横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【勝って反省できるのが一番! (ユンユンは)今のマリノスの方向性の中では絶対正義でもある。本当に「ポジショニングと賢さだけで」相手DFを動かしたり背後を取ったり、チャンスを作り出す。 by 蒼井真理】 about [2018-J1-11] 横浜 3 v 0 鹿島

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

試合前〜試合中の実況&コメント

15連戦の9戦目はリーグ5連戦の3戦目、ホーム鹿島戦。14位の鹿島と15位マリノス、26年目のオリジナル10最後の生き残り「俺の屍を越えていけ」対決は前半戦のヤマ場。日産スタジアムにキックオフ1時間15分前着

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前日の発券枚数は 21,385枚。大型連休初日、好天土曜のナイトマッチ、どこまで動員できるか

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ホーム鹿島戦のスタメン

FW ユン、ウーゴ、渓太
FW 伊藤翔
MF 天野純、中町
DF 山中、金井、中澤、山田康太
GK 飯倉

SUB:杉本、ミロシュ、下平、松原、扇原、大津、仲川

伊藤翔とウーゴを同時起用し4トップ! 実質は伊藤翔さんセカンドトップの縦関係か。右SBには山田康太がリーグ戦初スタメン

「最近の結果について残念に思うのは当然だが、チームの雰囲気は良いし、我々のスタイルを信じる力は強い。ミーティングでは全体的にポジティブなメッセージを伝えた。攻撃も守備も修正するところがあるが、どちらも大きく変える必要はない。今のサッカーを続けることで結果はついてくる」アンジェ監督

「鹿島戦は中2日なので、前日練習は札幌戦に出場したメンバが回復しているかの確認だった。それに関してはしっかり回復して良い状態になっている。ただ、ホームでよりハイテンポなサッカーをやるために走れる選手、フレッシュな選手の起用も考えている」アンジェ監督

3/31日本平で始まった15連戦。8戦終えて
○○△●●△△●

リーグ戦は
○△●●△●

中2日で逆転負けから気持ちを切り替えるためオフを与えると、前日練習もリカバリ&コンディション調整。ゲームプランは映像での確認、落とし込みのみ

直近のリーグ3敗(広島、神戸、札幌戦)は全て「先制しながら逆転負け」△湘南戦も「2点差を追い付いた直後に失点」と、先制すれば圧倒的な勝率を示したエリク体制からは大きな体質変化。現状は、ピッチにおけるリスクとリターンの収支が合ってないのは確かだ

ただしエリク横浜3年目の終盤から「より主体的に全体のブロックを押し上げ前線からハメ奪う守備」にトライしており、逆転負けは増えていた。決してエリク有能、アンジェ無能という話ではなく、スタイル変革に取り組む過程で「意図的に強みを捨て、得意でないことに挑戦している」ことを忘れてはダメ

失点増にも様々な理由があり、それぞれの失点にそれぞれ複数の原因がある。サッカーという競技において、殊更今のマリノスの方向性で「誰か1人のミスや責任で失点する、失点が増える」ことは無い。連戦でツラいのはそれを1つひとつ分析検証し、トレーニングに落とし込み修正する時間がないこと

エリクの3シーズンで叩き込まれた「中を閉じろ背後を取られるな」それは今のスタイルの中でも忘れず生かせているか? ハイラインの前提として前線からの限定制限、ボールホルダへの圧力は不可欠だが、やれているのか?

局面における個々の責任感や球際での頑張りは十分か? マイボール時を含め常にアラートを利かせ、集中力を維持しポジションの微調整はできているか? 目の前の変化に対応できているか?

過去の「堅守マリノスの伝統」も、ただ引いて守ったり中澤ら個人の能力に拠ったものではなかったハズだ

今のマリノスが目指す――というより現代サッカーの非可逆的な方向性として、攻と守を分断し考える事はできない。「攻撃はよくなった、守備に問題がある」そんな事は有り得ない。「失点増には必ず攻撃面(ポゼッション時)にも問題がある」その逆も然り

今のマリノスで顕著な問題は「失い方」何処でどれだけのリスクを負うのか、そしてロストした瞬間のチーム全体のポジショニング、ボールと人の位置関係。大きな問題にならないボールロストと、失点に直結する致命的なロストがある

ただ勇猛果敢にチャレンジすれば全てが許され報われる訳では決してない

その「失い方」も含めビルド&ポゼッションにおけるパスルートや、全体のポジショニング位置関係が、あるいはリスクとリターンについての考え方が、エリク⇒アンジェ体制の文脈から逸脱して選手たちの判断に投げられてはいないかと。連戦で仕方ないとこもあるんだけど、その点が目下の懸念材料

――あんま試合前に相応しくないな。連戦中は連投のタイミングもおかしくなる…。まあそこら辺が、今ひとつ「今は結果でなくて苦しいけど、この道を信じて進むだけ! きっと結果はついてくる」と楽観的になれない理由。『なんか方向性そのものが少しずつズレてきてねえか? 微調整できてるか?』と

そうは言っても連戦はまだ半分終わったばかり。今夜の鹿島戦は、とにかく勝ちたい。勝ってラクになりたいんじゃなくて、選手たちにも「勝って反省」して欲しい。連戦中で逆転負けが続いたら、寝て忘れるしかないもの。負けたら反省もできない。反省して修正するために、勝利が必要というジレンマ

2018シーズンも2/25シーズン開幕し、5月の3週末20日まで21試合、水曜9試合、リーグ戦は15試合

13週の中に水曜開催4→9試合。W杯イヤーとは言え前半詰め込み過ぎだろコレ

キチガイ過密日程で、どのクラブも修正したり次のゲームプラン落とし込む時間ないけど「やることシンプル明確で割り切ったスタイル」とか「勢いに乗った」クラブは、下馬評を覆した順位につけてる印象。広島とか札幌とか長崎とか。スタイル変革元年なクラブは厳しい。マリノスとか吹田とか名古屋とか

名古屋は監督就任2シーズン目? バカ野郎、風間八宏のチーム作りは3年目が終わるまでずーっと改革元年なんだよ! それまでの主力や功労者も、いつだって干され切られるから気をつけろ! しかしトヨタマネーと風間八宏は凶悪コンビだな、今更ながら

マリノスは名鯱みたいな金満クラブではないので、地道に現有戦力でコツコツとスタイル変革に邁進するのみ。…でも噂では夏のウインドウで外国籍選手の獲得狙ってるとかいないとか

マリノスが夏に動くなんて、何シーズン振りかしら!?

…クラブの「リーグ優勝目指す」「新しいマリノスへの変革」への覚悟は嘘ではない。夏の補強は、この現状では外国籍選手1人では済まないかもしれない。15連戦が終わったらウインドウ開くまでル杯プレイオフはあるけどリーグ戦はない。だから選手は、特に今チャンス貰えてる選手は死ぬ気でやんないと

本気で目指すと決めたんだ。もう後戻りはできない。変革に、高い目標設定についてこれない選手は置いていかれる。マリノスとはサヨナラだ。マリノスに残るのは、マリノスにいられるのはマリノスを変えられる、強くできる選手だけ

言い訳無用、ピッチで結果で証明して

――いやあ、そう考えると「15連戦、正直しんどい」とか言ってる場合じゃないっスね。今日の鹿島戦を含め、リーグ戦『たったあと5試合』結果出してボスの構想の中軸に入ってかないと中断期間のキャンプも後半戦もBチームで若手以外は来季の居場所なくなるよ

危機感持って、ピリピリしていこう!

「練習後にシゲさんと話して『勝つためにリーダシップを取ってくれと言われた。このままズルズルいくと『良いサッカー』と言われても、できなくなってしまう。点を取るためにアクションを起こしている訳で、それを守備でもできれば攻撃につながる。そこで自分が何かを発信していけたらいい」飯倉大樹

ズルズルいかないよ! ズルズル引かない! 前からイキます! 渓太も康太も今夜ズル剥けます!

そんなホーム鹿島戦になりますように

――ついに下平匠が先発か! との予想もあったが山中亮輔へのボスの信頼と期待値は変わらず高い。実際チームトップのアシスト、決定機関与率を残してるし左サイドは山中がWG、ユンがIHにスライドし天野純がバランスを取っている。右とは違う機能性

今日は中央、おそらくウーゴと縦関係になり右IH的なポジションでスタートする伊藤翔さんと、中町公祐の仕事に注目して観たい。正直、厚別では俯瞰できず札幌サポータに挟まれる環境でゲームに集中できなかったから、今日はいつもの場所から選手の距離感を高いとこからボンヤリ眺めたい

フィールドプレイヤのアップ開始

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水曜の札幌戦で2失点に直接関与し、試合後のコメントでは凹んでた山中亮輔へゴール裏からはいつにも増して大きなコールとチャント。心身かなり疲弊してると思うけど、怪我には気をつけて頑張って

ピッチ外でも仲良く互いにリスペクトし合うウーゴと伊藤翔さんの縦関係をスタメンから同時起用する試みは楽しみ。今季はウーゴに縦パス当てて落とす中央のコンビネーションも少しずつでてきてる。そこに伊藤翔が上手く絡めれば。ボスは大津祐樹に、その働きを期待して我慢して起用してたと思うけど

伊藤翔さんがウーゴを追い越しファーストトップ的に、前線のターゲットになったり相手DFの意識を引っ張る仕事も期待できる――で結局、ポゼッション時の中央のバランス維持やリスク管理は、天野純に掛かる割合はまた高くなる。やや損な役回りかもだけど、その責を果たしつつ違いを作る仕事も!

アウェイ側の鹿島ゴール裏。2階席は開放されずも、それなりの密度。鹿島サポータさんはメイン指定のお高い席を買って横から観る人も多いからありがたい

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――鹿島アントラーズとの25年の激闘の歴史、それは暗転演出トリコロール・ギャラクシーの歴史。鹿島とのホームゲームは過去2シーズンも常に暗転演出、集客望めるビッグゲームであると、クラブは鹿島をリスペクトしてきた

2016年8月

2017年10月

そして2018シーズンの鹿島戦である

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LED照明になってパワーアップしたトリコロール・ギャラクシー

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ホーム鹿島戦のジャイアントジャージ圧巻の4枚出し!

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なべぶたの盾vsひのきの棒――そんな事は言わせない。強い鹿島を倒し踏みつけ、その屍を越えてマリノスは前に進む

ホーム鹿島戦、間もなくキックオフ!

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鹿島がボールを保持する展開では伊藤翔はウーゴと縦関係。4ー2ー3ー1に近いブロック形成。自陣からビルド&ポゼッションの際は、やはり伊藤翔は右IH的な位置

前半7分、左サイドに開いたユンユンの仕掛けのパスからエリア内ハーフスペースで受けた天野純が勇猛果敢にシュートを選択! デイフレクションに詰めてヘッドで押し込んだのは右から内に絞っていた遠藤渓太! マリノス先制!

ユンユンの素晴らしさ。天野純の隙間で受けてシュートを打つ勇気! 素晴らしい先制点。マリノスには鹿島戦だから入るスイッチがある

天野純のCK最近かなり合ってんじゃね

危険な失い方はあんま変わってない

会長、失い方!

天野純とユンユンの素晴らしさ…!

前半21分、渓太が獲得したFKを天野純の左脚! 一振りで突き抜ける! ニア右上角にこすり当てる絶対無比なコースで追加点! 2ー0!

2ー0は危険なスコア!

これでこの試合完封できれば、遡って過去の逆転負けも糧にできる

伊藤翔さん勇猛果敢なプレスバックで傷む。チームに足りないものを身体を張って示すベテランの味

危険な失い方は全く減ってない。ゲームの中でピッチの中で修正していこう

プリンス山田康太、決死のシュートブロック! マリノスのDNA!

攻撃は守備、守備は攻撃。紙一重で表と裏。リスクをリターンに結実させたシーン。山田康太は迷わずクロスを選択

山田康太のプレイが超肉食系。誰より球際ガツガツしてる

山ちゃん90分保たねえだろコレ

伊藤翔さん、失い方!

2ー0でゲームの主導権は取ってるけどチャンスも決定機も鹿島が上。それが鹿島のやり方でもある

そこはタメずにユンユンに一発で出せよウーゴ様

山中亮輔のエリア内責任感!

会長、存在感出す演出は決して忘れない

前半の終わらせ方、ちょっとだけ学習したよ! 時間を使ってリスク回避して失い方もマシにしたよ最後だけ


前半終了、横浜2ー0鹿島。シュート5:10(枠内2:4、エリア内3:7)決定機3:5。CK&FK4:7。勇猛果敢に主体的にゲームを動かし2点を先制。だがスタッツ的には圧倒的に鹿島、致命的な悪い失い方は減ってない。しかし最後のエリア内、球際で身体を張れている。飯倉様様。康太もガツガツ

勝って判断しよう! ホント2ー0の前半だけ観ても「反省が生かされてません」なシーンはあまりに多い。パスルートの作り方、そこで悪手選択からの失い方。最後の個の踏ん張りや、相手にスーパプレイが出てないから助かってるだけ

だから勝って反省しよう! 今日こそ!

もちろん良くなってる、ここ数試合の反省が生かされてるとこもある。最後の局面で集中切らさない責任感発揮するとか、正にソレ。山ちゃんもスゲーピリピリしてる。90分保つか不安なくらいに。札幌戦の1失点目に責任ないよとか、山中本人がまず思ってないから

前半の前半、天野純はちょっとスーパだった。これは遠藤アキでなく奥大介ルート…。でも積み上げ、積み重ねていくものだからね。まずこの試合の90分、最後まで。マリノスを勝たせる選手に

ハーフタイム明け、後半開始前に選手たちを出迎えるゴール裏のトリコロール・コレオと「プライドに賭けて」

先制して逆転される、後半崩れがちなチームを奮い立たせるゴール裏誇らしい

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でも後半開始20秒で決定機つくられた♡

勝って反省しよう! 反省したい!

渓太は最後の精度と判断

会長なんでユンユンを使わない

山田康太のプレイは若々しいとかいった可愛らしいレベルではない。猛禽類

後半の立ち上がり10分、決定機2つつくられながらも取りあえずゼロで凌いだ

後半13分、伊藤翔扇原貴宏

渓太の判断

後半19分、ユン⇒仲川輝人

ユンユン素晴らしさ…。実に素晴らしさ

テル今日こそ!

渓太が左に、テルが右WG

後半21分、天野純のクロスに大外で仲川輝人、マイナスクロスを中央に入り込んだ中町公祐

インサイドハーフ2人が絡んだ、改革の成果を示す価値ある美しいゴール! それに絡んだ仲川テル!

よしもう1点取って大岩剛のクビをはねてあげよう

3ー0の後半にピッチに寝て審判に悪態つくのも会長の立派な仕事

自分がゴールしてないのに、こんなにノリノリで守備を頑張るウーゴ様

大津祐樹がスタンバイ

後半36分、中町⇒大津祐樹

そのまま右IHに

渓太いまのウーゴ様へのマイナスクロスは判断良かったし見えてたね!

山ちゃんが怪我しませんように

なんで扇原くんは左に左に開きますか。何度言えばわかってくれますか


試合終了のホイッスルと同時にピッチに倒れ込む選手たち。最後まで切らさずに最後まで戦った

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ヒーロインタビュは先制ゴールの遠藤渓太! 隣はBS1天野純かな

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よっしゃ久し振りに円陣やるで! 勝利の円陣や!

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久し振りのトリパラ満開!

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試合終了、横浜3ー0鹿島。トータル決定機7:9。勇猛果敢に今季のスタイル体現した勝利! しかしスタッツ的には2ー3あたりが妥当でもある。皆が球際で身体張り、飯倉が防ぎ、運にも助けられた。勝って反省できるのが一番!

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試合全体について

私的マンオブザマッチは完璧な直接FK含む全3ゴールに絡み、前半はチーム全体のバランス維持にも注力した天野純。お立ち台でも浮かれません。少しずつ着実に、階段をのぼっていく

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トータル決定機とスコア、個人の力で防いだ被決定機の数を考えるとマンオブザマッチ飯倉大樹なんだが、飯倉はあれくらい活躍してあたり前だから褒めないよ! 今日はミスキックが2つ3つあったね。まだまだだな!

今季の飯倉の価値を認められないヤツらは海の底に沈めばいいと思う

 

「もうすぐ(試合終了の)ホイッスルが鳴るなっていうときにサポータを見たら熱い応援をしていて感動した」山田康太

――リーグデビュ戦で余裕あるな! 王子様として愛でられる時間は、思ったより短くなるかもね

俺の金井おめでとう。明日攣ったに一番に突っ込むのは山中亮輔か、松原健


ホーム鹿島戦の備忘録は昼頃に連投するかも。しないかも。とりあえずBS録画した人は、前半13:20~42のユンユンに注目して繰り返し見て欲しい。ユンユンの素晴らしさ賢さの一端が、この22秒間に凝縮されている

前半13:20 GK飯倉から自陣ビルド&ポゼッション。天野純が左サイド足元で受けて、タッチ際の山中亮輔へ。山中からハーフスペースで受けたユンユンは、ここでは内側を向ける体制ではなかったのでシンプルに天野純にバックパスして、左アウトサイドレーンへパス&ゴー

左のハーフスペースに絞った中町が前を向いて受けた時点で、ユンユンはマークに付くMF20三竿健斗と駆け引き。一度中に入る動きをして三竿の体の向きをピッチ内側にさせて、自らはバックステップでタッチ側に逃げる

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この一見なんでもない駆け引きにより、ユンユンは三竿が再びタッチ側、自分に向き直る1秒の間を作り、パスの出し手とゴール方向に対し半身で受け、即ゴール方向を向き自分の間合いで仕掛ける状況を作り出している。この時点でユンユンと三竿健斗は、先手後手

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ゴール方向を向いて先手取ったユンユンは、手数掛けずアーリクロス。パスを受けるアングルよく視野確保できてるのでゴール前の状況も見えている。左足のクロス精度はややポンコツ感ありも、ゴール前は3対3の同数。1つのマークミスやクリアミス、ピンポイントで合えば決定機

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このシーンでは大外の右WG遠藤渓太がDFの視界の外でプレイ原則通りの良いポジショニング。ユンユンの左足クロスにパワーと精度がないのは残念さ…。もしあれば、ユンユンは間違いなく佐藤由紀彦を超える伝説のアシストマシーンになれる。ウーゴでなく、右WGや両IHの得点が倍になるだろう

ユンユンの素晴らしさ続くよ! このポンコツなクロスはDFに跳ね返されるも、中町が前に詰めてセカンド回収。ダイレクトで伊藤翔へ。伊藤翔もダイレ右アウトでウーゴに落とす。この瞬間、ユンユンは既にエリア内にポッカリ空いたハーフスペースを指差し走り出している

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ウーゴの右アウトフロントのパスが弱くミスとなり植田直通にカットされたが、鹿島DFの視線はウーゴに集中し、植田も伊藤翔に付いていた(欲を言えば伊藤翔は足を止めず植田を外側に引っ張って欲しかった)ユンユンは、エリア内のハーフスペースを1人誰より早く見つけ、動き出していた

――どうかな、ユンユンの素晴らしさが少しは伝わったかしら? 是非この22秒間を繰り返し、ユンユンに注視して見て欲しい。本当に「ポジショニングと賢さだけで」相手DFを動かしたり背後を取ったり、チャンスを作り出す。試合映像を見返すと、周りがそれを使い切れてないシーンも多い

ユンユンには、1人で相手を置き去りにするスピードも陣地をゲインする推進力もない。無類の決定力もない。ボールテクニックは高くキープ力はあるけど、どちらかと言えば突破より「巧く隠しロストしない」類のスキル。1人では何もできない。だから皆が外国籍選手に期待したイメージにはそぐわない

ユンユンの素晴らしさはそこにはない。彼は誰より賢い。自分どう動けば相手DFがどう動くか、それにより自分が先手を取れるか、周りの選手とスペースを上手く活用できるかを知っているし、常にピッチで考え続けている――吉尾海夏と同系列だな。一度同時に近くで起用してみて欲しい

ユンユン素晴らしさ…。日々のトレーニングからもっと周りに要求して、自分の「見えてるもの」を伝えていって欲しい。1人では何もできない。関係性の中でこそ生きる選手。だから今のマリノスの方向性の中では絶対正義でもある。ただ左足のクロスのパワーと精度は、鍛錬し高めていってね

――ユンユンの素晴らしさを理解するのと同時に、ヘッドコーチのピーターが練習で「カラダのムキ!」「ハンミ!」と繰り返す意味や「ピッチに三角形を作り」「両斜め前にパスコースを作る」必要性とかを同時に理解してくれる人が増えると嬉しいです

ユンユンは大外のアウトサイドレーンに「バックステップで」逃げることにより、ボール持つ中町にとって「左斜め前」のポジショニング。だからパスの出し手にも、ゴール方向に対しても「半身」になってる。受けやすく、仕掛けやすい

だから「両斜め前のパスコース」を作る位置関係は大事で、それを連鎖させようとすれば、自然にピッチには三角形が作られていく――という単純な話。難しくないよね? 三角形を作れてるか、半身で受けているか…少し気にしながら観るだけで、今季のマリノスはもっと楽しくなるかもしれない運転