横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【特に振り返るほどの内容もない試合…。俺には、90分通しワクワクより「チキンだなあ」って感じる回数が多かった by 蒼井真理】 about [2014-J1-30] 横浜 0 v 0 C大阪

aoi_mari.png蒼井真理


メイン2階に到着。べつに寒くないし俺は真っ昼間の試合より、照明に浮かび上がる緑のピッチが異世界感あって好きだから、やっぱりナイトゲームでいいです文句言ってごめんなさい。バタバタ日帰りなC大阪サポータの皆さんはごめんなさい 

「年チケ忘れてもホルダである事を証明できれば入れますよ」とかTwitter経由で親切な方々が教えてくださいましたが、そういった手続きもろもろが絶望的に面倒くさくてダメなんです。ダメな人間でごめんなさい

前節、徳島に勝利したものの17位でドップリ降格圏内なC大阪サポータの皆さん! 日産スタジアムへご来場ありがとうございます。…清水といい降格圏内のラスト数試合という状況を舐めてるとしか 

2014ラスト5試合。30節ホームC大阪戦。マリノスは本職ボランチが中町、小椋、富澤、三門、喜田と5人全員負傷離脱w スタメンは兵藤と藤本淳吾のペアか。優平は大学まではずーっとボランチ一筋だったんだけどね。今は2列目で「新コンセプト」の中核を担いつつあるから、たぶん今日もSH

2列目は、学、俊輔、優平か。学なあ、どうなんかなあ。最近全然ボールが足につかないし周囲との絡みも良くないし、サイド張りっぱなし(ユース時代から、悪い時はいつもそう)で中で上手く関与しようとしないし、正直今の手応え掴みつつある新コンセプトには合ってないけど、やるしかないね

「1トップはなんで結果出した藤田じゃないんだ!」って声はあると思いますが、新たな遅攻のスタイルの中で、伊藤翔は「偽のCF」としてそれなりに周囲と調和して、良さを引き出したたり地味に貢献してます。藤田は持ち味がかなり異なるので、コンセプトにいきなり溶け込むのは難しい

伊藤翔を「偽のCF」と言ったり、今の遅攻コンセプトを「ゼロトップ」と表現するのは、それらの本来の語源つーか、トッティやメッシのアレとは意味合いが全然違うのでどうかと思いますが、最近はこっち的な意味でも使われてるし語感としてはむしろ合ってる気がするので、まあいいか

「偽のCF」という二つ名は、トッティやメッシよりも伊藤翔にこそ相応しい

語源的には、トッティなら「CFもトップ下も(…メッシならウイングも)どっちもハイレベルにこなし」「両ポジションを行き来して守備者の狙いを絞らせず受け渡しのミスを誘発する、あるいは中間ポジションで『不自由な二択』をDFやボランチに迫る」のが、偽のCF。ゼロトップ

伊藤翔さんはマジなCFとか無理だから。「偽の」って語感がピッタリ。ただなあ、今の「前目4枚+ボランチ兵藤がすごく流動的」「ボランチ脇で受ける、追い越す動きの質と量が高い」「全員が出し手、受け手、デコイをこなせる」スタイルは、後方にカンペー兄貴がどっしり構えてこそだったんだよな…

そもそも学は、新遅攻コンセプトにはいまのところ異分子だし。ボランチ兵藤と藤本淳吾で、交互に飛び出す? 流動性高過ぎて収集つかんだろ絶対。となると、基本は兵藤が後ろ残りでしょ? いや兵藤が一番、新遅攻コンセプトのハブ役つーか、みんなの間を繋いだりじ潤滑油になったり、欠かせぬ存在

と理屈をコネると、今日の「底に富澤が不在」「異分子の学が入る」「ハブ役として流動性の中核担う兵藤が後方勤務」では、清水戦や大宮戦の前半で魅せた美しい攻撃、今季の新たな遅攻コンセプト体現は不可能。理屈上は。じゃあどうなるのか、それは試合を観てのお楽しみ。新しいナニカ見えるかなー

なので今日のC大阪戦は「どんなバランスになるか、何が飛び出すか分からない」一戦。展開予想とか無駄だからしない。ただ、チームとして「何らかの決まり事(主に守備バランス維持のため)」やゲームプランは持って臨むハズなので、立ち上がり15分くらいまでに読み取りたい。…という楽しみ方

キックオフ40分前、GKのアップ開始。アウェイC大阪ゴール裏の密度が高まりました

こんだけ「前2試合の良かったモノ再現難しい」布陣ならば、いっそ伊藤翔でなく藤田でも良かった気はするけど。その辺は樋口さんの事だから、やっぱり頑なに「今いる選手で、可能な限りコンセプトの体現を! 積み上げを!」ってことなんだろうね。……そう考えると、やっぱり兵藤は後方勤務になるが

フィールドプレイヤがゴール裏に挨拶して、アップ開始。ああ、勇蔵はベンチには入ってるのね。松本翔にチャンスはあるかなあ 

今日は選手の距離感、バランスが崩れる可能性がいつもより高い。そんな中で、C大阪カカウという実績十分なFWを如何にファビオが「個の対応力」で、対処し失点を防げるか? 個人的に注目。マリノス20年の歴史で唯一守られる文化と伝統は「国内最高堅守CB」のみ。勇蔵や中澤を、超えて行け

これで今日、もしもCBが中澤と勇蔵で、ファビオがボランチやらされてたりしたら俺は全力で泣いていたよね

なるほど日曜ナイトゲームなのにバクスタの密度が今季一番くらい高いのは、日産自動車の社員およびご家族様(5000名規模?)でしたか。これはメンバ揃わないとか言い訳ナシに、ゴール前のシーンある盛り上がる試合しつつ勝ち切らんとですね! 

C大阪バカ野郎! 日産自動車の社員の皆さんとご家族様がいらして下さってるのにフォルランがベンチにもいねえじゃねーか…

W杯戦士、山口螢も負傷欠場かよ…

日産自動車社員の皆さんが見たいのはフォルランとか柿谷曜一朗とか、俊輔とかビッグネームなんだよ。ジャスールとかお呼びじゃないんだよ! 俺は見たいけど。…ああ、学の先発は良い事だったのか

ホームC大阪戦のビッグフラッグ。今日の出し方は工夫あって格好良かったなあ 

B03WPiUCAAAcV4z.jpg-jpg

さあ、ピッチからどんなゲームプランや約束事が見えるのか。とっても楽しみ! 何も見えなかったら、そりゃ今日はダメって事だ!

優平が兵藤とボランチ藤本淳吾が右SH

今日は4-2-3-1というより、特にマイボール時は4-3-3。兵藤と優平が生み出す流動性を維持するため、2人が前に出た時は俊輔が落ちて埋める。あと藤本淳吾も、状況により2.5~3列目に。助け合い精神

学も中央に入ってくる機会多いし、FWとMFの3-3が輪になって距離感とバランス維持するためローテーションしてる感じ。でもやっぱり、富澤みたいな存在いないと、ガーッと縦方向に抜け切るプレイが出にくいし、厚みないね

これは眠い試合

----

前半終了、横浜0-0C大阪。シュート2:3(枠内0:1)決定機0:0。特に何も起こらない退屈な45分間。兵藤と優平はボランチで起用されたら「個を主張したり」「思い切りよいリスクチャレンジ」より「バランス維持」に重きを置くタイプ。なので破綻もなければ、挑戦もなし。こうなるのは必然

こういう「どっちつかず」で「リスク怖がって」「何も起こらない」試合はダメだって何回言えば分かるんだボケが。日産自動車の皆さん招待した試合でアホか。兵藤と優平のボランチにして「リスク気にしながら」って意識付けしてピッチ出したらこうなるっつーの

前半みたいな試合するくらいなら、どうせ機能しない中盤から2枚外して藤田入れて2トップにして、奈良輪を入れて下平匠をSHにして、俊輔と藤本淳吾下平匠の3人でアホみたいにクロス入れ続けたほうがナンボかマシ

「チャレンジする時は中央の2枚が前に出てボックス近辺絡んでよし。でも1枚は絶対に残れ」という約束事も見えた。で、良形カウンタの時とか、バカ正直に外回らないで、中に最短距離ゴール方向目指しなさい。「外に4、5人。クロス入れても中に1人」とか、伊藤翔は偽だと言っとるだろうがッ!


----

ハーフタイムに伊藤翔→藤田。うんそうね、やっぱり今日の中盤構成とリスク冒さないゲームプランでで、伊藤翔を起用する意味なんて、これっぽっちもなかったね

藤田への縦ポン、大正義な試合。藤くん水曜から流れきてるね。そっからのセカンドボールを一生懸命みんなで押し上げて拾えば、厚みある攻めもできるよ

少し保持して押し込める頻度も上がったけど、最後方の組み立て起点に俊輔と兵藤とか、リソースの無駄遣いでしかない…

C大阪の脚がほぼ止まってベタ足。ステイなら兎も角、後手で詰めてくるから勝手にギャップできる。ここが勝負所!

下平匠も、勝負所を感じてジワジワ高い位置取りで少しずつサイドで浮いてる…使いきれたら勝ち。ほらほら言ってるそばから

下平匠という選手は実に面白いな

試合終了、横浜0-0C大阪。後半はシュート7:3(枠内3:0)決定機3:1。主な理由は「C大阪の脚が止まったから」だが、バランス気にしながらも流れの中から厚み出し、チャンスと決定機も作った。前半は残念だが、後半は見どころあった 

あまりに中軸に負傷多く、特にボランチに怪我人が重なった今日の布陣では、後半のゲームが精一杯か。苦しいなりに、楽しい攻めも見せてくれた。でも前半は本当にダメ。ピッチに立たせる選手への意識付け、言葉の選択を絶対に間違っている。誰も良さが出ない、何も無い。アウェイ甲府戦みたいにね

特に振り返るほどの内容もない試合…。後半はハーフタイムに、中の3枚にもう少しリスク賭けるよう指示したのかな。C大阪は「なるほど、この順位にいるチームだね」という、ただそこそこ個の力ある選手が並んでるだけで、攻守にチームとしての狙いが乏しかったし。いやー前半は本当に眠かった!

マンオブザマッチは……該当選手なし。個人的には、後半C大阪の脚が止まり始めるとジワジワと高い位置取りして、強かにチャンスに絡んで見せた下平匠が面白かったですが、特に素晴らしいという訳でなく個人的趣味です。一芸タイプ、短所の方が多い選手って好きなんです

注目のファビオは普通。及第点。危険な守備機会はほとんどなかったし。…だからね、優平と兵藤に「バランス取れ」つったら、こーなるんだよ。2人とも真面目だから。もっとヤバいシーン、前半からオープンな展開とか密かに期待してたのに。この時期この順位、スコアレスドローも0-2負けも変わらん

問題は挑戦した結果として、自信を得たり課題を抽出できるかでしょ。優平と兵藤が、ほぼほぼ守備に専念すれば穴は空かないし、今のC大阪は穴がなければ能動的に崩す組織力はない。そんなの、やらなくても大体想像できる事じゃない。沢山のお客さんの前でやる必要ないじゃない

結果に拘る、そのためにまず失点リスクを減らす、穴をあけない。…まあその考えも解るけどね…。決定機は前半0:0、後半3:1。0-0か、まあ1-0でも妥当な内容ではある。…どう捉えるかは、個人の趣味だな。俺には、90分通しワクワクより「チキンだなあ」って感じる回数が多かった

下平匠がシーズン尻上がりにジワジワとフィットして、少しずつ特徴と良さをチームとゲームに落とし込めている光景を確認できたのが個人的には数少ないC大阪戦の収穫つーか喜びかな。あくまで個人的な趣味の話ですが

アディショナルタイムに入って他のベンチメンバが「もう俺ら出番ないね」ってベンチ脇で試合を眺めてる中で、1人トラックでマーカを使ったアップを続ける松本翔がいじらしかったです