横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【繋ぎの質、テンポ、攻守のトランジッション含めて積み上げてきたものが出せて、個人のクオリティも出て、競争意欲も高まり、と凄く意義のあるゲーム。 by いた】 about [2019-J1-13] 横浜 4 v 0 磐田

f:id:harukazepc:20170419104133p:plainいた

磐田戦。
スペースを得て、圧力も感じずにプレーが出来ると、こんなにも圧倒できる。その上で、トランジッションのタスクをしっかりやることで、試合を支配できる。理想に近い試合だった。

何故このような試合になったのか。
何より磐田のプランが全く嵌らなかった、という事に尽きる。
横浜のビルドアップに対してプレスを掛けて高い位置で奪いたい意図を持ちながら、人数足りない状態でプレスを掛けて空転、結果として中盤に大きなスペースを与えた。

というのも、横浜のビルドアップはDF4枚+ボランチ2枚の6枚、磐田は中盤と前線合わせて5枚、常に数的不利な状態でどこかにフリーが出来る。
更には追い込み方も整理されず、誰が誰を捕まえる、というのも整理されているようには見えなかった。となれば、横浜の選手達は余裕をもってあっさり外せる、と

ボールホルダーにプレッシャーがない状態であればいいボールが出る。
田口・山田の周辺にはおいしいスペースが常にある状態でマルコスが自由を謳歌できる。そのマルコスが攻撃を彩って次々とチャンスを作る。
相手のプランを根底から覆せたことで優位にゲームを進めることが出来たのかな、と。

得点シーン

【40分:マルコス・ジュニオール

バイタルで前を向いたマルコスがテルくんへスペースパス、阻まれるも自ら鋭い反応でピックアップして右ペナ角からボックス侵入、DF前で角度を変えて左足を素早く振り抜き、逆サイドネット。
ブラインド、コンパクトな振り抜き、抜群のコース、技術の詰まったゴール。

後はカミンスキーの牙城を崩すだけ、という状況でまたしてもマルコスがやってくれました。今季7点目。
セカンド回収時の反応の速さはネガトラ意識の表れ、タイミングを計らせない素早い振り抜きは彼のスペシャリティ。
彼の研ぎ澄まされたシュート感覚に痺れた。フュージョンも決まったね♪

【60分:仲川輝人

CKからのロングカウンター。
相手のシュートミスを喜田くんがカット、マルコスに渡った時点で既に3vs2。
左に渓太、右にテルくんが走る状態でマルコスは相手のギャンブルアプローチの一寸先でラストパス、このパスが走るテルくんに寸分狂いなく届き、テルくんは相手を外してゲット。

決めたテルくんも立派、長い距離を走った渓太くんも選択肢となり貢献、フォーカスするならマルコスのラストパス。
相手の浅はかなアプローチまで引き出したという点とテルくんの走るコースに寸分狂いなく通して、テルくんの勢いを殺さなかった点。
優位性を作り、優位性を保ったクオリティに乾杯。

【74分:エジガル・ジュニオ】

渓太くんがドリブルしつつ左に流れた中でタカくんが右タッチ際に開くところからスタート。
ティーラトンとマルコスが絡む中で裏を取ったタカくんがマルコスからのパスを受けてエンド際に切れ込み、最後はマイナスのクロスをエジガルに通し、エジガルが武田フィニッシュ。

何故、タカくんが外に開いたのか、渓太くんが逆サイドに行ったから、なんだけど、その位置に選手がいる意味をチームとして把握しているからこそのローテーションだったのかな、と。
幅を取ることで選手間の距離が開く、だからこそ、幅を取る役割を買って出た。その後は出来すぎ、にせよ、意識に巧。

おわりに

繋ぎの質、テンポ、攻守のトランジッション含めて積み上げてきたものが出せて、個人のクオリティも出て、競争意欲も高まり、と凄く意義のあるゲーム。相手が余りに…という部分は差し引く必要はあるにせよ、自分達がいいパフォーマンスを出来たことは凄くよかった。
この勢いを続けていきたいね。