横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【要は、まなサイコー! by いた】 about [J1-1] 横浜 4 v 2 湘南

痺れる逆転勝ち、2008年以来の開幕戦勝利、素敵な1日になりました。これがあるからやめられない。改めてスタジアムは情熱的で刺激的。一夜明けても興奮は収まりません。

とはいえ、振り返ってみると、湘南のゲームだったのかな、とは思います。ブロックを組んだ上で中盤のスペースを消しつつ、ボールホルダーに対しては非常にタイトにアプローチしてプレッシャーを掛ける。横浜はその圧力に屈し、なかなか攻撃構築ができなかった。

奪ったら、高い位置からのプレスを回避するために攻撃に移るタイミングで長めのボールを用いる工夫をしつつ、空いたサイドのスペースを効率的に使ってスピードある攻撃を展開。湘南らしいスピーディでダイナミックな攻撃には手を焼いた。

その上でキリノがキレキレ。スピードと思い切りの良さが光り、スペース空いたところを見逃さないミドルと中澤佑二を置き去りにするドリブルシュート(シュート前の大きなドリブルも秀逸)で2得点。ボランチの2枚、梶川や古林も好プレーを見せたりと、湘南ここにありを見せたゲームだった。
逆説的に考えると、横浜としては狙いが嵌らないゲームになってしまったのかな、と。高い位置で奪えずショートカウンターに移れず、攻撃構築もなかなか効果的な楔入らず停滞。中盤でもテンポの速いパス回しにアプローチしきれず、相手の勢いをまともに受け危ういシーンを作られる…

ただ、ビハインドになって目が覚めた。佑二が楔を入れる事に意識を裂き、藤田が入って裏への飛び出しを攻撃に加えたり高いボールを落としたりと中央でポイントを作る、そして齋藤学がパス中心の攻撃にドリブル突破というアクセントを加える…相手の足が止まり始めたことと相まって、流れが変わった。

何と言っても学の存在感は凄かった。左サイドでボールを持てば仕掛けてチャンスを作り出す。中央に切れ込む、縦に打開する、彼の強烈なドリブルが相手を怯えさせる。その上で隙間を縫うような低いクロスでマルキのゴールを導き出し、自らも楔を入れてからのリターンを受けて逆転弾。日産初ゴール!!!

「覚醒は始まったばかり」とあったけど、その言葉に相応しい存在感と実効性、素晴らしかった。ドリブルのキレはもちろん、周囲の状況を把握した上でポジティブなプレーセレクトが光った。怪我明けとは思えないほどのキレでチームを勝利に導いてくれたことは感謝。まなかわいいよまな(♡´◡`♡)

藤田くんも空気を変えてくれた。裏に飛び出して放った強烈な左足。浮き球でも正確に枠を捉えて、と片鱗を見せてくれた。裏に抜けることで深みが出来る、スペースが生まれ、プレーがしやすくなる。藤田くんのプレーに意義はあった。ポイントにもなれてたし上々の滑り出し!ありがとう。

リードしてからは安心してゲームを見てられたし、ようやく余裕が生まれて安定してボールを繋ぎつつ時計を進め、隙を見て仕掛けて…といった形で4点目もゲット。冷や冷やしたけれど、終わってみれば…という形だったのかな、と

決してポジティブな内容ではないのは選手達も監督も分かってくれてる。ボールへの反応、アプローチスピードと言ったモダンフットボールの素地となる要素の不足。ショートカウンターがほとんどなかったのはプレスが嵌らなかった証明。これは次の試合の宿題かな。

そして、DFライン。サイドバックのポジショニングや見切り、勇気ないビルドアップ、安直な一発対応、低い位置でのミスなど、悪いプレーが沢山出た。左サイドは凄く狙われてる。経験ある選手がやるべきプレーではなかったと思うし、次に向けて修正が必要かな。ひやひやです。

中盤に関しても特に前半、スペースがない中で足元のプレーに拘っていなしきれず相手のボール狩りに捕まった。周囲との関係性も希薄でサポートが遅かったりとうまく連動した形が作れなかった。

悪い部分、うまくいかない部分がこれだけあった、それでも勝ち点3を手中に収め、尚かつ首位!なわけだから、数字的にも精神的にも凄くポジティブでいれる。また一週間、しっかりと調整・修正して次に向かっていってほしいな、と。

シーズンが始まった、これから毎週フットボールが続く。勝利を積み重ねて、横浜のサッカーを積み上げて、その先に色々なものが見えてくる。まずはその一歩が勝利で始まったことを素直に喜びたい。要は、まなサイコー!マルキサイコー!俊様抱いてー!ということで。