横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【鳥栖戦は相対的な部分を問われたように思う。各セクションが自主自立性を持つことが大事。いるべき場所に相手より早くポジションを取り、そのポジションを活かすためにテンポよく相手のアプローチより早くパスを動かす。優位を作るためのポジショナルプレー、自分達で手放さない。 by いた】 about [2018-J1-3] 横浜 1 v 2 鳥栖

f:id:harukazepc:20170419104133p:plainいた

凄くよい学習機会だったので簡単に残しておきます。
鳥栖戦。

「非常に残念だった。特に前半のパフォーマンスが良くなかった。その点、鳥栖はしっかり我々の攻めを阻止することができて、いい試合ができたのではないでしょうか」アンジェ・ポステゴグルー

このコメントから見ても、リーグ3試合の中では最もよくないパフォーマンスだったことは認めなきゃいけない。

要因は複合的な要素。

鳥栖のマンマーキング的プレッシング
②荒れて乾いたピッチ
③選手の技術的な質と自信

まあこれだけネガティブな要因が揃えば、うまくいかないのも納得できる。


鳥栖のマンマーキング的プレッシング

佑二・ミロシュに対して趙東建・イバルボ、扇原に対して小野裕二、山中、松原に対して福田、原川。

人を当てはめ、前を塞ぐことで横浜の後方ビルドアップを制限。

コンタクト厭わず、寄せ切るアプローチに横浜の選手たちは常にストレスを感じていた。


②荒れて乾いてボールの走らないピッチ

鳥栖のアプローチをより効果的にしてしまった外的要因。

ボールスピードがなく、アプローチする時間を与えてしまう、弾むからコントロールにも時間がかかる。適応しようと速いパスを出そうとすると精度が犠牲になる。  

実況で水が撒かれていないって話だったけど


③選手の技術的な質と自信

それでもピッチに適応して通常通りにプレーできていれば問題はなかった。  

が、残念ながら圧力に屈し、ミスから失点し、意識を保つことが出来ずに、コンセプトを表現できなかった。

圧力によりストレスを感じ、ミスで失点し、自信が奪われ迷いが生まれる。悪循環。


①・②・③すべてが相まっての結果。

まだまだどんな相手にも、状況にも対応できるほどの逞しさも質も備えていなかった、ということ。

①は日常的に起こりえる要素であり、
②みたいな部分は特にアウェイでは整えられないし、
③に関しては練習して積み重ねていくしかない。

ただ、失敗から学ぶことはいくらでもできると思う。

例えばピッチの部分はホームならホームの運営者としてなんとか準備してほしいところではあるし、優位となるような条件を「整えてほしい」。
そこはこういうサッカーをする上でのクラブとしての「意識」の問題。連戦で難しい側面はあるにせよ…

自信や技術に関しては研鑽を重ねるしかないにせよ、吹っ切れて出来るなら最初からやる。

扇原くんのプレーは特に、かな。

ミスは怖いし、避けなければならないけれど、ミスを恐れてやらないのは違う。

コンセプトの根幹を担うプレーヤーが悪い意味で「今まで通り」のプレーじゃチームは前に進めない。

ルヴァンでも感じたけど、ある程度余裕がある状態で受けて、複数タッチしつつ前を向いてヘッドアップして、裁く場所を見つける、というのは今のチームとはズレがある。

半身で視野の確保を行いつつ次の出し所を見出してタッチ少なくパスを繋ぐことで次の受け手に時間とスペースというメリットを与える。

素晴らしいパスでメリット作り出せる質を持つ選手だからこそ「何かをしてやろう」という意識もわかるけど、コンセプトは違う。

そこの意識の差がここ数試合ベンチを温める結果になったと思う、扇原くん。ここからの反撃、期待してます。

全般的に圧力に押されていたからか、ボールタッチにナーバスになったのかは、頭の動きも鈍くなり、切り替えもポジション取りも遅くなった。

「考えて」止まってしまったことは大きな反省。
テンポを生むための少ないタッチでのパスムーブ、そのための移動が出来ないと前提条件が整わない。

機能しないが故、ポジションを崩してぐっちゃぐちゃになった前半の状況は、アンジェにとって受け入れられないことだとは思う。

同じレーンに複数人収縮、しかも本来優位を獲れるはずのインサイド(アンカー脇で数的優位がとれるはず)が同じサイドに寄る。チームを助けようとする姿勢はわかるけど…

各セクションが自主自立性を持つことが大事。いるべき場所に相手より早くポジションを取り、そのポジションを活かすためにテンポよく相手のアプローチより早くパスを動かす。優位を作るためのポジショナルプレー、自分達で手放さない。

この試合で正解を見出すとしたら、外に張るポジションをスタートにしたサイドバックのところを出口に、相手インサイドを引っ張りだしたところで天野・中町が受ける。
インサイドのところは数的優位、ここを突破口に出来ることがベストだったのかな。

柏戦が主体的な質を突きつけられたとしたら、鳥栖戦は相対的な部分を問われたように思う。

ただ、主体的な要素の質を高め、相対的な対策を上回れるように頑張ろう、ってところは変わらないはず。

出来なかったことは受け入れて、練習していくしかない。まだまだこれから、一歩ずつ。

【鳥栖戦はできてなかったのは扇原だけじゃなく天野純や山中亮輔も「スタイルへの忠実さチャレンジング」の部分で低調だった。道は遠く険しいが、前を向こう挑戦者たちよ。 by 蒼井真理】 about [2018-J1-3] 横浜 1 v 2 鳥栖

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

リーグ戦もホーム開幕! ――ってもル杯から中2日で再び三ツ沢では新鮮味ないけど中3日後また三ツ沢だょ! とにかく晴れて良かった 3節ホーム鳥栖戦、キックオフ35分前に三ツ沢到着

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フィールドプレイヤもアップ中。ゴール裏は今日は真ん中から音が出るのね安心したわw

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ホーム鳥栖戦のスタメン

FW ユン、ウーゴ、渓太
MF 天野純、中町
MF 扇原
DF 山中、ミロシュ、中澤、松原
GK 飯倉

SUB:杉本、金井、下平、ダビ、海夏、イッペイ、伊藤翔

喜田は水曜ル杯に続き欠場、扇原が先発。サブには吉尾海夏が入り、勇蔵が長期離脱した穴はマルチロール金井貢史が埋める

3節ホーム鳥栖の注目ポイントは、過去2戦の相手と比べ「リトリート自陣ブロック」傾向の強い鳥栖に対し、新しい今季のスタイルが如何にハマるか、引いた相手を崩していけるか。C大阪や柏は、ある意味でアンジェ横浜にとって「狙いが表現しやすい」相手だった

相手が前からマリノスの自陣ビルドに対しプレスを仕掛けてくるから、それを去なすポジショナルなショートパス・コンビネーションが美しく機能した。早々に自陣撤退しブロックを敷かれた時に、今のアンジェ横浜にはそれを主体的かつ連動性を用いて崩して行くことができるのか? 1つの試金石となる

個人の注目はル杯に引き続きアンカー扇原。ブロックを遅攻で崩す、あるいは相手が引き切る前にスピード感持ち仕掛け後手を強いるにせよ、更に鳥栖のカウンタへの備えも含め攻守トランジションのキーとなるポジション。大事なのはテンポ、チャレンジ、リスク管理。喜田の不在は限られた大きなチャンス

新たなボスの下で、過去のマリノスにない新たなスタイルへの取り組みを進めるマリノス。チーム全体の意識共有と何より「阿吽の呼吸、距離感」が重要となり、特にチームのヘソとなるアンカーは周囲との連携が攻守で肝になる――おそらく早々に「替えの効かない絶対的なポジション」になる可能性が高い

まだ新監督の下で開幕して3週目。だが扇原貴宏にとってはコレがアンカーのレギュラを奪取する最後のチャンスにならないとも限らない。それ程までに開幕2試合の喜田のパフォーマンスとチャレンジングは素晴らしかったし、ボスの信頼や評価も高い。是非とも扇原にも最大級の挑戦、取り組みを期待したい

金髪じゃなくなったパンゾーさんを探すのは難しいw あでも少し髪の色抜いてんな… 不良だ。アウェイ鳥栖ゴール裏は1.5ブロック

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伊藤翔チャントはコールリードと太鼓が真ん中でも輪唱になるんだな…

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ここまでリーグ開幕2試合で1得点。今日は複数得点での初勝利を!

ホーム三ツ沢 鳥栖戦、間もなくキックオフ!

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キックオフ前、シゲさんとマリノス君の熱いハグに萌える


扇原、ファーストタッチで自陣ロスト。しっかり立て直せー

11分までに鳥栖に警告2枚。ゴリッゴリな鳥栖に対し、主審が辛くコンタクト取ってくれるのは有り難い

前半12分、自陣ミドルサード天野純からDFラインへのバックパスが相手に渡ってしまい入れ替わられGKとの1対1を決められ失点。鳥栖が先制

この種の失点は、このスタイル貫けば不可避。大事なのは勇気と反発心。揺れない心、あくまでクールに

小野裕二の報復的バックチャージにオラつく会長。2人共らしくて良い

扇原が一向に立て直せんなあ…

ユンユンもなかなか仕上がってこないな~

ウーゴにフィニッシュ前に一度パスが入ってるのは少し前進…かな

28分経過。少しずつ自陣からのビルドで良い三角形を作れるようになってきた

ユンユンと渓太がサイドを交換。良いと思います

とにかく扇原は気持ちを立て直せ。勇気と自信を持って

扇原……

飯倉がエリア外でキャッチしてハンド、鳥栖のFK。あるある

とにかく扇原は迷いながらビビりながらプレイすんの止めろ。もっとマリノスケらしく小学5年生のメンタルでサッカーを楽しめよ!

フィールドプレイヤ全員で壁を作り、CKに逃れる


前半終了、横浜0ー1鳥栖。シュート2:6(枠内1:1、エリア内1:3)決定機1:2。CK&FK2:2。開幕2戦と比して立ち上がりにゲーム掌握できず。静的プレス、鳥栖のゾーンに引っ掛かる。基本自分たちの技術的なミス。中盤そこそこ立て直すもフィニッシュに至らず、16分ウーゴの決定機が前半最後のシュート

扇原だけが悪い訳でなく皆に小さなミスの連鎖があるから自分たちの時間帯を作れないのだが、ヘソが不安定だとチーム全体が不安定になる。ファーストプレイでトチるとまるっと45分間立て直せないとかどんな熊谷アンドリューだよ! 技術的にはこのスタイルへの適応度高いんだから、あとは頭の中と心だけ

扇原、ミスは誰にでもあるしボスのスタイルはミスが起こるのは前提として盛り込み済みだから。このスタイルで皆が全部パーフェクトにやれるんなら、毎試合 86ー0で勝てるよ。そんな事はあり得ない。ビビったり迷ったら負けだよ。ブレイブ&チャレンジング! 勇気と挑戦を。前向きなミスは全然構わない

HT:中町⇒ダビド・バブンスキ

どこか傷めたのか、戦術的な交代か

さあ後半。複数得点が目標なんだから、1失点は何の問題にもならないよ!

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後半スタートもユンユンが右で、渓太が左WGに

後半8分、扇原貴宏にしか出せないセンタサークルからの縦フィードがエリア手前の遠藤渓太にピタリ! それだ扇原! できるできる。もっとできる

後半12分、イバルボにPKを沈められ0ー2。さあ反発できるかハートが試される

ホントこういう厳しい上手くいかない展開で何ができるか、信じて貫けるかだよ。調子良い時だけやれる頑張れるのを、決して挑戦とは言わない

後半18分:
ユン⇒イッペイくん
天野純伊藤翔さん

残り30分近くあるのにカードを全て使い切ったボスの思いに応えろ

後半は23分を経過してシュートを1本も打てていない

ダビは燃費が悪すぎる

松原健って絶対クロスよりスルーパスとかアングルキツい縦フィードの方がセンスあるよね

マツケン最高だな

松原健ニュータイプだからオールドタイプと感覚が合わない部分がある

松原健は天然だな! ニュータイプ。他の皆は強化人間でボスのサイコミュシステムに対応しようとしてるんだけど、マツケンナチュラルだ。この資質を見抜いて獲得したのなら、なかなかスゲーことだ

ようやく扇原が吹っ切れてきた!(後半36分

小野裕二は相変わらず1対1をGKに力一杯ぶつけんの上手いな! マリノス時代から成長がないww

後半42分、ウーゴの今季初ゴールて1ー2。ニュータイプ松原健マリノス加入2年目でリーグ戦初アシスト!

もちろん右サイドからでなく、ピッチ中央より左サイドよりからのクロスww

ATは4分


アイザック。俺、解任まであと何連敗できる?」とアンジェ監督

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試合終了、横浜1ー2鳥栖。トータル決定機3:4。リーグ3戦目にしてワースト内容。細かなミスの連鎖で終始ゲームを掌握できず。精度も判断も勇気もメンタルコントロールも、ボスの理想を体現するには足りないものだらけだ。道は遠く険しいが、前を向こう挑戦者たちよ

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鳥栖戦1ー2の私的MIPは右SB松原健。今この時期に精度は問わない。大事なのはこのスタイルへの適応度、適応しようとする姿勢、チャレンジ。マツケンは天然。ナチュラルに適応している。マツケンのイメージに周りがついていけてないが、ボスの理想としてはマツケンが正解なシーンが多いと俺は思ってる

うんまあ確かに毎試合ウンコみたいなポカはちょくちょくあるんだけどね松原健

パンゾーさん、マリノスには素晴らしい右SBがいます。今のマリノスが、新しいボスの求める右SBは松原健です。 “素晴らしき小林祐三” を忘れる事はなくとも、これからはピッチにその幻影を追うことはないでしょう。6シーズン本当にありがとうございました

OptaJiro@OptaJiro

1300 - 横浜FMはJ1でのクラブ史上通算1300得点目を記録した。J1で同記録した4つ目のクラブとなった(鹿島、G大阪、浦和に次ぎ)。トリコロール。

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小野裕二@yujiono14

今季初勝利!
鳥栖サポーターのみなさん遠いところまで応援ありがとうございました😊
水曜もしっかり戦い勝ちましょう!

マリノス関係者のみなさん、今日はありがとうございました。
不思議な感じでしたが、楽しかったです。

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Yuzo Kobayashi@KobayashiYuzo13

Don’t call it comeback‼︎
応援ありがとうございました。
やっぱり三ツ沢の雰囲気は大好きです。

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ニッカンサッカー@nikkan_soccer

横浜MF天野2失点絡み猛省「自分がゲーム壊した」
https://www.nikkansports.com/soccer/news/201803100000567.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp

#天野純
#横浜F・マリノス

 

フットボールチャンネル⚽️@foot_ch

サガン鳥栖戦で2失点に絡んだ横浜F・マリノス天野純失地回復を誓う

「今日は自分がゲームを壊したと思っているし、2失点とも自分のミス。今後どうにかチームに返していければ」

https://www.footballchannel.jp/2018/03/10/post260097/ #fmarinos #jleague

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フットボールチャンネル⚽️@foot_ch

横浜F・マリノスのポステコグルー監督、J開幕3戦未勝利も焦らず

「勝つことはもちろん大事だが、今日は自分たちのスタイルを貫けているかという部分で良くなかった。毎週良いパフォーマンスを見せるにはもう少し時間がかかる」

https://www.footballchannel.jp/2018/03/10/post260087/ #fmarinos #jleague

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『勝つことはもちろん大事だが、今日は自分たちのスタイルを貫けているかという部分で良くなかった。毎週良いパフォーマンスを見せるにはもう少し時間がかかる』≒

アイザック。俺、解任まであと何連敗できる?」って事だよな(ジャイキリ脳

もうすぐ椿がトップ起用されてUー代表で活躍してフル代表にも呼ばれて紆余曲折ありながらもマリノスはシーズン終盤に優勝争いしつつ46巻になっても新監督就任から1シーズンが終わらないし村越さん最近あんま出番ないけど中澤さんが背負ってるものもボスが半分背負ってくれるから最終的にマリノス優勝!

「今日は、とりあえず自分がゲームを壊したと思っているし、2失点とも自分のミスなので…これはどうしようもないので、マリノスに関わるみんなに申し訳ない」天野純

「ホーム開幕戦で、不甲斐ないミスをしてしまった。どうにかメンタルを建て直したい。恩返しというか…どうにかチームに返していけたら」天野純

――いやねえ天野純、今季再び気持ち新たに自身の課題とボスの新しいスタイルに取り組んでて「これが自分のやりたかったサッカーだ」と高揚感と手応えある中で結果がついてこず、責任感じたり落ち込んだりするのも分かるんだけど、でもまあそんなもんだよサッカー。常に右肩上がりとか無理だし

そりゃあ毎試合飛躍的に伸び続けて化ける選手も極稀にいるけど天野純はそんな若くもないしw そんな選手は1年も待たずクラブに何か残す前に海外に行っちゃうしなあ。天野純はこの2シーズンも、2歩下がり3歩進むの繰り返し地味にロングスパンで見れば着実に右肩上がり、そんな成長を続けてきたじゃない

ホントに今季の天野純喜田拓也には俺は心底メチャクチャ期待してて、それは決してユース出身だからとか「いなくなった誰かの代わり」でもなく、2人に強い自覚と責任感「自分がマリノスの中軸となり勝たせる存在に」という気持ちを感じるからで、とても頼もしく思って信頼してる

でも勝手に期待させてもらってるだけだし信じて頼ってるから何か上手くいかなくっても裏切られたとかそんな気持ちはないよ。だから「なんとかチームに恩返しを…」みたいな負債抱えたマイナスのメンタルから明日をスタートさせる必要はないし、して欲しくない。それは前向きなチャレンジの邪魔になる

ミスは誰にでもある。このスタイルに真摯に向き合い勇気持ってチャレンジすれば絶対にミスはある。ミスがない選手はメッシ以上の神に近い選手か、チャレンジしてないチキンな卑怯者だ。ミスはミスとして受け入れ、次への糧にすればいい。全部成長の材料で伸びシロだ。深く反省とか、全く必要ないね

ミスを引きずり落ち込んだり、それでトレーニングに臨む気持ちが前向きでなくなったりリスクを採るのが怖くなったり責任回避や無難なプレイが増えてチームと自分の伸びシロを奪う事こそが最も忌避すべきこと。ボスが毎試合言ってる「今は結果より内容、スタイルを信じて貫く姿勢」と言ってるのはソレ

だから天野純は敗戦の責任感じて落ち込んでるヒマあったら美味しいもの食べて寝て忘れて、明日からまた前向きにトレーニングして次の試合でもっともっとリスクチャレンジしてスタンドの俺らをビらせてください。いちいち反省してたらボスのスタイルは貫けない。たぶんファンも、そのうち慣れますw

プロに絶対必要なのは、適度な無責任さと根拠のない自信! 期待して信頼してるよ天野純。近々に海外移籍しない程度に、もっともっと成長してマリノスを勝たせる選手に!

「失点どうこうより自分たちがやるべき事を、たぶん一番できなかった試合だと思う。自分も含めて立ち上がりからパスが引っかかったりミスが続いた。試合の入りが悪かったから苦しい試合になったと思うので、相手がプレスに来ていたとしても、もっと勇気をもってやらなければいけなかった」扇原貴宏

扇原については試合中にもダメ出しな tweetもしたけれど、まあ当然本人が一番よく分かってる訳で…。こういうメンタル的な課題は、周りが指摘しても何の役にも立たないつーかむしろマイナスだし。「お前はメンタルが弱い」「メンタル強くしろ」それで選手伸びるなら誰も苦労しねえw むしろ凹むわ

あと扇原を擁護するとすれば、今日のピッチコンディションと鳥栖の「ほぼフルコートマンツーに近い形に寄せる静的プレス」で積極的に奪うより、まずマリノスの選択肢を制限してミスを誘う守備に対しては、仮に喜田パイセンが先発しててもC大阪戦や柏戦の前半みたいには上手くいかなかったと思う

ただ今日の扇原のプレイを観てて気になったのは「おっかなびっくり」なプレイ振りと、あと端々に「今まで培ってきたプレイ」ボールの受け方だったり、アングルの作り方だったり、タッチ数や切り返しだったり。周囲のレギュラメンバと比べても、まだボスの示すスタイルを心から信じて貫けてない感が

…ピッチコンディションや、相対的に試合の入りが良くなかった影響もあるかな? 鳥栖戦はできてなかったのは扇原だけじゃなく天野純山中亮輔も「スタイルへの忠実さチャレンジング」の部分で低調だった。やっぱ怖がってたのかな

「ピッチが良くなくて、自分たちのスタイルとの相性が良くなかったし、選手の距離感も良くなかった。その中で選手たちは監督が求めるサッカーを最大限やろうとした。ミスから失点した事実より、得点を取る時間が遅かった。相手の対策を上回る攻撃のバリエーションを増やさないといけない」中澤佑二

「相手に対策をされていると感じた。自分たちの形が消された時、次のパターンを用意しておかないといけない。佑二さんとも話したが、それはピッチでやっている自分たちが感じて、臨機応変にやる事があってもいいんじゃないかと。でもまずは監督の考えを理解し、しっかりできてからの事」松原健

『でもまずは監督の考えを理解し、しっかりできてからの事』

良いこと言ったね松原健! さすがボスのスタイルとシンクロ率100%の天然ニュータイプ。今はとにかく愚直にベースとなるスタイルを、リスクに怯えずトライして確かなチームの血肉とする事。中途半端に「応用問題」に手を出しちゃダメ絶対

ピッチが悪いからショートパスに拘らず長いボールも増やす。展開によってはハイラインを控えて下げる。凄く正論で正解っぽい。間違ってない

でも今それやると、たぶん「やらない言い訳」にしかなんねーから。結局マリノス変わんねーから。俊輔もういねーし、中澤さんも今季限り、やんなきゃダメだから

樋口さんもエリクも中庸と諦観の将で、なんとか俊輔や中澤の志向特徴なんかと折り合いつけてながら、スタイル構築や改革を進めようとしてきた。それは過程や土台形成として一定の効果と価値はあったが、どこかで針を振り切らないと本当の意味では変われない。ハンパはダメ。1つやり切らないと

選手1人ひとりの主体性、判断は凄く大事(エリク3シーズン総括の課題にも挙げた)だけど、それはまずボスの提示するスタイルを100%信じ理解し実践した、その先にあるもの。まずルールがあり、それを自己責任で破るのが主体性であり、最初から選手たちで例外作ってやりだしたら、それは幼児学級です

「でも俺には時間がない、“次” はない覚悟でやってる」中澤さんの気持ちは痛いほど分かるよ。分かるけど、もう俺らは1人の選手にだけ気持ちを乗っけて、その思いと心中したりはしない。できない。

「俺たちは中澤佑二と優勝したい」そんな幕は掲げない。マリノスの未来とは何者も引き換えにはできない

【是非このまま、喜田パイセンには勇気と責任感あるチャレンジをシーズン通し継続して欲しい。このまま中軸としての存在感を高め、来季こそキャプテンマークを付けて欲しい。 by 蒼井真理】 about 喜田拓也 at 2018シーズン序盤 について

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

フットボールチャンネル⚽️@foot_ch

横浜FM喜田拓也、6年目の進化。アンカーで感じる「面白さ」、勇気と挑戦の体現者に
https://t.co/ngF8VxPlUx
(取材・文:舩木渉 @watarufunaki ) #fmarinos #jleague

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「(中盤が△から▽になり)今までと感覚が違うとこもある。味方が近くにいない時と、サポートがいる時の受け方は違ってくるので、そこの微調整も大事。上手くチームを回していくため、自分が(パスを)受けられなくても相手を動かす事ができる。それもアンカーの面白さかなと思っている」喜田拓也

「自分がパスを受けずとも(チームを)回すことの面白さも、ちょっとずつ出てきている。そうやって自分のポジションで相手を動かす事にもチャレンジしていきたい」喜田拓也

「単純にスペースが広い時もあるが、周りの距離感が常に良いとは限らない。もちろん常に良い状態を目指すが、イレギュラもあるし、ゲームの流れもある。いろんな意味でのバランスが難しいこともあるが、周りと関係性を作っていく事も、自分でどうにかする部分も、もっと高めていけると思う」喜田拓也

「間違いなく相手に(自分のところが)狙われたりする事もあると思う。(アンカーは)1枚ということもあるし、絶対に対策を立ててくる。そこをかいくぐって、その対策以上のものを出していきたい」喜田拓也

「仮に上手くいかなくても(監督の要求するスタイルに)チャレンジし続ける姿勢だけは失わないように。このサッカーをやっていくにはそういう姿勢も絶対に大事だと思う。勇気や自信は絶対に大事になってくるポイント。自分たちで後ろ向きになってしまったら、絶対に成立しない」喜田拓也

「それはどんなサッカーでも同じだと思うが、特に今そう実感しているので、たとえミスが起こったりしても下向かないでやっていかないと。チャレンジする姿勢だけは失わずやっていきたい」喜田拓也

「気づけばこんな感じ(トップ昇格6年目)になり、もちろん自覚や責任は持っているし、マリノスで育ってきて、色んなことを見てきた。色んな事にチャレンジしながらやってきた。今年も新しいことにチャレンジしているし、そこで良い結果を残せれば皆の自信になっていくと思う」喜田拓也

「“新しいマリノス” といったら変ですけど、アグレッシブな姿だったり、戦えるマリノスを見せていきたいし、そこで自分の力を発揮出来るようにやっていきたい」喜田拓也

――開幕から2試合の喜田パイセンは極上だった。あんなにも半身でパスを引き出しターンしつつフリック気味に斜め前にパスを付けられるとは…! もちろんそれはデザインされたプレイ、周囲のポジショニングあってのものだけれど喜田の判断精度、何より勇気と責任感がなければ成立しないプレイだ

正直、昨シーズン中盤以降の喜田拓也には凄く失望していた。パスを引き出すポジションの取り直しやアングルの作り方が緩慢で「やってるフリ」本気で呼んでるように見えなかったし、ボールを受けてからの判断も遅く(つまり準備が十分でない)迷った末に責任逃れの横パスに逃げている印象が強かった

もともと喜田はユース時代から「激しく寄せ奪う」守備に特徴ある選手で、奪ってから最初のパスは起用が増えたエリク1年目以降もずっと課題だった。でも当初はトライしてた。昨季は明らかにチャレンジが足りなかった。このまま「ボールを持たなければ良い選手」で終わるのか――とも思った

今季の喜田は違う。凄くパスを呼び込み「斜め前に付けて局面を前進させるパス」にチャレンジしているし、そのために必要な事前の状況把握と細かなポジショニング、アングルの修正が向上している。ボスやヘッドコーチのピーターにもメチャクチャ期待され練習中もたぶん一番多く名前を呼ばれている

是非このまま、喜田パイセンには勇気と責任感あるチャレンジをシーズン通し継続して欲しい。間違いなく先には致命的なミスやロストもあるだろう。でもそれでも折れず曲がらず。私たちも決してチャレンジの結果としてのエラーを責めたりはしない。責任逃れの無難なプレイこそ、成長を妨げる忌むべきもの

このまま中軸としての存在感を高め、来季こそキャプテンマークを付けて欲しい。200試合、300試合と出場試合を伸ばす中でチームにタイトルをもたらし、節目の記念の試合では自費でエリクを招き彼をプレゼンテイタに。喜田拓也こそエリクが見いだした、象徴的な大いなる遺産なのだから

【勢いでばーっと気になったことを書きたくなるぐらい面白い、考えたいサッカー。こんなにプレーの内容でワクワクドキドキしたのは久々かもしれない。 by いた】 about [2018-J1-1] 横浜 1 v 1 C大阪

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開幕戦、1-1。

色んなものが見えた試合。手応えはもちろん、目を見張るような成長や、大きな宿題も、変わらない課題も、相手が見せた「対策」も… こういうものを見いだしつつ、結果を出せるのがベスト。今回は叶わなかったにせよ。


手応え

意図したことを勇気をもって取り組んだ前半のチームパフォーマンス。
戦略、トランジッション、判断スピード…複数の要素で相手を上回り、戸惑いを与え、先制点まで取りきった。
改めて今取り組んでいることの意義や実効力を感じられたことは大きな手応えのはず。

攻撃面では少ないタッチでのパスムーブを軸に戦略的な意図(相手2トップ間でのレシーブ、アラバロールによる外側のレーンの活用)と最後の目的(相手がフォローできない状況を作り出した上でのワイドスペースへの1-2的な利用、インナーラップによるポケット攻略)を具現化出来た。

選手達は頭フル回転で敵・味方のポジションを常に把握しつつ動き直してはパスを紡いだ。これがあるから細かく繋げるし、テンポも生まれる。
ターンやスルー、スイッチといった接近時のアイデアにも意欲的に取り組み、相手を手玉に取ったシーンも。

守備は、最終ラインをかなり高く設定した上で相手陣を圧縮する形から前向きでボールを奪ったり、セカンドを回収するシーンが多々。
しっかりと追うこと、塞ぐことが出来ていたことでミスを誘えた。2度追い3度追いもざら。タフなタスクをしっかりこなせたからこそ。

45分間のパフォーマンスはここまで積み上げてきたことの成果。
妥協であったり、恐れといった要素を含んでは機能しない。自分たちがやりきることで機能する。上回れる実感を得れたことは凄く意義がある。この手応えを強い相手に対して掴めてよかった。

目を見張るような成長

この試合における天野純のパフォーマンスは出色。
行動半径の広さ、サイドの崩しにおけるフリーランニング、ショートパスの媒介となることなどこれまで出来ていたことはもちろん、コンタクトへの耐性、球際の強さ、当たられても前に進む意思…その逞しさは目を見張るもので、ひとつ階段を登ったかのような堂々たるプレーぶりだった。

PSMのときから感じていたけれどキックの質も凄くいい。
ボールスピード、変化の鋭さは何かを起こしてくれる期待感がある。今シーズンのボールとの相性がいいのかもしれない。彼に掛かる期待は大きいだけに、今後に凄く期待したい。このまま!

そして、喜田拓也のチャレンジングな姿勢にも諸手を上げて評価したい。
ボールの迎え方(ボディシェイプ)、状況判断(スルーやワンタッチパス、前に運ぶプレー)は飛躍的に進歩しており、アンジェ・ポステゴグルーが仕掛けるパストレーニングを意欲的に取り組んできたことの成果が見られた。

大きなリスクが伴うスタイルの中でアンカーの仕事はリスクマネジメントが主となるけれど(そのプレーぶりも素晴らしかった。セカンド回収、インターセプト、カウンターケア。彼のボール奪取は両手では足りないほど)、ゲームを作る仕事でも重責を担う必要がある。彼がこのポジションで意欲的に取り組み続けることが出来れば必ず一段階段を登ることが出来る。彼の成長にも期待したい。

大きな宿題

前述した前半のパフォーマンスは間違いなくチームの目指すもの。しかし、現段階ではそれが出来たのは45分だった、ということ。

断片的に後半も出来ていたとは思うが、相手を上回り、支配し、圧倒するとまでは至らなかったことを考えれば、今後の宿題はこの時間を伸ばしていくこと。パフォーマンスを維持・継続していくことになると思う。

激しいトランジッションからのプレッシング、スペースランニング、休むことなく動き続けるポジション修正、シビアな球際のプレー…負荷は非常に高く、これを90分間維持するというのは簡単なことじゃない。

その上で常にピッチの状況を感じ取り、正しいポジションを見出す、次のプレーの選択肢を予測するなど、頭の負荷も高い。より深く理解が進み、ある程度オートマティックに動けるように習慣化されれば頭の部分の負荷は軽くなっていくにせよ、強度の高いプレーは常に求められる。

大変難解な宿題ではあるけれど、こういう負荷の高いサッカーをする上での宿命。
選手たちが日々のトレーニングで正面から向き合い、少しずつでもこの時間が伸びていくことを期待したい。

変わらない課題

戦略的にプレーし、沢山のチャンスを作ったことは「チーム」としての大きな成果。

しかし、結果としてゴールはひとつだけ。大きなリスクを背負い、負荷の高いプレーをしても尚。結果に繋げなければ勝利は得れない。
その意味で、「チーム」で作ったチャンスを「個人」が生かし切れているか、ということになっていく。

例えばカウンターのシーン。
数的同数のカウンター。前はオープン、仕掛けて剥がして打つ、スルーパスを合わせる、ワンツーで抜ける、そこで「個人」としての力が示せたのか。足りなかったと思う。だから勝てなかった。

チャンスを萎ませてしまうことが多かったコンビネーションのズレはいずれ解消されるにせよ、最後の局面で個人に掛かる部分の責は変わらない。最後にゴールという形で結実して初めてチームは勝てる。チームとしては着実な進歩が見えているだけに、あとは数字に繋げる「個人」としての強さを、質を。そこが変わらなければ全ては水泡に帰す。やりきれ、決めきれ。

相手が見せた「対策」

自陣で陣形を圧縮されて強いプレスを掛けられる、内に寄せられて外を使われる、速いパス回しに翻弄される。セレッソにしてみれば、大きなモデルチェンジを遂げた横浜に対して、大きな戸惑いが見られた前半だったと思う。

しかし、後半イーブンな展開に持ち込んだ。

早めのタイミングでボールを前に飛ばすことで圧縮されたプレースペースを回避。杉本健勇のフリックと柿谷曜一朗のダイヤゴナルランで大きなスペースを活用。実らなくとも相手を押し下げられる。

動かされてしまった相手の変形ポゼッションに対しては、ある程度低いゾーンでのポゼッションを許容し、ポジショニングバランスを維持。
特徴を生かしつつ、オープンな殴り合いというセレッソの得意な試合展開に持ち込んだ。

特徴的な形だからこそ、相手も警戒し、分析してくる。大きなリスクも抱えている戦略であるからこそ、そのリスクを表面化させるような対策も進められるはず。一つのモデルケースが示されただけに、次の相手がどう出てくるか、それもまた今後のカギを握るのかもしれない。


試合を見返してもいないのですが、勢いでばーっと気になったことを書きたくなるぐらい面白い、考えたいサッカーです。

こんなにプレーの内容でワクワクドキドキしたのは久々かもしれない。この先どのような過程を歩むのか、引き続き注視していきたいし、意欲的に取り組んでくれている選手たちを支えていきたい。

新たな冒険は始まったばかり、楽しみ楽しみ。

【マリノスの決定機もC大阪の決定機も全てマリノスが作り出した。この時期にここまでのクオリティを見られるとは思ってなかった by 蒼井真理】 about [2018-J1-1] 横浜 1 v 1 C大阪

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

新たなボス、アンジェを迎え臨む 2018リーグ開幕のアウェイC大阪戦。近年まるで良い思い出ない長居に向けて新横浜からぷらっとこだまで緩やかに出発

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「長いシーズンが始まる。スタートは皆ゼロポイントからだ。C大阪は強いチームで勝点3を取れれば嬉しいが、開幕戦で最も大事なのは自分たちのスタイルを貫き示す事だ。勝利も重要だが、より大事なのは信念を持つこと。勝利や結果は最後に来るものだ」アンジェ監督

「(今季の目標は)優勝しか見ていない。3位や4位を目指すのは簡単だが、それに何か意味があるか? これだけ長いシーズン優勝から遠ざかっていればサポータもタイトルを待ち望んでいるはずだ。私はクラブに成功をもたらすため、ここへ来た」アンジェ監督

「“必ず成功をもたらす” と約束はできない。だが最後の1分1秒まで選手たちがハードワークし、全てをクラブの成功のため注いでいく事は約束する。マリノスは26年の長きに渡りJ1に居続け、それだけ長く応援し続けるファンがいる。そういう人たちが良かったと思えるシーズンにしていく」アンジェ監督

アンジェが掲げる「アタッキング・フットボール」「ハイライン&ハイプレス」攻守の両面で攻撃的にリスクを負っても可能な限り相手陣内でのプレイを要求する。ラインと全体のブロックを押し上げ、前線に厚みを出す――これまでマリノスが積極的に取り組んでこなかった新たなスタイル

95年のソラリ、2007年の第2次早野体制、2012ー14年の樋口体制で「前から前へ」の姿勢は打ち出されたが、その前後に継続性はなかった。傑出した “堅守そのものによる堅守” を拠り所とし、ロースコア展開に勝機を見出す「ウノゼロの美学」 攻めは速攻やセットプレイ、個の力や閃きに依存し続けてきた

――それだけでは限界がある。実際リーグタイトルから10数年遠ざかっている。傑出した個への依存体質からも脱却を余儀無くされている。だからエリクが下地を整備し、アンジェが過去のマリノスとは全く趣の異なるスタイルを構築しようとしている。だが選手は変わってない。今季も大きな補強はない

今までのマリノスが堅守を拠り所としたのは中心選手の資質に拠る。普通に彼らがやりやすい様に彼らの強みをチームに還元しようとしたら、そこに落ち着いた――ある意味「今いる選手たちによる最適解」であり、俊輔は既にないが 40歳となる中澤は最終ラインに健在である

監督を替えて新たなスタイル構築を図る事はできるが、中澤佑二の時間を巻き戻し若返らせる事はできない。そこに最も大きな溝、齟齬がある。戦術やスタイルは手段であって決してそれ自体が目的になる事はない。だが今のマリノスは、その転換構築、パラダイムシフトが目的化している

本当に強いチーム、クラブになるため。本気でリーグタイトルを争うため。レジェンドへの依存体質から脱却するため。新たなスタイル構築は不可避の課題――それはよく解る。しかし手段は手段であり、スタイルを転換構築するための素材、選手補強が今季のマリノスには決定的に足りていない

ハイラインを実践するには反転アジリティとスピードあるCBが必要だ。4ー3ー3でポゼッションを高め前線にリソースを費やすならDFから受けターンして配球できるアンカーが必要だ。より得点王を高めるには質と市場価格の高いCFが必要だ――補強はない。今いる選手が、成長し自らの価値を高めるしかない

新たなボスの「アタッキング・フットボール」は絵に描いた餅であり今のマリノスの選手たちでその理想を体現するのは極めて困難だ。過去3シーズンも、アレがエリクの理想や要求ではなかった。与えられた選手たちで「ベターな」中庸の道を探った結果、ある意味での “最適解” だった

今までのマリノスが「取り組んでこなかった事」「苦手な事」そして今の「自分たちの強みを消して弱みを強調する事」に、今季のアンジェ横浜は取り組んでいる。要所となるポジション2つ3つに適応度の高い選手を加え「新しき酒は 新しき革袋に」とはならず、革袋だけが新しくなった――

だから普通に考えれば、今季のマリノスは 5位~10位くらいの予想が妥当だ。昨季と変わり映えしない、厚みやJで計算できる実績は低下した戦力で「現有戦力の強みを消し、弱みを強調する」スタイル構築に真正面から取り組んでいるのだから。リーグ優勝? クレイジーな妄想だ

それでも私は、2018シーズンの開幕が楽しみだ。今のチーム完成度でC大阪に勝てる気は全くしないが、それでも今日の開幕戦が楽しみだ。そうでなければ、近年イヤな思い出しかない長居に足を運ぶ事もない。全く上手くいく気がしないが、新しいボスの取り組みは全力で支持して後押したい

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