横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【8戦未勝利、それ以上に進捗の薄さ停滞感がダメージとして大きい by 蒼井真理】 about [2015-J1-2nd-4] 横浜 0 v 2 広島

aoi_mari.png蒼井真理


マリノスは5バックでなく4バック。学が脳震盪で欠場。左ウイングハーフには兵藤、トップ下に再び三門雄大。そして中町公祐が8試合振りにスタメン復帰、俊輔とボランチを組む。微妙に選手の入れ替わりが多く、いい塩梅バランスを見いだせるか

「広島は今のリーグで最も攻撃が機能しているトップチーム。だが私は、我々のチームに自信を持っている。やり方(システムや戦術)を変えて対抗するのでなく、我々のやり方で守備を向上させて広島に対抗したい。そのためのトレーニングも積んできた」エリク監督

◆4月、ホーム広島戦の傾向

広島の遅攻に対し奪い所が作れない⇒DFラインがズルズル下がる⇒奪う位置が自陣深く⇒間延びして距離感悪い(コンパクトでない)⇒縦パスが繋がりにくい⇒ロストする⇒ずっと広島のターン

↑ コレを解消できるか、どんな守備スタイルで臨むのか

1stステージは浦和戦然り広島戦然り、そして最終節の神戸戦然り。3バック+両WBを使ってボールを動かしてくる相手に、本当に全く能動的な守備圧力を掛けられなかった。名古屋戦など一時は5バックにも取り組んだが、結局放棄

今の広島は「より縦に速く鋭い」「特に間延びしてくる後半」「野津田岳人浅野拓磨を投入し」「スペースをシンプルに使い切るロングカウンタ」な印象もあり、前回ほどボールを握られるかは不明ではあるが。あと、1st対戦時は広島もそんな良かった訳ではない。最後は左WB柏好文だのみ

で前回対戦時は、右SBが比嘉さんだったからね、もう露骨に狙われまくり。今日はパンゾー復帰戦、好きにはやらせない安心してお任せ

広島は柴崎晃誠が長期離脱、野津田岳人がスタメン。ベンチに控えるジョーカーは浅野拓磨。彼が出てくるまでにリードしときたい。オープンな展開で打ち合いたない。佐藤寿人はあと1点で12シーズン連続2桁得点ですって。皆川佑介とは何だったのか
 
アウェイ広島戦の注目ポイント

・4バックで如何に3バック+WBを制限するか
・守備の仕組み、プレス開始ラインと狩り場
ボランチ俊輔と三門トップ下の共存なるか
・ポゼッションとショートカウンタ使い分け
・居場所を賭けた大一番、中町公祐の生き様

「密かに自分の色を出すことを考えている。俺にとっては生き残るための大事な試合だから。自分が(松本戦で)怪我をした次からチームは勝ってなくて、そこまでは4連勝していた。その意味を試合で見せたいと思うし、シュンさんと2人でボールの落ち着きどころを増やしたい」中町公祐

ドット絵の選手紹介は、ビッグアーチと西京極の花

8試合振りの中町公祐スタメンで、8試合振りの勝利を! アウェイ広島戦、間もなくキックオフ

----

どうせあれだろスカパーでは玉乃淳がつまんねーってゴネてんだろ

なんの決勝戦だよってくらい慎重で渋いゲームになってますねエンタメ性とかガン無視

この形、今のチームでは三門は拙さだけが目立つ

ジワリと流れきてるなあ。でもだからこそカウンタ警戒

----

前半終了、横浜0ー1広島。シュート2:5(枠内0:2、エリア内0:1)決定機0:2。CK&FK1:1。攻守切り替えの激しさ、ゴール前の攻防乏しい実に渋いマニアックな45分。質は低くないがエンタメとしてどうか。マリノスは悪くないペースも、終了間際にPKで先制点を献上

アレっすかね「CKからの失点が多いよ」「マークシティ外され過ぎだよ」「責任もってマーカを捕まえようぜ」が裏目なパターンですかね

まずマリノスの守備は4ー4ー2の2ラインをメチャめちゃコンパクトにして、自陣深くゾーンで受け渡し。ミドルサードまでは食いつかない。ステイ、エリア手前でクサビに制限かける。大きな破綻はなし。で「奪う位置が低くなって」←ここまでは実は前回対戦とあんま変わってないス

違うのはマリノスの遅攻、ビルドアップ。俊輔と中町、藤本淳吾、パンゾーらのスキルと連携スキームで、上手くボールを隠しながら前にボール運んで広島の守備を押し下げる。広島も最初は前から来てたけど、取れないから諦めてブロック守備に。「自陣深くからでも運べる」ここが大きな違い

なもんで現代サッカーにはあるまじきレベルで「マリノスのターン」があって、その後に「広島のターン」がある。野球の表裏みたく、攻守ターンがクッキリ明瞭。互いに奪う位置が自陣深く、丁寧に前に運んでスイッチ入れるパスを窺う…… 実にマニアック。素人さんにはオススメできない

ラフィーニャも学もいない中で、丁寧なビルドとスイッチ入れるタイミング窺う遅攻の質は決して低くない。手前までは何度か達してる。ラフィーニャ待ちかな

地味に藤本淳吾が、前半は素晴らしかった


----

当然ながら、後半開始からマリノスは守備ゾーンと奪いに行く能動性を高めに設定してます

俊輔のドリブル仕掛け、そのロストからの被カウンタか…。ミキッチ仕事するなあで後半9分に追加点、0ー2。実に厳しい

もう矢島卓郎をショッカーなりダイジョーブ博士に預け手術を施してもらうか、素直にファーストトップ型のFWを獲得するか。二者択一

後半17分、中町公祐伊藤翔。マチさんなあ…

アデミウソンがハーフウェイ自陣寄りで無理なターンを仕掛けなければならないようでは

アデミウソンが2試合連続で憤怒モードに。なるほど、発動条件は2点ビハインドか

浅野拓磨のカウンタ怖いよお。でも来年上げて前から取りに行かないと

浅野拓磨マリノスにも練習参加してたんだけどなあ(遠い目)

後半24分、この試合マリノス初のエリア内シュート。俊輔⇒伊藤翔

後半27分、兵藤⇒ラフィーニャ。前線の形、希望が見たい

このアデミウソンのゴリゴリ感、憤怒モードをどうにか試合開始から出せるように仕向けられぬものか

残り10分余り、オープンな展開になってまいりました

----

試合終了、横浜0ー2広島。前半終了間際のPK、先制点が痛恨。しかし事故性高いPKが決定的な痛事となるのはチームの進捗の無さ。ボールは握れてもチャンスを作れないシュートに至らない。枠内シュート1本、決定機ゼロ。これでは勝てない

自陣深くからのビルドアップは本当に良くなった。それはスキームの確立もあるが「できる人」を並べた効果が大。しかし現実問題「ハイプレスからのショートカウンタ」の方がシュート数も決定機も多かった。8戦未勝利、それ以上に進捗の薄さ停滞感がダメージとして大きい

「どうやってゴールを奪うか」「誰にゴールを決めさせるか」その逆算が見えない。ビルドからスイッチのパス、エリア近辺でのアクセント。そこまでは今日も「おおっ」と唸る美しい連携はあった。でもエリア内に人がいない。特にニアポストに詰める人がいない。ストライカがいない

だったらハイプレスからのショートカウンタ、綺麗じゃなくてもゴチャつかせてシンプルにゴール略奪する型のほうが、まだ現実的

酒! 飲まずにはいられないッ! だれかお付き合いください広島とか八丁堀とか