事にもつながる」松原健

「連敗を脱出して1勝1分だが、試合内容が劇的に良くなったわけではない。仙台戦でもほとんどチャンスを作れなかった。清水戦も難しいゲームになると思う。その中で少ないチャンスをゴールに結び付けたい」伊藤翔

清水は公式戦直近10戦勝無し(リーグ戦は△△●△△△)ホーム日本平で5戦未勝利。12節まで16得点と点は取れてる。鄭大世6ゴール、チアゴアウベス4ゴール。マリノスのトップスコアラは2得点が5人。伊藤翔さんはリーグ戦6試合に先発し未だノーゴール。直近2試合はシュートもゼロ

ゲームキャプテンは中澤さんかー。前節の学がキャプテンマーク託した流れから、喜田パイセン期待してたんだけどな!

清水スタメン。六反、元気かー

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アウェイ清水戦の注目ポイント

・勇気と自信をもってチームとして
・ビルド&ポゼッションにトライできるか
・1つひとつの球足パススピード
・その中心を担えるか扇原貴宏
・トップ下で引き出し変化だせるか天野純
・古巣相手に今季初ゴールなるか伊藤翔

フィールドプレイヤがアップ中

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ここ数シーズンでは最も広い日本平でのアウェイゾーン

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アウェイ清水戦のビッグフラッグ

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安定中位を抜け出すため、チームが前に進むための勇気あるチャレンジを。戦えヨコハマ

アウェイ清水戦、間もなくキックオフ!

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前半15分、扇原のクロスこぼれ球を高い位置で拾った松原健がエリア内切り返しから左足振り抜きファーサイドに沈め先制! 最初のチャンス、決定機で先制できた

こっからビビらない事。リスク管理は臆病になる事と同義ではない

扇原からブロック内側に縦パス入ってる。喜田がインサイドでパス受けできている。挑戦と前進

前田直輝も反応関与早い

軽くオラつき始める天野純

喜田パイセンの前向く勇気◎

前半27分、伊藤翔ウーゴ・ヴィエイラ

右太もも裏の違和感かな。ボール追えてなかった

扇原がチャンス構築の起点として多大な存在感。喜田と前田直輝セカンドボールへの反応関与がとても旺盛。チーム全体に戦う意欲、リズムやスピード感

喜田がボール足で挟み持ち上げ、清水にエリア内関節FK

前半終了、横浜1ー0清水。シュート4:9(枠内2:4、エリア内2:8)決定機1:4。CK&FK5:6。決定機数的には逆のスコアが妥当だが、今節もなんだか先制し折り返す。ただ仙台戦と違いビルド&ポゼッションのトライはあり、前半の前半はそこからチャンス構築も出来ていた

しかし30分以降、センタサークル付近や自陣エリア中央でのヤバいロストが頻発し、清水に流れと勢いを献上。ただ、それでビビってパス回しが側ガワになっては前進はない。リスク管理は頭に入れつつ、チャレンジは止めない事。ある程度「ロストも想定した」ビルドとその際のポジショニングを

喜田や前田直輝のプレイには分かりやすく戦う気持ちが見えて好感。扇原には挑戦する姿勢と勇気がある。天野純、お前はこんなもんか

インサイドのポジションでマルティノスと喜田の2人がそこそこ上手く扇原からの縦パスを引き出せているのに、天野純は一体何をやっているのか。呼んでる素振りはあるけど、本気でパス呼び込んでる?

さあ後半。ビビるな、最後まで勇気ある挑戦をやり通して勝利して、勝って反省しよう。凡ミス上等

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後半5分、自陣左サイドからエリア沿いに鄭大世のカットインを許し大外で余った白崎凌兵に決められ、呆気なく同点に

後半7分、マルティノスのアーリクロスにピンポイントでウーゴ・ヴィエイラ! マジでクロスさえ上がればウーゴは決める! 2ー1殴り合い

被CKのミロシュの役割が面白いな

天野純ー収めろやー

中澤さんのボールに行かない守備は、何故か今日もお咎めなし! CBは顔と名前でプレイするポジションだからな!

なんでウチのSBは右も左も対面のクロス体勢に対し距離を詰めずにガッツリ開けるのか

後半24分、前田直輝栗原勇蔵

天野純が右に開いて、フラットな5ー4ー1。単純に被クロス対応策

マルティノスのクロスからエリア内ウーゴだけでご飯が進む

ウーゴよく頑張ったー

危うくハンドな松原健のエリア内対応

本格的にオラつく天野純に、思わずスタンドのあいりもじゅ

今日のチャンス時に喜田のエリア内に入り込む回数はかなりのものですね

後半44分、金井⇒山中亮輔

その前から足を傷めていた金井はタンカで退場

色気だしましたね中澤さん♡

後半49分、苦しい体勢ギリギリで出された扇原のパスにウーゴ抜け出し、フリーのマルでなく切り返しDF外し反対サイド隅に転がし込み3点目、勝負あり!

試合終了、横浜3ー1清水。トータル決定機3:8。決め切る力の差、3つの決定機を全てゴールに結び付けて2節以来の3得点快勝! 内容は問題山積みも戦う姿勢トライする姿勢はちゃんと見えたし、勝って反省するのが一番。今日はウーゴ様々やで

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OptaJiro@OptaJiro

4 - ウーゴ・ヴィエイラは交代出場から今季リーグ最多の4得点を決めている。同選手は交代出場から最も多くシュートを放っている選手でもある(13本)。スーパーサブ

私的マンオブザマッチウーゴ・ヴィエイラ! 流れの中から2ゴールは貴重な勝ち越し決勝点&ダメ押し。やっぱクロスに合わせるセンスとポジション取りは絶品、2点目ATにあの余裕はストライカの風格。スゴく気分屋さんなので、この勢いで量産体制に突入して欲しい。ウーゴ逆算も要検討の余地あり

DAZN ダ・ゾーン@DAZN_JPN

#ウーゴヴィエイラ が股抜きシュートで2得点目!

#清水エスパルス vs #横浜F・マリノス の見逃し配信は http://DAZN.com で!
#fmarinos @prompt_fmarinos

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今季リーグ戦、1試合2得点はウーゴが初。通算4得点でチーム単独得点王に。富樫敬真も復帰スタンバイ、マリノスの再攻勢は日本平から始まる!(といいな)

古巣相手に伊藤翔さんの出落ち感。早めの負傷交代がウーゴの2ゴールに結びつく皮肉

学の負傷欠場、マルティノスの左サイド起用(ピンポイントのアーリクロス)もウーゴの決勝ゴールに結実。あのウーゴのクロスに合わせる卓越したセンスを生かす逆算を考えると、これまでの「逆足WH至上主義」も考え直していいと思うし、下平&山中亮輔のセット起用もより現実味を帯びてくる

日本平からの久し振りSHEVAなんだけど着いた途端に2失点目。根本さんも久し振り

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再攻勢の契機とできるか。ストライカの2発で快勝、アウェイ清水戦3ー1の備忘録

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手元トータルスタッツ。シュート7:21(枠内4:4、エリア内5:14)決定機3:8。CK&FK5:14。単純な決定機数だけで言えば 1ー2が妥当なスコア。被エリア内シュート14は許し過ぎだし、セットプレイも与え過ぎ。スタッツ的には大きく劣勢、正にウーゴ様々な3ー1勝利

「前半は我々がポゼッションしてゲームをコントロールできていたと思う。先制してゲームを運びやすくなった。残念ながら後半、同点に追い付かれその後はオープンな展開になり双方にチャンスが生まれたが、我々の方が空いたスペースを上手く突いて得点でき、結果として勝利した」エリク監督

Q.仙台戦より選手間の距離も良くゲームコントロールできたと思うが

「特別に何か修正し臨んだ訳ではない。前節は自分たちのプレイが出来なかったので、自信を持って我々のクオリティであるポゼッションからチャンス構築する事を再確認した。選手は本来持っているものを出してくれた」エリク監督

Q.3バックに変更した理由は?

「清水はクロスを増やしており、突破する前のアーリクロスもあったのでゴール前の空中戦を補強したかった。我々には中澤、勇蔵、ミロシュとヘディングの強い3選手がいる。彼らの能力を上手く活用しゴール前の勝負に勝つ。狙い通り」エリク監督

近年アウェイ日本平の清水は、とにかく守備がユルいイメージしかない。皆がボールウォッチャになり人数は足りてるのに、人に付けずフリーでやられる。松原健の先制ゴールなど正にソレ。小林伸二監督になり改善されたのかと思ったが、本質的な部分で変わらず。マリノスの3得点も相手側の過失が多分に

「後半同点に追い付いたまでは良かったが、その2分後に失点しては…。マリノスは足が止まっており同点ゴールは凄く効いたと思うが、結局もう一度息を吹き返してしまった。点を取った後に油断してるつもりはないのだろうが、油断してる。まだまだチームとして緩い」小林伸二 清水監督

――課題であるビルド&ポゼッションについては、清水戦の前半の前半はかなりチーム全体で意欲的にトライできていたと思う。清水のプレス圧力と、リトリートしブロック形成の使い分けバランスが中途半端で、あまりプレッシャが掛かってなかった背景も少なからずあるが、意欲的にチャレンジしていた

アンカに入った扇原がボールを持ち前を向き、ブロック内側に縦パスを付けた。マイボール時はインサイドに位置を上げた喜田は隙間でパスを引き出し、細かな足元ミスも多かったが果敢に前を向いた。また安易なロストの後の攻⇒守の切り替え、前線から再奪取へのトライも旺盛だった

特に「ロスト直後の攻⇒守切り替え、前線からの再奪取チャレンジ」では喜田と前田直輝の反応速度と関与が非常に旺盛で、前半の前半ペースを握る一助となった。ビルド&ポゼッションの質が突然向上するハズもなく、細かなミスは沢山あったが、そこからの切り替えが直近数試合に比べかなり秀逸であった

『お前らド下手なんだからミスるのはあたり前。でもやんなきゃ上手くなんないんたから、トライしてミスったら「あー」とか言ってねえで、すぐ奪い返すよう必死に守備するだけでしょ?』

分かりやすくできてた。特に喜田と前田直輝、素晴らしい

その流れの中で前半15分に先制し、その後も攻守テンション緩めずできていたが、33分に喜田、34分は扇原に続けて自陣中央でのヤバいなロストが生まれ、清水に速攻を許す。ポゼッションの軸となるべき2人にチープで危険なミスが連続した事もあり、マリノスは勢いを減じ清水の攻勢に傾く

そんな流れで前半の前半は良かったが、リズムを損ない前半の後半はかなり一方的な清水ペース。シュート数4:9、決定機1:4のスタッツながら1点リードして折り返す。――結論を先に言えば、3ー1快勝ながらマリノスが内容的に良かったのは前半の前半、せいぜい30分までであった

後半は守備から主導権を握ろうとしたか、受け身でなく能動的ハメに行く積極性を見せたが、それも裏目に。後半5分、自陣左サイドから1つずつ後手にまわり最後は松原健が致命的な対応ミスをして呆気なく同点ゴールを許す。拙い、幸運にも先制できてもそれでゲームをコントロールできない

しかし試合とは常にどこまでも「相対的」なものでありマリノスのゲームコントロールがどんなに拙くとも、10試合勝利ない清水はそれ以上に拙く、僅か2分後にウーゴのビューティフルゴールで再び勝ち越しに成功。…しかし再びリードしたマリノスもそこからゲームを落ち着かせる事はできず、バッタバタ

オープン展開になり、清水のクロス多用なサイド攻撃を制限できず、後半24分に勇蔵を投入して5バックとしドン引き跳ね返す塹壕守備。結果的に、それ以上の失点はなく追加点も奪いスコアでは3ー1快勝。しかし後半もシュート数は3:12。決定機2:4。前後半ともに、スタッツ的には圧倒された

端的に言えば、どちらもゲームコントロールが拙く清水はチャンス構築をゴール数に結びつけられない。ゲームの質は低かった。清水だから勝てた、とも言える

3ー1だけど内容手応え上積みは全然まだまだ。しかし、まず前半の前半に課題にトライする意欲を示せたのは良かったし、そこで生じるミスも全力でカバーする姿勢が複数の選手から強く感じられた。後半24分からの勇蔵投入5バックの割り切りも、アレはアレで現状の正解であったと思う

ありきたりな定石で語れば「1点リードで5バック逃げ切り、後半24分は早過ぎる」し「5バックにしてもズル引きドン引きはダメ、制限しないと」なんだけど、現実問題今のマリノスは制限しハメる守備がド下手。1失点目も裏目。下手に前に出てスカされるくらいなら中央を固めて正解

エリクの試合後会見通り「中澤と勇蔵、ミロシュの3人がいるから」こその対応策。加えて今のSB2人はクロッサへの寄せがスゲーヌルい。だから5バックにして、ボールサイドのSBは中を捨て寄せる。中央3枚で跳ね返す。役割徹底。それでもクロスあがったけど、中の3人は堅かった。よく跳ね返した

「(交代出場が早かった?)全く俺もそう思った。5バックになると、どうしても後ろに下がる。でも今日はそれがチームとしての狙いだった。監督はラインが下がっても中で跳ね返せる自信があったと思う。もう少し前からいければ良かったが、皆の体力も考えた上での狙いだった」栗原勇蔵

「後半、勇蔵さんが入ってきた時も短い時間だけど話しながらやれた。何も話さなければ戸惑いもあったと思う。監督の判断を、ピッチにいる選手たちが感じ対応する事が大事だと思う。押し込まれる時間帯があっても、割り切って皆が共通意識をもってやれたのが良かった」喜田拓也

中澤と勇蔵とミロシュが揃ったチームには「ドン引きは危険」の定石は必ずしも正解じゃない。クロス放り込むだけの相手にはドン引きの方がリスク低い場合も多々ある。コレが出来るのはマリノスならでは。ならその武器は最大限に活用すべき。エリクの采配決断は早く的確だったと思う

定石や常套句「オーソドックスな思考選択」は、必ずしも常に正解ではない。ゲームは相手があり相対的なものだし、自分たちの強み弱みもある。清水にサイドから放り込むしか策がなく、マリノスの前線からの限定能力やSBの制限力が弱く、CB3枚の跳ね返す力がリーグ最強であるならば、アレが正解

それは例えば「ゾーン守備とマリノス中澤佑二」というテーマでも同様なんだけど。未だにマンツー寄りの守備をしてるから、ライン押し上げないから、足元で繋げないから「だから中澤はダメだ」と。もっとサッカーは相対的だ。ゾーンとマンツーは優劣でなく表裏だし、それはラインを上げる下げるも同じ

どちらにもメリットとリスクがある。どんな試合でも相手がいる。一面的な「定石、常套句」で中澤さんを切り捨て評価するなど、片腹痛い。中澤佑二の積み上げた550試合はそんなに軽くはない。もちろん出来ない事や不得手もあるが、そんな事は自身百も承知の上で思考と駆け引きを絶え間なく続けている

アウェイ清水戦総括

・前半の前半トライする姿勢は良
・ブロック内側縦パス、受ける動きも有
・ミスった際の攻⇒守切り替えも迅速
・でもヤバいミス連続からリズム喪失
トータルでは内容的に負け試合
・しかし決定機3つで3得点と
・5バック守備固めのリアリズム
・割り切り含めての勝利

アウェイ清水戦3ー1の主観と偏見独善に満ち溢れた選手評。前田直輝がゲーム前集合写真で目線を合わせないのは仕様です

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GK飯倉大樹。前後半3つのエリア内決定機を冷静なポジショニング準備からストップ。今季は派手なビッグセーブは多くないが、地味に勝点を左右する堅実なセーブが増えている印象。GKの仕事はどこまでもフワッとした印象論でしか語れずアレだが、なかなか安定した貢献を見せてくれている印象

CB中澤佑二。祝フィールドプレイヤ初の550試合出場。両膝に負傷を抱え毎試合テーピングガチガチでも90分アラート継続。ここ数試合は以前は決してやらなかった「警告覚悟のラフなタックル速攻阻止」も見えて覚悟に変化。クロスを確実に跳ね返し、真骨頂の前に出て潰す守備で3点目の起点にも

「凄い苦しい試合展開の中でしっかりできたし、健もいいシュートを決めてくれた。恵まれているなと思う。勇蔵が入ってきて安心感とか安定感とか彼本来の力を出してくれた。マルちゃんと純も、攻めたい気持ちがありながらも一生懸命、守備をしてくれた。みんなが良く耐えて試合をしてくれた」中澤佑二

中澤佑二39歳。連続フルタイム出場中でも最近は速攻阻止のため警告覚悟ラフなタックルも辞さず、プライベートはキッチリ分けてたのが若手を連れてメシに行ったり、トレーニングではバカ騒ぎするだけでチームを引っ張ろうとする学を何も言わず見守ったり。中澤さんは今も変わらないし、変わり続けてる

中澤佑二の550試合。それには2003年1stステージ自身のゴールで優勝を決めた神戸戦も、完全優勝を決めた磐田戦も含まれる。中澤佑二の歴史はマリノス栄光と低迷の歴史。マリノス加入17シーズン目。生え抜きでなくとも勇蔵と並び最古参、中澤はマリノスで最も多くの公式戦に出場した選手だ

中澤佑二。33歳で迎えた2011シーズンから現在までリーグ戦欠場は2試合。抗いの日々はまだ続くが、永遠ではない。終わりは必ずやって来る。できるならその前にもう1度、栄光を分かち合いたい。13年前が最後では少し寂し過ぎる

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CBミロシュ。後半の被クロス量産時も、中澤や勇蔵と共に跳ね返し、前後半通じ14本のエリア内シュートを許す中で身体を張り、1失点に抑えて勝利に貢献。守備での安定度、中澤との関係性や意志疎通は着実に向上中。期待された自陣ビルドでの貢献度も、もっと高めて行って欲しい。まだまだ不足

右SB松原健。祝プロ7年目での公式戦初ゴールはエリア内で落ち着いた切り返しからの左足。加入当初から見せた「反対サイドの攻め上がり時、前線にスルスル入っていくタイミングが意外とかなり早い」特徴が、ようやく結実。次は今のとこ全く味方のシュートに結実してないクロスでも見せて欲しい

「右足でシュートを打とうと思ったがDF2枚が食いついていたので、切り返せば剥がせるかなと思い上手くいった。(公式戦初ゴールでパフォーマンスは)どうすればいいのか分からなかった。指輪にキスをすればよかったが、得点直後は自分が結婚していることを忘れていたw」松原健

右SB松原健。初ゴール先制点は大きな貢献も、同点被弾の守備対応は全くいただけない。反対サイドから攻められ内側に入ってこられたシーン&対面大外に1人余る状況、何故内側の中澤より前に出て挟みに行きスコーンと外された。全くあり得ないチープで軽い対応、判断ミス。映像確認して猛省を

左SB金井貢史。暑さと疲弊で脚をつって後半44分に負傷交代。びっくりする程なんの印象もない。松原健と2人してちょっと簡単にクロス上げさせ過ぎかな、くらい。まあ本来金井は地味な選手であり地味に勝利に貢献できればいいので、大きな過失もなくチームが勝利できたならそれで良い

ボランチ扇原貴宏。少し対人守備で軽さもあったし前半34分の中央ロストは絶対あかんヤツ。しかしそれでも前半の前半、扇原の中盤底で前を向きブロック内側に縦パス通す勇気はチームとしてこのゲーム最大の前進収穫。3度目のリーグ先発で、初勝利。扇原もチームにとっても、決して小さくない前進だ

ボランチ扇原貴宏。先制点はスローインからの左足クロスで、3点目は潰れながら前に出したパスで2ゴール起点に絡む。リーグ先発3試合目、3度目の正直。ようやくル杯での存在感をリーグ戦でも結果に結び付けた。まだシーズン前半、ここから更なる存在感と貢献を

「前半の途中までは自分たちのサッカーができていた。相手に押し込まれても、もう一度主導権を握り返せるよう怖がらずやっていかなければならない。でも良い部分も多かったし、自分としてはリーグ戦の先発で勝ててなかったので結果が出て嬉しい」扇原貴宏

ボランチ喜田拓也。前半の前半はマイボール時インサイドで、縦パスを受ける役割。積極的にボールを引き出し前を向く。技術的に追い付かずロストもあったが、そこからの守備への切り替えも早かった。前半33分に自陣で致命的な横パスミス、リズムを損なう契機にもなったが、まずは挑戦する姿勢を高評価

「前半は自分が前に行くシーンが多かったが、良いポジションを取ることを意識した。個人的には後半も含めてボックス to ボックスで走りきれたのが良かった。相手を見ながら仲間の位置も見て、バランスを崩すことなくプレイできたと思う。いろいろ考えながらゲームを進められた」喜田拓也

ボランチ喜田拓也。前半の後半から後半は、再びボールを握る展開には持って行けず。そこは中央でボールを回し落ち着かせるべき扇原と喜田の力不足。しかし本人コメント通り、ボックス to ボックスの動き、チャンスには相手エリア内へ果敢に飛び込み前線に厚みを出すチャレンジは秀逸。積極性◎

ボランチ喜田拓也。質と実効性はまだまだ全然不足。決して巧い選手ではないので、もっと判断の精度速度を伸ばしていかねば。でもそれも実戦の緊張感の中でトライして初めて身に付くもの。練習だけでは絶対出来るようにはならない。ここ数試合は物足りなかったが、素晴らしいチャレンジだった。継続を

トップ下の天野純。守備での地味な貢献はあれど、内側で呼び込み前向く動作も少なくシュートもFKから1本のみ。この日の喜田や扇原や前田直輝のガツガツ感に比べ伝わるものがない。チームの足を引っ張らない無難なプレイでは全く物足りない。チームを勝たせる選手になるためのチャレンジを。全然不足

右WH前田直輝。後半24分までプレイしシュートゼロ。攻撃面で目立った関与貢献はなし。だが攻⇒守の切り替え「取られたら取り返す」前線からのトランジション反応と寄せる圧力は喜田と共に◎ 課題であったブロック守備へ移行してのサイドでの粘り強い対応も少しずつ向上が見える。確かな成長の跡

左WHマルティノス。左サイドの起用で自身のシュートはゼロも、決勝ゴールはマルのDFラインとGKの間に入れた絶妙アーリクロスから。前半の前半はインサイドに絞り喜田と2人でブロック内側に縦パスを引き出し、課題のポゼッション向上に取り組む。大事なとこでは守備も長い距離走り戻る。貢献度大

CF伊藤翔。古巣相手に意気込み7試合目のリーグ先発も、3試合連続シュートゼロのまま右太もも裏の違和感で前半27分に無念の負傷交代。それがウーゴの決勝&ダメ押し2ゴールにつながる皮肉。無事是名馬マリノス4シーズン目、負傷が目立ってきた28歳。仲良し勇蔵さんと2人で、少し絞ろうか

前半27分からCFウーゴ・ヴィエイラ。私的マンオブザマッチ。同点に追い付かれた直後の決勝ボレーは鮮烈。ここしかない場所とタイミングでエリア中央に飛び込む、サイドからのボールにマークを外し「点で合わせる」感覚センスは真にストライカ。この資質をもっと生かし切りたい、逆算が欲しい

2ゴールのCFウーゴ・ヴィエイラ。ゴールを決めればテンション↑↑ 限定守備もそこそこ頑張るし、ル杯鳥栖戦から中2日も最後までスプリント。後半ATには速攻から対面剥がし股抜きコントロールショット。フリーのマルはガン無視。気分屋さんな部分も含め実にストライカ。このまま調子こいて欲しい

「ゴールを決められた事より、アウェイで勝点3を取れたのが何より嬉しい。マルティノスから素晴らしいクロスが来てゴールを決められた。その後ダメ押しのゴールも決められた。これからもできるだけ多くの試合に勝って自分たちの目標を達成したい」ウーゴ・ヴィエイラ

後半24分から3バックの中央、栗原勇蔵。基本クロスを放り込むだけの清水に対し中澤、ミロシュと3人で鉄壁の対空防御。ハイライトはATの鄭大世のヘッドに対し確実に競り寄せミートを許さず枠外シュートにさせたシーン。栗原勇蔵の面目躍如。ル杯どの試合より、確かな貢献と存在感を示した

ゲーム備忘録の繰り返しになるが、あの勇蔵投入5バック策を「逃げ切りには時間早過ぎる」「ズルズル引いたら逆にリスク」と紋切り型の常套句で論ずるのはホント薄っぺらい。清水はそれだけだったし、地上前面からの仕掛けに対しては中澤やミロシュは前に出て潰した。だからダメ押しゴールも生まれた

「ただクロスを入れるだけでは自分たちが守る側だったとしても弾ける。下のボールでペナルティエリアに勢いを持って入るとか、追い越すとか裏に走るとか、人が動いてそこでボールが動くと、はじめて怖い攻撃ができると思う」清水MF20竹内涼

――『自分たちが守る側だったとしても弾ける』と? それはどうかな、アレは中澤と勇蔵、ミロシュの3枚だからこそ何の怖さもなく跳ね返し続けられたのであり、他のクラブでも同じようにやれるとは思わない。最後の鄭大世ヘッドに競り寄せ微動だにしない勇蔵先輩の真似を、誰でも出来ると思うなよ