横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【本格的な指導と修正はW杯中断期間であり、ボスの手腕が問われるのは中断明けのリーグ再開から――別に擁護する訳でも、そこからの好成績を保証する訳でもない。ただ「今は評価を下すべき段階ではない」と言っている。アンジェが凡将か愚将か、それとも智将か名将か。まだ分からない。この15連戦終盤、名鯱戦や吹田戦の選手起用法――特に大津祐樹の扱いだけを見ても「目先の勝点、今計算できる組合せ」よりも明らかに「様々なポジションでの起用、選手同士の組合せ」を試しつつ「中断期間に誰に何を仕込むべきか」その素材を集めている。明々白

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

試合前〜試合中の実況&コメント

15連戦の13戦目はリーグ14節ホーム吹田戦。15位マリノスと16位の吹田は共に勝点13。首位の広島と21差。オリジナル10仁義無き「俺の屍を越えて行け」第3弾、キックオフ1時間10分前に日産スタジアム

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キックオフ1時間5分前のホームゴール裏とバックスタンド。どのくらい埋まるかな。この季節は日によって気温差あるから、19:00キックオフは少し厳しい気も

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ホーム吹田戦のスタメン

FW 大津、ウーゴ、仲川
MF 天野純、喜田
MF 扇原
DF 山中、ミロシュ、中澤、松原
GK 飯倉

SUB:杉本、勇蔵、康太、渓太、ユン、オリバー、伊藤翔

ウーゴが水曜に30分出場した以外、先発メンバは1週開いてリチャージ済。名鯱戦からユン⇒ウーゴのみ変更、大津祐樹を左WG起用

「磐田戦の前半45分についてはメンタルの問題を指摘したが、その後はファイトできているし、名古屋戦もチャンスを作れていた。今は結果が出ていないのでサポータもイライラを募らせていると思うが、このサッカーが正しいということを示すためにプロセスを積み上げていきたい」アンジェ監督

「失点が多過ぎるのは批判されて当然だが、個人のミスや切り替えの部分に原因がある失点シーンが多い。チームとして前線からのプレスが効いていないという印象はない。選手に求めるものは戦術的にもフィジカル的にも高いが、結果が出てくれば面白いものを見せられると思う」アンジェ監督

「吹田は良い選手がいるし、攻撃的で危険なチーム。だが我々のスタイルを貫くことが大前提になる。大津祐樹に関しては、1つのオプションとしてトレーニングではWGで起用する形を見たかった。FWならでどこでもできるしトップ下でもプレイできる」アンジェ監督

『失点の多くは個人のミスか、切り替えの部分に課題がありチームとして前線からの限定圧力に問題があるとは見てない』か…。まあこの辺も、ボスが全部正直に話すとは思わないけど。選手たちがどう感じ捉えて修正するか、しないのか

大津祐樹の左WG起用。水曜のル杯でユンユンとオリバーを同時に先発させ大津が帯同しなかった時点で予想できた。ただIH、CF、そしてWGと「前線ならどこでも出来る」より「どこにもハマるポジションが見つからず転々」感も。ボスは大津のスピード感、ゴリゴリ感をどこかで使い切りたいのだろう

戦術とかコンビネーション連携とか、ほぼ度外視して単純に個のタレントで局面を打開しゴールに直結させる――例えばウーゴのクロスに合わせるセンス、山中亮輔の突破とクロス。結局、今の完成度低いマリノスだと得点はそこに大きく依存している。ラスト1/3のリアリズム

そういったラスト1/3のリアリズム、個のタレント打開決定力は外国籍選手に依存しがちだが、特に速攻を1人で完結させる「スピード感とゴリゴリ感」はウーゴとユンになく、オリバーもまだ出せていない。大津祐樹に掛かる期待は大きい。そもそも齋藤学の不在を埋める存在としても獲得した選手

大津祐樹は千葉方面から聞こえる評どおり、戦術理解力は高くなさそうだ。全盛期のスピードも失われているかもしれない。ただフィジカルコンタクトを厭わず縦を向き仕掛けるゴリゴリ感は感じられる。スピード感もそこそこある…… 書いてて「それ伊藤翔さんで間に合ってますやん」感しかない哀しみ

「前線ならインサイドハーフも含めどこでもやれる」のか「どこで使っても中途半端で戦術理解度も低くフィットしない」のか。今日のWG起用は新しいトライより、転々とした先のラストチャンスだと私は思っている。それでも大津に期待しいろいろ試さねばならない、それも今のマリノスの戦力構成だ

マリノス君もうすぐお誕生日おめでとう

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名鯱戦は内容的には直近リーグ戦から修正および前進も見られた。計算できる存在としてはユンと渓太がいる。それでも15位と16位の下位直接対決で大津祐樹の左WGをテストしなければならないのは、今の戦力そのままでは上位は目指せないから。大津やオリバーも、なんとか戦力にしたい使いたい

渓太がプレシーズンから背番号11に相応しい結果を示し続けていれば、ユンにフィニッシュ局面でのキックパワーと精度があれば、大津祐樹に左WGでのラストチャンスはなかったかもしれない。リーグタイトルを争うには皆が足りてないのが現状。だからこそ大津には、このチャンスをモノにして欲しい

まだ5月中旬だが、連戦もあと3つ。6月は(あれば)ル杯プレイオフ2試合のみ。7月の移籍ウインドウは目の前。残り3試合、死ぬ気でやんないと。確かな戦力として認めさせないと。マリノスはイエニスタとかトーレス師匠とか買えませんよ! 余所は余所、ウチはウチ!

「今の戦力では無理だ」とは思っても「この選手たちでは無理だ」とは言いたくない。今のままではダメだから、選手たちにもっともっと向上してもらいたい。クラブに、ボスに、マリノスに求められているのだから。求められチャンスもある。選手として最高の成長のチャンス。全てを出し尽くして欲しい

今の選手のままではボスの理想に応え結果を出すのは難しいと思うけど、Jリーグもともと戦力差凄く小さいから。昇格クラブが優勝したり、今季も昨季ギリギリ残留した広島が首位をひた走ってるし。今の選手皆があと5% 個の力と戦術理解力を高めれば、十分やれると思うよ

その5%を絞り出すために、意識レベルでは2倍3倍やんないとダメだけど。少なくとも今のまんまではダメだよね。この今の結果をチームがおかれた順位や状況を受けて「今のままでいい」と思ってる選手はいないと思うけど

ホントこんなチャンス、新監督シーズン前半の今だけだよ。中断明けてシーズン半ば過ぎれば、下位に沈んだままにせよ上位を窺える状況にせよ、どんどんメンバは計算できる結果をだした選手たちに固定されていくんだから。マジ今を必死にやんなくてどうすんだ。連戦キツいとか言ってる場合かよ

――という訳で前節の名鯱戦はそこそこチームとして質的な改善は見て取れたので、今日の吹田戦は引き続きその部分と、加えて今日は下位直接対決、中断間近い連戦終盤でどんだけ選手たちが必死さをプレイに見せられるか、泥臭く戦えるかに注目してみたいと思います

文脈的に、名鯱戦の延長として。水曜のル杯仙台戦は無視! 残念ながら文脈に組み込める収穫はゼロだ! 1つあるとしたら遠藤渓太の縦仕掛けアシスト。今日も必ず途中起用のチャンスはあると思うので、渓太にはあの成功体験を生かして欲しい

無料配布のマッチデイ・プログラム「トリコロール・タイムズ」のページ数とクオリティ上がってますね。ウーゴ様の選手コラム素敵

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これが無料配布なら一昨年まで300円で売ってたアレは何なんだという話ですが。できるだけライト層、来場の遅い一見さんにも手に取って欲しいな…。また次からはPDFで読もう

GK飯倉と杉本大地が、シゲさん慎くんとアップ開始。飯倉には大きな大きなコール

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フィールドプレイヤがアップ開始。あれ今日は直接ピッチに入ったかな

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吹田はファビオが序盤の負傷離脱からは復帰済みなんだけど今日はMF登録? アデミウソンは負傷離脱中かな

テルがすごく短髪になってる。スタメン起用されてる今こそゴールに直結する結果を積み重ねたい。テルみたいなタイプは、それがないと必ずサブに回される

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――ボスはマリノスの選手たちに新しい、ドラスティックなチームスタイルの変革を求めているが、少しずつ要求のレベルと質量をコントロールしつつ落とし込みを図っている。SBが内に絞る動きも始動直後からではなく、キャンプが始まり少し時間が経過してからだ

忘れてはいけないのは、リーグ戦は既に1/3を消化し14節だが、今季チーム始動してまだ4ヶ月しか経ってないという事。そしてチームに選手たちに新しいスタイルを落とし込み熟成させるにはトライ&エラーの時間が必要である事。まだ、このスタイルやボスの手腕を何か決めつけたり諦めたりする時期ではない

大事なのはチームが成長していく過程と文脈、前に進む決意。選手たちが方向性を疑わないこと。周りは、スタンドのファンが不安に思うのはある程度は仕方ないが、彼らの邪魔をすべきではない

はいはいギャラクシーギャラクシー

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アウェイ吹田ゴール裏もお付き合い

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ホーム吹田戦のビッグフラッグとトリコロール・バンデーラ

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暗転時のトリコロール・バンデーラ

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一歩ずつでも確かな前進を。このスタイルを信じて、前に進もう

ホーム吹田戦、間もなくキックオフ!

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吹田はかなりボールサイドに寄る3バックかな

吹田はネガトラ、ブロック守備が5ー2ー3ぽくなり中央の脇が甘くなるシステムなので、上手く突いていきたいですね

吹田は3FWだけでなく両WBのライン帰陣も遅れがち。大津祐樹とテルはどんどん突いていきたい

これは奪って素早く正しくボール動かせば、穴はたくさんある

これはクルピも難しいことやってんな感

この吹田の 5ー3ー2はきっちり攻略しなければ。成長を見せたい

5バックの前は凄くボールサイドに寄るので、扇原のサイドチェンジを上手く活用したいなあ

前半18分までは凄く悪くない。ゲームをコントロールできている

ああいう斜めのサイドチェンジがこの吹田にはメチャメチャ利くハズ

テルと大津祐樹インサイドハーフ天野純や喜田にも凄く美味しい相手。そこに良いパス付けられれば、いくらでも隙間で剥がせる

迷ったな松原健。惜しい

オラつく藤春廣輝

この吹田が相手なら崩しの丁寧さより早くやり切るスピード感の方が効果的だと思うけどな

引いて揃える時間を与えると吹田のCBは個で跳ね返す力がある

松原健が素晴らしい

よく山中亮輔が見えてたねえ喜田パイセン!

こんだけゲーム支配しコントロールして前半で先制できねえか――


前半終了、横浜0ー0吹田。シュート6:2(枠内3:0、エリア内3:1)決定機1:0。CK&FK7:2。マリノスのビルド&ポゼッションと吹田の5ー3ー2は最高の相性、圧倒的なゲーム支配も決定機は1:0でスコアを動かせず。もっとシンプル、早めにフィニッシュを目指すべきではないか。そのためにテルもいるのだし

いやーマジこのクルピ吹田の5ー3ー2、かなりの時間帯で 5ー2ー3になってる中盤より前はボールサイドに寄るSBはボールに食いつく守備組織は、もう今季ボスのマリノスが蹂躙するために存在するような相手なのに。簡単に敵陣中央で、内に絞った松原健や、喜田や扇原が前を向いてボール持てる

ポジトラの瞬間、あるいはボール持ったあと1つ食いついたら、その瞬間の吹田は崩れて穴ができてる。シンプルにそこに入れて行こう。厚みが必要なのはゴール前で、過程のポゼッション部分ではない。そこは既に崩せてるっつーかほぼ勝手に崩れてる。時間掛けるから、こんだけ支配して決定機1:0

崩れてるんだから、そして自分たちは距離感よくやれてるからセカンド回収もできてる。サイドに厚み出しても吹田もボールサイドに寄るから、変なカウンタは前半受けてない。チャレンジするタイミング、厚み出すべき場所が少し間違ってる。シンプルに、連続的に。それで絶対取りきれる

凄くゲーム支配できてるけど、こんなゲーム運びを続けてたら「ボール握りゲーム支配できてる良いサッカーできてる」ことに満足したり酔ってたら、勝点は積み上がらないし上には行けないよ。リアリズム大事

さあ後半。キッチリ取り切り勝ちきり、勝ってこの前半を反省しよう

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ハーフタイムに吹田は藤本淳吾を投入。おお、怪我から復帰したんだね!

吹田はシステムや守備のやり方そのものは変えてない様子。テンション落とさず、むしろギアを更に上げて蹂躙し奪いきらねば

喜田パイセンは分かってる。周りの選手たちはどうだ。なんとなく受けて入ったらまた繰り返しだよ。前半ゲーム支配したけど、スコア0ー0だよ

後半7分、敵陣からの鮮やか過ぎるロングループが決まり吹田が先制。藤本淳吾、だからそういう恩返しはいらねえってばさww

さあてこれで折れない動揺しないメンタルを選手たちが見せられるかだ

吹田は守備のやり方そのものを変えてない。前半普通に支配し、崩れてた。だから先制されても無駄に前掛かる必要はない。勇気を履き違えないこと、下位直接対決で先制されて気持ちの整理とコントロールができるか

敵陣中央で簡単に前を向けるのは変わってない。変わってないんだよ

今の喜田パイセンの隙間で前向くスキルは下手すると天野純より上かも。ラストパスの精度がやや残念

さすがに今日はボスも早めに動いていいかと思うんですがねえ。大津祐樹の左WGをどこまで我慢するのか

さあ天野純、もう一度一振りで突き抜けろ

後半16分、代表GK東口順昭なすすべなし! 天野純が自ら獲得したFKを、ゴール左上隅に射抜く。一振りで突き抜ける! 試合を動かし決める存在に、着実にステージを上げる

絶対に勝点3が必要な相手だし、勝点3が必要な内容とスコア展開

渓太とオリバーがスタンバイ。さすがにボスも今日は動いた

後半25分、ウーゴ⇒オリバー
後半25分、大津⇒遠藤渓太

まさかのウーゴ下げて仲川輝人CF!
ボスはなかなか斜め上!

渓太は縦にぶっちぎるとこまでは最高! 迷うな!

吹田のポゼッションにボールの奪い所が作れてない

渓太の縦仕掛けに、喜田か天野純は勇気持ってエリア内に入っていかねば。仲川輝人1人では取れないよ

渓太は縦に仕掛け抜くとこまでは全部できてる

渓太に結果付けたいなあ

雑。

AT3分

渓太ああああああああああああ…

ボールボーイが凄くいい仕事したのに

この吹田にも勝てないか

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渓太の縦仕掛けからアシスト付けて逆転できてれば、あの残念な水曜のル杯仙台戦も「文脈」に組み込めたのに。ウーゴを30分起用して疲弊させ、途中交代させる結果だけが「悪い文脈」になった。大津祐樹のWG起用にも全く手応えなし。ホントに流れが悪い…


試合終了、横浜1ー1吹田。トータル決定機5:2。前半は素晴らしくゲーム支配したが先制できなかった。後半あり得ない形から失点、天野純のFKで追い付き逆転に十分な時間とチャンスもあったが、取り切れなかった。テンプレ過ぎて泣けてくる

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試合全体について

いやー本当に内容的には着実に積み上げてるよ。少しずつボスの理想と実際今の選手たちでできる事、やるべき事のすり合わせは進んでる手応えあるよ。でも勝点3は必要だよ。ホーム日産、土曜ナイトマッチに2万弱しか動員できないよ。タオルマフラーが大量に余ったよ

オフ明け月曜のトレーニングでは練習前に選手たちに大量に余ったタオルマフラーの山を用意して、企画運営したスタッフやチケット販売、営業スタッフに一言ずつどんな思いで準備したか試合を見たか話してもらうのはどうか

こういう他罰的な考え方はダメだな…。選手たちもやってない分けではない悔しくないはずがない。方向性は間違ってるとは思わないし前進がない訳でもない。ただチームが置かれた環境のスピードには間に合ってない。このままで良い訳ではない。もっともっとやんなきゃ。勝たなければ

……中断明けるまではガタガタ言わずじっくり見守るか。ボスは今は理想主義的だし、半分はチームと選手の見極め期間だもんなあ。今日の大津WG起用とかモロだしなあ。今更小手先の修正してもね。でも勝点は拾いたいよなあ。その考え方が矮小でダメなのか

藤本淳吾の自陣からの美し過ぎるロングループ。天野純の完璧なコースを射抜くFK。今日の吹田戦1ー1を一言で評すれば「マリノス育成の勝利」

そういう事にしておこう

そういう事にさせてくれよ

藤本淳吾、よくあの大きな怪我から復帰したね。おめでとう

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ほんの2時間前の自分に説教される試合後。まだまだ覚悟が足りない

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2月の4週にリーグ開幕して12週でリーグ14試合消化、合間にル杯も5試合挟みつつだもんな…。ACLやル杯で勝ち進むことが「罰ゲーム」にならないためとは言え、ちょっとW杯中断前に詰め込み過ぎじゃないですかね。マリノスやクルピ吹田は、モロ日程被害直撃した感じ(傷の舐めあい)

オフィシャルの選手コメント掲載が遅くなったのはウーゴのコメント検閲かな

試合翌日のふり返り

ホーム吹田戦1ー1(動員21,576人)前半45分の映像を強い気持ちで見直したよ。後半を確認するかは気分次第だよ

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「この結果には、選手を思うと非常に残念。もちろんサポータにも報われない結果になってしまった。ただ、今日は90分間を通し非常に良いパフォーマンスだったと思う。結果が出ないのは残念だが、我々には前進あるのみ」アンジェ監督

Q.攻撃的でバランスがとれたチーム作りのため『最初は負けても構わないから攻撃的に』戦っていく中でバランスがとれてきた。守備から入ったらこうはならないと思うが

「非常に良い質問だと思う。確かにチーム作りにおいて、私が信じる攻撃的なスタイルを強調した入り方をしてきた」アンジェ監督

「まず攻撃的なスタイルを貫くことを、選手たちが受け入れ取り組んでくれた。結果や順位だけを見ると疑問に思われるかもしれないが、自分の経験からしてチーム作りにおける最も難しいところは乗り越えたと思う。あとは最後の結果やフィニッシュの部分だけだと感じている」アンジェ監督

…誰だろうこの質問した記者は。ボスの応答も含めて出来レース感あり杉なんだがw まあ言いたい事はよく解るけど。「まず選手がリスクを怖がらずチャレンジする姿勢を持つ、持たせること」それがこのスタイルを構築していく過程において、最初にして最大の関門であると。そこはクリアしてるぞと

ダチョウさん風に言えば「つかみはOK」ってヤツですね。ただコレはボスのアプローチ云々でなく、ボス就任までのマリノスと選手たちが辿ったプロセスこそ重要。俊輔との離別、昨季アウェイ川崎戦0ー3完敗、堅守ベースで結局ずーっとリーグ優勝から遠ざかってるという事実。選手に既に変革の覚悟があった

『あとは最後の結果やフィニッシュの部分だけ』

めっさポジティブやなボス。その結果やフィニッシュの部分、年間45得点で勝点50のチームを、60得点で勝点65にするのがどんだけ大変な作業か…。それはブラッシュアップ作業であり、基本となるOSの書き換えは終了したという理解かしらね

――まあ改めて、ボスは始動からこの15連戦含むW杯中断前の期間は「基本OSの書き換え」「攻撃的にリスクを怖がらずチャレンジする姿勢」「精度や実効性や結果は度外視して、まず姿勢」それを選手たちに求めつつ「保有戦力の見極め」に短く濃厚なシーズン前半を費やしたと

その理解で問題なかろう

新たに雇われたシェフとしては、自前の食材や調理器具とスタッフ含めた(選手とチームの)環境、店の客層(リーグのレベル、対戦相手の傾向)をチェックし、様々な下拵えをしつつプレ・オープンで店とキッチンが上手く回るか確認した段階が終わろうとする頃

これからだ。本格的な指導と修正はW杯中断期間であり、ボスの手腕が問われるのは中断明けのリーグ再開から――別に擁護する訳でも、そこからの好成績を保証する訳でもない。ただ「今は評価を下すべき段階ではない」と言っている

アンジェが凡将か愚将か、それとも智将か名将か。まだ分からない

この15連戦終盤、名鯱戦や吹田戦の選手起用法――特に大津祐樹の扱いだけを見ても「目先の勝点、今計算できる組合せ」よりも明らかに「様々なポジションでの起用、選手同士の組合せ」を試しつつ「中断期間に誰に何を仕込むべきか」その素材を集めている。明々白々。そう考えなければ理屈が通らない

大津祐樹のCF? WG起用? なぜ喜田が復帰しても扇原のアンカ起用を継続する? 素人が見てもこの2人はボスの要求するスタイルに基礎的な部分から適応できてない。おそらく適応できてない事にすら気付けていない。この2人に中断期間で、1ヶ月あまりで基礎から叩き直せるか。ボスの手腕が問われる

得意の妄想で申し訳ないが、ボスは2人を見切るためだけに我慢して起用はしてないと私は考える。それにはあまりに無駄が、失った勝点が大きい。中断期間の1ヶ月でアンジェのブートキャンプ――アタッキング・フットボールのイロハも分からない新兵に基礎を叩き込み使い物になるレベルに鍛えるつもりかと

おそらくチームの分析スタッフを中心に、適応度や理解度、理解力の不足する選手のために個別の「ホラお前こんなに出来てない、ここも、このシーンも」と精神的にボロクソに追い詰める(旧いサッカー観を棄てさせるための)教材VTRが、これまでの試合映像から鋭意作成中

半分その映像を作るために「ホラお前こんなに出来てない」と分からせるために、いろいろな選手をいろいろなポジションいろいろな組合せで試している。言っても分からない選手には、ダメな自分の映像を見せて具体的に「何故ここがダメか」を羞恥プレイ的に教え込む

……全部妄想ですけどね例によって。そう思ったのはホーム吹田戦の前半を映像で振り返って、あまりに酷い選手がいたから。ほぼ9割のプレイを「ボールを受けてから考えてる」選手がいる。その傾向あるなーと思ってたけど映像見直し確信に変わった。コレがプロかとマジでビビった

いやーやっぱプロサッカー選手ってもいろいろですね。改めて。考えてないヤツは本当にびっくりする程に考えてない! 何を武器にプロになりプロで生きてるかは人それぞれだなあと

で考えない理解しない選手は無理です。そもそも無理ですが、今のマリノスのスタイル方向性的には尚更無理です。でもボスは、それらの選手たちを諦めてません。もちろん中断期間に出来うる限りの再教育修正を施し、それでもダメなら見限るでしょうけど中断までは試し、むしろ教育修正のための素材作り

目先のことだけ考えたらパイセン復帰したらアンカ起用してインサイドハーフ天野純と、ユンユンあたり並べるのが無難。ユンユンはどうしても左WGで使いたいなら、右IHは伊藤翔さんでいいですよ。大津とか扇原とか、無理に起用する理由はこれっぽっちもない

でも扇原はサイズあるんです。サイズの割に動けます。遠くを見てスペース見つけてそこに正確なパスを届けるセンスと技術は変態レベルです。正直、扇原その2つだけでプロやってます。プレイは基本行き当たりばったりです。トラップ下手なんじゃなく、準備してない考えてないから、ああなるんです

だから扇原に、もし「考えて準備する」習慣を「目の前のボールでなく状況を」見て判断することを、その導入部だけでも中断期間に叩き込んで教え「ああ、サッカーってそういうスポーツだったんだ」という気付きを与え「自分で自分を成長させる」サイクルに導けたら

扇原は2年で代表の中心選手ですよ

扇原を諦めない。ボスも諦めない

ホーム吹田戦の映像見直して「マジかコレ」その守備はスペースを見てるの人を見てるのそれとも何も見てないのとか色々ヤバいシーンをボロボロ見つけたからこそ、それでもプロやれてる扇原の伸びシロは無限大。本当の扇原はとんでもないモンスターかもしれないよ!

いやまあ中断期間のアンジェ・ブートキャンプが成功して扇原がVTR羞恥プレイによる精神崩壊に耐えてこれまでのサッカー観をゼロベースで再構築し、なんとか入り口にたどり着いて中断再開からレギュラに定着できればの話ですけど

でもそうなって欲しいなあと心から思う

ド素人がプロ選手に対しクソ失礼なこと書いてるけど、中澤さんだって「20代の頃の自分のプレイ映像とか恥ずかしくて見てらんない」「ポジショニングとかメチャクチャ」だって言ってるし。気付きに遅すぎることはないし、何歳からだって進化できる。ホント中澤さんは、その良いお手本

――以上、吹田戦の前半45分の映像を見直し膨らませた妄想連投でした。そのうち扇原のファンに刺されるな俺は

蛇足の追記

スゴく面白いなと思うのは「遠くを見てスペース見つけて正確なパス出せる」選手って、ゲームの展開が読み解けてプレイビジョン豊富な感じするじゃないスか。そういう選手もいるけど、全く無関係にそのセンスとスキルだけ異常にある選手もいるってことですよ奥さん

――もしかしたら俺の愛した熊谷アンドリューとかも、その係累だったのかもしれない疑惑。そしてもしかしたら育成時代の指導者たちも、勘違いして大事なものを伝え損なった可能性疑惑。選手の資質、伸びシロや可能性、本当に足りないものを見つけてあげるのは難しさ…

サッカーって人間ってマジ面白いなあ

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おお柏レイソル…。2シーズン前の吉田達磨放逐、メンデス3節解任する堪え性のなさで偶然手に入れた良将下平を解任とは…。実にテキトーだ

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日立レイソル、NTTアルディージャを筆頭に「本来の動員数や広告価値に見合わない広告料を親会社から毎年貰ってる(実質赤字補填)クラブはサッカー畑でない出向役員や決裁権を持つ親会社の偉い人がクラブを迷走させる」かつてのJR古河ジェフや、あるいは日産マリノス

それでもマリノスのファンの中に「なんで下平隆宏が解任でアンジェはまだ監督やってんだよ」的なことを言ってしまう人がでてくるんだろうなあ。柏がやってることは本当にテキトーだよ

あとはトヨタグランパスがどれだけ風間八宏を我慢できるか

ホーム吹田戦1ー1の翌日、日曜は神奈川県社会人1部6節 YSCCセカンドvs工学院。昼前から雨の中、河野稜磨のプレイを見るために かもめパークを目指し横浜から相鉄線でいずみ野へ

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結構ガチ降りの かもめパークに到着

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豪雨、ピッチ上に水溜まり多数のため無事に延期となりました!

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かもめパークへの往復は雨の散歩になったけど、雨天順延を待つ間は学さんと、帰りの相鉄線では伊藤峻平、田中友貴とお話できて有意義だった。現場の人との会話は副次的な楽しみでもサッカーを思考し語るのが好きな自分には至福の時

どうやら現時点では育成アカデミーではCFGからの介入というか直接的なメソッドの吸収導入は為されてない様子。シーズン開始時にトップの監督から「今季トップチームはこんなスタイル目指してやっていきますよ」というプレゼン的な落とし込みはあるらしい。うーんそうなのか

トップの日々のトレーニングでボスやヘッドコーチのピーターが「カラダのムキ!」「ハンミ!」とか口酸っぱく指導しそれでも公式戦になったらどっちらけの選手がいたり、ユースも新人戦1試合しか観てないけどベーシックの落とし込みが為されてんのかなあと疑問に感じたり、そこの部分だと思うけど…

ポジショナルプレイの概念、チェスの盤面の駒的な思考――選手1人ひとりがボールと人でなくそれらが作る「状況」を認識し判断しプレイ(ポジションやアングル、予測準備からの選択決断実行)する――特定のプレイメイカレジスタ的存在に依存しないビルド&ポゼッションは一過性のトレンドではなく⇒

⇒おそらくは非可逆的なフットボールの戦術的進化の方向性だと私は思う。所謂10番の選手やFWにも守備貢献が、CBやGKにも足元スキル、パス能力ビルド貢献が求められたり、全ての選手により高いアスリート能力、スプリント能力と繰り返す回復力や肉体的強度インテンシティが不可欠とされたり⇒

⇒もちろん「守備を全くしない快速FW」や「空中戦と対人の跳ね返し能力に特化した鈍足でビルド貢献皆無のCB」は今後も一定の需要と生き残る場所は在るだろう。だがそれは「持たざるチーム」AもBも高いレベルで兼ね揃える選手を獲得、保有できない弱者の、一点集中突破のための選択肢になるだろうと

サッカーの競技としての方向性は、先の事は分からない。戦術的な進化は停滞しアスリート要素だけが強く求められていくだろうという予測もある。これはルール変更も大きく左右する問題だ。過去のオフサイドやGKへのバックパスのルール変更がサッカーの在り方を変えてきたように

フットサルやハンドボールの方向(オリジナルポジションの概念が希薄になる)に進むのか、あるいはベンチ入り人数と選手交代の拡大やゲーム中に頻繁な再交代が認められアメフトのように局面展開に応じ選手を大きく入れ替えるようになれば「特化型」の選手も再び需要が大きく高まるだろう

ただ現時点で見えている現在進行形のトレンドは非可逆的に、アスリート要素(肉体的&プレイ強度)はより強く求めらると同時に、オリジナルポジションと役割タスクの分担概念は希薄となり、同質の戦術理解と実行能力が求められる。AもBもCも。均質化の先にプラスアルファのスキル、タレント(才能)

おそらく私たちが生きてる間に変わらないのはサッカーは今後も他の球技にくらべ得点が生まれ難く偶然性に左右されやすいゲームであり、それ故に「最もゴールに近い場所で」ゴールを生み出す才能を持ったストライカ≒CFは変わらず高価値であり続け、ゴールを阻止するGKの価値はより高まるだろう

ストライカに期待される本質的な役割があまり変わらないのに対し、GKに求められる要求は拡大の一途だ。ゴールを阻止するのが最大の要求であるのは変わらないが、他のタスクは増えている。単純にゲームの中での複数タスクにハイレベルで応えられるGKの価値は「既に」ストライカより高いと言っていいかも

ストライカ≒CF(オリジナルポジションが相手ゴールに最も近い選手)は今後他のフィールドプレイヤと、境界線が溶けて均質化していく可能性はある。しかしピッチで1人違う色のユニフォームを着て1人だけ手を使えるGKは、今後はより決定的に価値が高くなっていくだろう

「既に」そうなりつつあるか、そうなってる。此までのオリジナルポジションの概念では価値の比較が不可能かつ無意味だったが、フィールドプレイヤは溶けて均質化していく。ストライカが突出的に高額でGKが不当に低いのは競技的な意味より、おそらく広告的なマーケット上の意味合いが今は強いからだ

――下書きなしで連投すると例によって着地点を見失うな…。ストライカとGKに関しては多分そうなるだろうと予測するが、それは正直どうでもよいのだ。問題にしたいのは選手に求められる資質の均質化やハイブリッド化、おそらく非可逆的なこの方向性に対し育成アカデミーは何をすべきかという事だ

極論「エリク・モンバエルツの育成アカデミー組織へのダイレクタ招集」全然ありじゃないスか、と。理想のアタッキング・フットボールをトップチームで体現するために必要な選手を買い集める金満クラブを目指すのか、なれるのか。それとも育成から自前でそのための選手を育てて活用&売却益を得るのか

マリノスの育成アカデミー組織、もう結構曲がり角をとっくに曲がってるタイミングなんじゃねースかと思うんだけど。適者生存のための変化に対応できてんのかなあと

最近よくその事を考えます