蒼井真理
ラフィを欠くマリノスの打開・決定力、リーグ2試合完封&シュート少ない大宮。現状の両チームを鑑みると、塩展開は想像に難くない。第三者的には「スコアレス濃厚」「双方合わせてシュート10本あるかなあ」な試合か。得点機は双方、ミス絡み・カウンタ・セットプレイか
でも下馬評ほど、今の大宮の守備は堅くないと思うんだけどなあ。実際生で観てみないとアレだけど。あと「渋谷監督は名将!」とかいった評価は短慮すぎて噴飯もの。カンフル剤として効果を発揮する事と、名将である事には一億光年の距離。たかが数試合、数ヶ月の仕事で本質が見える職業ではない
間もなくキックオフ! さあ今日こそNACKでリーグ初勝利を! あわよくば優平にゴールという結果を!
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10分経過。ボール支配は70:30で横浜。清水戦の良いバランス、距離感、攻撃意図を継続。わ加えて藤本淳吾の動き出しの質と量が上積み。とても良い入り方ができた。大宮は立ち上がりはDFライン高くバイタル圧縮。前半はウラ狙いで背走させるが吉。経過と共に、必ず間延びするハズ
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前半終了、横浜1-1大宮。シュート5:4(枠内3:2)決定機4:2。40分までは圧倒的に横浜がボール保持し大宮陣内でゲームが進む。流れの中で3つの決定機を作りつつ、セットプレイから先制する理想的展開。与える必要ないスローインからの同点被弾はもったいなかった
前節・清水戦もそうだけど、こんだけボール支配できると左SB下平匠の良さが全面に出るし、チームとしても今季コンセプト(手数かけた遅攻、サイド攻撃)が体現できる。この2試合は非常に良い実戦練習になっており、監督や選手も手応えを得ているハズ。だからこそ、前節と同じ勝利という結果を!
相変わらず、樋口監督は「主力の怪我や不調でやむなく組んだ布陣」に絶妙なバランス、調和を見いだすなあw 少しだけ「樋口監督の4年目」を見てみたいかも、ど思い始めた。この方向性は面白い。新たなチームの幅になるし、かなり可能性を感じる
さあ後半。前節の繰り返しになるけど、可能性を確かな上積みや前進に変えるのは、勝利という結果だけだよ!
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49分、自陣左サイドから失点し1-2と逆転許す。52分、俊輔の右足クロスから優平のヘッドで(!)再び同点、2-2。…こんなに点が入る試合になるとは思わなんだ
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試合終了、横浜3-2大宮。鬼門NACKで先制→逆転→再逆転の超・劇的勝利によりリーグアウェイ大宮戦に初勝利! しかま得点者が下平匠、優平、藤田とかもうね… 試合前に「スコアレスの香りしかしない」とか言った自分を絞め殺したい
後半はシュート6:9(枠内3:4)決定機4:4。大宮のバイタル圧縮が落ちず、少しずつブロック内側にパス入らなくなって、富澤→三門で兵藤が後方に残るシーン増え手詰まり感。「NACKでの大宮戦」にあるまじきオープンな乱打戦、ATにキレっキレ俊輔のピンポイントクロスから大外で藤田
さすがに後半途中からはゲーム中にtweetする舐めた余裕、ピッチから目を離すヒマは全くなかった。冷たい霧雨降り続く中、最後まで応援されたゴール裏とバクスタのマリノスサポータの皆さん、本当にお疲れさまでした! 風邪ひかないでね
マンオブザマッチは文句なしで佐藤優平! 清水戦に続き効果的なフリーランを繰り返し守備と球際でも最後まで貢献大。更にブロック攻略において流動的な中盤で、受け手としてだけでなく「出し手」としても存在感。そして貴重な同点ゴール! コンセプトの中軸を担うレギュラ格への扉を押し開いた
劇的なスコア展開のアウェイ大宮戦。前半と後半でかなり趣の異なる、大きな手応えと同時に課題も得られる収穫の大きな試合。これについてはお家に帰ってからじっくりまとめるかな。清水戦と大宮戦、この2試合は樋口監督とチームにとって大きな転機になるかも。2012ホーム磐田戦みたいに
後回しにすると書かずに終わる事の多い選手評を先に… まず改めて優平。独りよがりでなく「チームのため」惜しみない、質を伴う攻守の運動量と関与意欲。ブロック内側で受ける、入れる、ウラを取るマルチタスク。そしてゴールという確かな結果。端々に小さなミスはあるが、今日は文句なし!
決勝ゴールの藤田。交代が10分遅らされるも気持ち切らさず、投入直後に優平からの縦パスをエリア内でポスト→俊輔に決定機提供。ATにエリア大外入り込んだところへ相性良くなかった俊輔から最高のクロス。単発ウラ狙いでなく、中で他選手たちがDF引っ張ってくれたのも大きい。値千金の決勝弾!
先制ゴールの下平匠。謎のヘディング得点能力を残留争う古巣相手にも容赦なく発揮。それ以上にこの2試合は、圧倒的にボール保持できるチームにあってビルドアップとチャンスメイクに効果的に絡めている。今は「外一辺倒の学」より、内外流動的な兵藤や優平と絡んだ方が彼の良さが出ている印象
決勝アシストの俊輔。試合を通じて攻守に非常に高い貢献と身体のキレを示す。清水戦で不足した守備の貢献、要所を締めるプレスバックやファウルも辞さないバックチャージも。少し引いて兵藤を押し上げたり、自らブロック内側でDF背負って受けたり。趣味趣向に拘らず、チームのため幅広くプレイ
地味にかなり貢献度高かったのが富澤。遅攻ではコネずにシンプルに叩きリズムを損なわず。今季あまり良くなかった守備も、DF前のフィルタ役として横幅を読みよく広くカバー。俊輔や兵藤の守備負担を減らした事が、前半の高いボール支配を支えた。影の支配者。2012~13前半に近い役柄と存在感
兵藤は普通。清水戦ほどではないが、特に前半は普通に安定して良かった。ボランチの脇、間あいだで受けて失わない賢さ堅実さはチーム随一。後半は、大宮が頑なにバイタル圧縮&カウンタからピンチで、チームとしてブロック内側へのパス・チャレンジが減少。富澤→三門への交代で、存在感が減退した
ファビオはムルジャ、ズラタンというJではかなりハイレベルな2トップを相手に、苦しみながらもまずまず安定した守備を見せた。自陣ビルド繋ぎのパスも少しずつ良くなっている。手応えと2失点の課題、ファビオ個人にも大きな収穫があったハズ。こういう試合経験を重ねれば、間違いなくもっと伸びる
中澤は雨のピッチで、強力なFWを相手にかなり厳しい戦いを余儀なくされた。切り返し、急激な反転対応は既に厳しい。多くは強い責任感で対応するも、読みだけでは対応しきれないシーンも… うーんフェアな評価は難しい。今は自分の中に、ファビオ推しな気持ち強いし
パンゾーは1失点目に絡む処理もたつきは減点評価。遅攻では、高いボール支配の中でも参加が遅れるシーンも。ただ、帰陣の遅い下平匠が高い位置とってるので、バランス維持の意味も多分にある。後半、手詰まり感ある中で中央打開に参画。決定的な仕事はなかったが、試合勘はほぼ戻りつつあるか
藤本淳吾。清水戦で足りなかった関与意欲、コンセプト適応度が向上。特に前半の前半は「優平や伊藤翔が引っ張り空けたスペースに少し遅れ」入り込み、ボランチ脇を上手く使い遅攻の質を高めた。優平と同じく、出し手にも受け手にもなれ中盤の流動性を高める。課題は優平に劣る、ゲーム通じた継続性
1トップ伊藤翔。清水戦に続き「偽のCF」としてボックス幅に拘らず、2列目にスペースを提供。たまーに自らも決定機を窺う。18分は逆に優平と藤本淳吾が素晴らしい斜めのフリーランでDFを混乱させ、俊輔から中央の伊藤翔へ極上スルーパス。GKを外し角度なくすより、一発で仕留めたかった
伊藤翔の選手評で思い出したけど、この18分の前目4人+兵藤の流動的なフリーランの絡みあった中からの、DFライン中央を割るスルーパスは凄く芸術点高く美しかった。ラストパス受けたのが、たまたま伊藤翔だっただけで、1トップの収まりや決定力に依存しないコンビネーション。新たな兆し
この2試合の前目4人+兵藤の組み合わせからの遅攻の実効性+面白いところは、全員が「パスの出し手」「受け手」「ダミー(囮役)」の2つ、3つの役柄を兼任できて即興性・流動性がとても高いところ。だからなまじ学が途中から入ると、その効果が低下する傾向もあったりする
あとは哲也と三門雄大か。哲也は特に気になるプレイは…いやあGKの評価って難しいですね。 三門は、今日の展開に彼の特徴(縦のダイナミズム)は効果的ではなかった。加入時に思ったより、ボランチとしても用途を選ぶ選手? この2試合でチームが示したスタイル&可能性への適応は少し難しいかも
横浜駅の人身事故のために湘南新宿ラインが新宿止まりになったため赤羽で京浜東北に乗り換え。チンタラ帰ってきたので、祝勝会も開いてないのに帰宅が日付を跨いでしまった。おかげで電車内で選手評を完結できてよかったけど
録画したJリーグタイム観ながらメシ食って1人で祝杯あげて、落ち着いたら清水戦→大宮戦で見えてきた今季のコンセプト・積み上げと今後の可能性について連投するかも。寝ちゃうかも
映像を見て、得点・失点シーンの確認
29分の先制点。CKの流れから兵藤のフィード、ファーでファビオが打点高いヘッドで折り返し、中央で下平匠のヘッド。下平は思ったほどドフリーではないが、最初からDF和田拓也の背後を取りつつ、右腕で押さえこんで飛ばせ(競らせ)ていない。兵藤とファビオ、下平3人とも技術点高いゴール
37分、パンゾーの処理もたつき→スローインからの失点。クロスのクリアが、中澤本人が語るとおり下に叩いてしまい小さくなったのは1つのミス。山なりクロス、エリア外に跳ね返したかった。増田誓志のこぼれ球への反応、鋭く抑えたボレーは誉めるしかない。パンゾーと中澤で責任半分ずつ
50分、ムルジャの逆転ゴール。「なんであんな簡単にサイドから中に通された?」と思ったら、下平匠のポジションと対応があゃしぃw 渡邊大剛は優平に渡し、ズラタンに付くべき。ボックス内、富澤の寄せやファビオのコース限定も少し緩慢。ズラタンのラストパス精度も高かったが、全体的に緩かった
52分、優平の同点ゴール。パンゾーの山なりクロス→DFクリア小さい→エリア内で伊藤翔が反応しエリア手前の俊輔へ→左足シュートフェイク×2で守備陣の視線を釘付けにしてからの右足クロス→中央でフリーの優平ヘッド。外には藤本淳吾もフリーだった
優平の同点ゴールは、もう9割が俊輔の美技と存在感、ネームヴァリュが生んだ得点。シュートフェイク×2で、ボックス近辺の大宮守備陣6人+GKが、俊さんしか見てねえw エリア内のド真ん中で優平と淳吾がドフリー、もっと言えば伊藤翔もほぼマーク剥がせてるw
Jリーグタイムで小島のオッサンも指摘してくれてたけど。俊輔が左足フェイク×2から切り返した瞬間。守備陣6人+GKの視線と意識を独り占めw この時点で既に、完全に勝負あり
GKも中央ドフリーの優平と淳吾へのマーク指示出す余裕ゼロ。この瞬間は、↑印の伊藤翔も、CB高橋祥平の背後を取れてる。実質、エリア内のゴール正面で3人がドフリーにしてしまう、俊輔のフェイク&切り返し。キレと技術、何よりも過去の実績と存在感の成せる業
この俊輔のフェイク×2からの切り返し→クロスの前、エリア外でフリーで前を向いてボールを拾えたのは、DFのクリアに素早く反応し、左肩に当てて俊輔の前にボールをこぼした伊藤翔の執着あるプレイ。こういう小さな頑張りも、記憶の片隅にとどめておいてほしいな…
90+2分、藤田の決勝点。映像見直したら、思ったほど中央で他選手は引っ張れてないw 間に合ってない。大外の藤田しか選択肢ない。スタジアムでは「俊輔、すげえ良いボール入れたなあ」と思ったけど、見直すとコレは藤田祥史のストライカとしてのセンス大爆発ゴールですわ
ファーサイドで右SBチョウォニとの駆け引き。一度ウォニに近づき、手を挙げてクロス要求しつつ外に逃げる。←寄せ潰される事を回避しつつ、クロスが迫るとウォニの前に強引に左足をねじ込み伸ばし、左足アウトで同サイドに流し込む。GK北野貴之は見送るだけ。…これはストライカの仕事ですわ
藤田祥史のストライカらしい決勝ゴールもキャプチャ並べて動き出し・動き直しの素晴らしさ(プルアウェイ+プッシュアウェイ)を解説したかったけど、このプレイは連続性が命なので動画じゃないと厳しいですね。ちょっと画質厳しめですか ↓
これは対応したDFウォニにとっても精一杯のプレイだと思う。一度寄せて外に逃げて受ける動き(プルアウェイ)に付いて離さないため、クロスの瞬間には外側(藤田の方)に重心が動いてる。ボールがくるギリギリのタイミングで、今度は逆に内側に足を入れられる。もうここでベクトル修正は無理
映像を、DFウォニに注目してチェックすると藤田の動きの質が高さがより理解できると思う。こういう場面で、DFはボールとマークに付くFWの両方を同時に見れない。藤田のマーカに寄せる・離れるの一連の動きに振り回されて、ウォニの目線と意識、重心や身体のアングルはかなり混乱している