横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【弱い、あまりに脆弱。個や組織よりチームのメンタル。 by 蒼井真理】 about [2016-J1-1st-9] 横浜 0 v 1 湘南

aoi_mari.png蒼井真理



夕闇迫る土曜の日産スタジアム、キックオフ1時間前に到着。今日は1stステージ9節、湘南戦

キックオフ55分前。ホーム自由席の出足はまずまず。メインは招待含め「お客さん」多めです。ピッチではホース手作業で散水中。これやってるスタジアム結構あるけど、ムラになんないかいつも気になる

ホーム湘南戦のスタメン

FW 富樫敬真
MF 学、俊輔、遠藤渓太
MF 中町、喜田
DF 下平、新井一耀、中澤、パンゾー
GK 飯倉

SUB:哲也、勇蔵、金井、兵藤、前田直輝伊藤翔、カイケ

新井一耀がリーグ戦デビュ。渓太は3試合振り、敬真は5試合振りのリーグ戦先発

新井一耀がスタメンのため、俺の金井貢史がベンチ入り。複雑な心境

…あれ? ニクバの勇蔵先輩がベンチに入ってるけど大丈夫なんですかね。つーかファビオ不在、新井一耀にチャンス与えてる場合じゃなかろうに何やってんスか本当

マッチデイプログラムの表紙は遠藤渓太。選手カードは富樫敬真。こういうの普通は「残念ベンチ外でしたー!」とか上手くいかないもんだけど、今日のルーキ2人は持ってるな!

「とにかく失点しない事。守備で良いプレイを出せれば攻撃でも良いパスを出せる。良い試合の入り方を心掛けたい。佑二さんと組むのは初めてで、何て声をかければいいか分からないけど自分にできる事をしっかりやりたい。沢山のファンの前で、最大限のパフォーマンスを出したい」新井一耀

「ファビオが出場停止だが、一耀はナ杯鳥栖戦で、ジョンスは川崎戦で良いプレイをした。彼らを信頼しているし、持っているクオリティを発揮してくれればいい。勇蔵は怪我で難しいと思う」エリク監督

「我々はチームとして戦っており、何度も言うとおり11人でリーグ戦は戦えない。経験のある選手もいれば、若くて経験の浅い選手もいる。ここからは連戦になるが、常にその時々のベストのメンバで試合に臨んでいる。チーム全員で戦う必要がある」エリク監督

「マルティノスは吹田、磐田戦で違いを見せたが広島戦は良くなかった。カイケはまだチームに馴染めてない。CFは難しいポジションだが、そこを補強するのは違いを生み出すため。敬真は結果を、渓太も良いプレイを見せている。補強で来た選手は、それ以上のプレイと結果を残さなければ」エリク監督

「広島戦は勝利に値する攻撃ができなかった。磐田戦のオフェンスをベースにしたい。もちろん守備も重要で攻撃の選手も守備をするのは当然だが、チーム全員で守備をするのと同じように全員で攻撃する意識が必要。攻撃も守備も全体で関わっていかないといけない」カイケ

ホーム湘南戦のチェックポイント

・まず主体性ある守備から
・攻撃のための能動的な守備ができるか
・決定力、リアリズムも大事だけれど
・まずチャンスの質と量を増やすこと
・そのために敬真と渓太に何ができるか
・新井一耀のパフォーマンス
・恩返し弾の事は今は忘れよう

湘南は長谷川アーリア奈良輪雄太端戸仁藤田祥史の4人がスタメン。武田英二郎は残念ベンチながらメンバ外

アーリアのプレイを観るのは、いつ以来か思い出せないくらい本当に久し振りだなあ

湘南は8節まで2分6敗の勝点2で最下位。昨日、福岡が勝利したためJ1唯一の未勝利チームに。5連敗中、19失点はリーグ最多、無失点試合ゼロ。8試合中7試合で複数失点

だめだ、もう全部フラグにしか見えねえw

開幕前の年間勝点予想、湘南は【残留できれば御の字】15位。昨季が「初のJ1残留」甲府や山形と同等かそれ以下、チーム人件費5億規模のエレベータクラブ。遠藤航永木亮太を抜かれ「監督は残留したから」とかイヤイヤ無理だろと「浦和や鹿島でスタメン争える選手」を抜かれたんだよ?

「湘南にはスタイルあるから」「それを築いた監督も残留したから」縦に速く激しく労を惜しまないスタイルも、ただのカウンタに変速ギアとクオリティを与えてたのが遠藤航永木亮太であった訳で。「必死さ頑張り」だけじゃJ1では厳しい。違いを生む選手が抜かれたら、ほぼ残留争いは不可避

多分それを分かっていたから、チョウキジェは新潟や京都のオファーを受けず湘南に残ったんだと思う。新潟を残留させるのは昨季の湘南での仕事と同等。さりとて上を目指せる程の予算や戦力でもなく中途半端。「やりがい、難度」という意味で、湘南。残留争い不可避だからこその監督残留

察するに、遠藤航永木亮太が抜かれたタイミングで自分も去りJ2降格したら(するだろう)湘南というクラブが今後J1に復帰するのは難しいほど瓦解する可能性が高い、それを見るのは忍びない、せめて「次の道筋」を付けて――といった所でないかな今季のチョウキジェ残留は。仮に降格しても、と

「単なるカウンタに変速ギアを与えた」永木亮太の代わりが「より縦に速く激しく猪突猛進」なパウリーニョでは…。湘南に足りないのはアクセントやクオリティで、更なるインテンシティではないと思うの。それを期待されるのが端戸仁であり長谷川アーリアなんだろうとは思うが、さてさて

パウリーニョは単体で見ると、とても素晴らしい縦方向に(だけ)強い闘士で好漢だけど、チームに上手く落とし込むのは戦術的にもチームメンタル管理の観点からも結構難しい選手だという事は昨季のジェフ千葉を20試合くらい観戦してよく理解できたつもりです

パウリーニョ、今日はベンチです

GK飯倉と哲也がアップ中。飯倉に、いつにも増して大きな「飯倉」コール。共に戦う仲間入りならまず許す事、信じる事

フィールドプレイヤがゴール裏に挨拶。今日は絶対に勝点3。それ以外は許されない。2点差以上の勝利で、鹿島を抜いて順位は3位に至る

フィールドプレイヤがアップ開始。思いおもいにボールペン蹴り身体をほぐし、篠田フィジコの下みんなでストレッチ。中澤さんが輪から外れ緒方くんと雑談するのはいつもの光景。新井一耀、しきりに唇なめてますw 緊張してんなー

アウェイ湘南ゴール裏。スタンド前の幕は「俺達の湘南 今日も戦おう こんな俺らがついてるのだから どんな時でも何も恐れるな 自分を信じ勝利を掴め」

俊輔の「ボックス幅、バイタルやエリア内に入ってくキレと積極性」がどんだけ出せる状態か、富樫敬真との距離感や関係性も注目ポイント。もちろん敬真も、1人でターゲット役とストライカ役をこなすスーパーFWではないのだから

学と遠藤渓太の、内に絞る動きも重要

キックオフ新井一耀5分前のホーム自由席。かなりの埋まり具合。メインスタンドは、本当に招待やお客さん多いです

湘南の選手紹介。奈良輪、端戸、藤田祥史に拍手。長谷川アーリアだけにブーイング。なんでやアーリア悪くないやろ

暗転! トリコロールGALAXY! いささか食傷気味ですが、メインスタンドのお客さんは盛り上がってくれてるから、まあいいか

是が非でも勝点3!
富樫敬真と遠藤渓太は確かな結果を

ホーム湘南戦、間もなくキックオフ!

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18分経過。攻守にかなり良い入り。とても縦方向にアグレッシブで、連動性もある。湘南の時間は最初のワンプレイのみ


縦方向のアグレッシブな守備がとても素晴らしい前半の前半


前半22分、最初の決定機は湘南。新井一耀がスカされ中央突破を許すも、飯倉がしっかりエリア内の枠内シュートをキャッチして阻止!

俊輔の仕事量がとても多く、前線でのキレも戻りつつある。100ではないが、90に近いキレ。でもコレ90分保つかなあ…

前半の前半、富樫敬真と遠藤渓太もかなり良い入りができた

中町の食いつく場所、タイミングがとても高い。能動的な守備、中町の良さも出てる

前半33分経過。シュート8:3も、決定機は0:1。どっかで勢い、人数、リスクを掛けて欲しい。だんだん何となくになってる

中町がとても良い。ルーズボールを予測して、捨てて前に飛び込むタイミングと判断、勇気

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前半終了、横浜0ー0湘南。シュート10:4(枠内0:1、エリア内5:0)決定機1:1。CK&FK6:1。組織的な連動性、主体性は攻守にとても秀逸でほぼ一貫してゲーム支配も、枠内シュートがゼロで決定機は1:1。ゴール前の迫力、リアリズムが不足。「良い内容、惜しい」ではダメ。結果を

攻守に、あと一歩の迫力と勇気、リスクチャレンジ。「ここぞ!」の場面でガーッと奪いに出る。そのままの勢いでショートカウンタ狙う。ゴール前に人数掛ける、タイミングずらして複数が飛び込む。ニア、中央、ファーサイド。本当に悪くない、組織として質は出せてる。あとは最後の勇気、勢い

俊輔は前半の後半はかなりお休みしてたから、後半の足は残してると思います。バイタル、エリア内で剥がし切るキレはあと一歩

最後のリアリズムという意味では、学が仕事をすべき陣容とゲーム展開ではあるのだが

後半は序盤から、圧倒して欲しい

本気で頂点を狙うなら自ら難しいゲームにしてはダメな相手。弱者は踏みつけ前に進まなければ。1ー0では、お客さんも満足しないよ!

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後半3分、サクッと高山薫にスルーパス通されGKと1対1をキッチリ決められて先制を許す

後半の入り、勢いで湘南に上回られてたもんな。なんだかなあ、本当にガッカリだ

自分たちで難しいしてしまったけど、もう反発するメンタルとクオリティあるかの試金石とするしか。戦え、戦えよ闘って死ねよ

後半12分、富樫敬真⇒カイケ。ゴール前のリアリズムを!

後半13分、喜田拓也兵藤慎剛。今日の喜田は、残念な出来でした

やっぱり学か! 豪腕でPK奪取!

キッカーは俊輔でなく、カイケ!

カイケのPKはGKがストップ

試されるカイケのリバウンド・メンタリティ

後半31分、下平匠伊藤翔

あと15分、まだ時間はあるから落ち着いてとかでなく死ぬ気で逆転まで

俊輔の必死さが見ててツラい

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試合終了、横浜0ー1湘南。トータル決定機2:2。湘南に初勝利、初完封を献上。8節まで7試合で複数失点の湘南に、流れの中から決定機は後半ATの1本のみ。弱い、あまりに脆弱。個や組織よりチームのメンタル。勝負所を感じトライする勇気

前半は攻守に組織的に縦に能動的、ほぼゲーム支配。でもシュート10本で枠内ゼロ、決定機は0:1。上手く、綺麗にできてるけど枠内シュートも決定機もゼロ。怖さがない。後半、先制されて追いかける展開。でも決定機はカイケのPKと、ATの俊輔クロスに学が飛び込んだシーンのみ

マリノスには「ここ一時」の勇気、それを見極めリスクチャレンジする人数掛ける、勢いで圧倒するやり切る、「ここ一時」の勝負所を見極める強さがない。勝ち慣れてない強く行けない童貞臭がプンプンする

よし。少し落ち着いて、できるだけ感情的にならず客観的にホーム湘南戦を振り返ろう

後半のスタッツは、シュート9:3(枠内3:1、エリア内8:1)決定機2:1。CK&FK3:0

トータルスタッツ、シュート19:7(枠内3:2、エリア内13:2)決定機2:2。CK&FK9:1

前半のスタッツ訂正。湘南のエリア内シュートは0でなく1。前半22分、中央ゴリゴリ突破からエリア内シュート、飯倉がキャッチして決定機阻止したシーン

ゲーム支配とスタッツ的には 1ー0以上の勝利が妥当な内容。湘南のエリア内シュートと決定機は、前後半に1本ずつのみ

しかしマリノスも19本のシュート(エリア内13)も前半は枠内ゼロ、後半3本。流れの中からの決定機は後半ATにようやく1本のみ。崩し切れてないし、ゴール前の迫力やリアリズムが不足。湘南の守備の頑張り、最初からベタ引きでなく前から奪いにくる勇気は賞賛に値するものではあったが――

シュート内訳は、学が5本(前半2後半3)遠藤渓太が4(前半4)富樫敬真が3(前半2後半1)中町2(前半2)俊輔2(後半2)伊藤翔2(後半2)

後半12分から出場のカイケは、PKの1本のみ

前半のスタッツ訂正その2。マリノスの決定機はゼロでなく1。43分、左サイドペナ脇の下平キープから学、俊輔ニアに流し込むパスに遠藤渓太が反応するもワンタッチシュートは逆サイドのポスト。流れの中からの決定機は、前後半て1本ずつ

ゲーム展開の振り返り。入りは悪くなかった。互いに「勇気持って前から、縦に」早々の1分、前掛かりなとこを中澤が外され、自陣左を高山薫に抜けられ中央へ折り返し藤田祥史も、シュート打ち切れず事前にブロック。以降は、ほぼマリノスが主体的にゲーム支配

互いに「前から、縦に」な意欲ある中で、マリノスは前線から対面に縦方向の圧力、限定がキッチリ。ここは広島戦から継続、組織的に前からハメられていた。前半はボランチより後ろが縦方向にアグレッシブな守備、DFラインと特に中町がより前で潰し奪えていた。能動的で、攻撃的な守備

前半13分には学が縦パスを富樫敬真に当てて、収めきれずも相手には渡さぬ場所にこぼし、学が拾いエリア外からボレーで強打。上手くミートしきれず枠の右に外れ決定機までは至らぬも、ゴールを脅かす好機。前半の敬真はターゲット役として、最低限の仕事は果たしていた

前半の湘南のチャンスは1分と、22分の中央ゴリゴリで新井一耀がスカされ16石川俊輝のエリア内シュートくらい。ほぼマリノスがゲーム支配、ボールを奪う位置も高かったし、ハーフカウンタもそれなりに。ただ、ゴール前の精度やリアリズムが不足。遠藤渓太は、今日も最後のパワーが足りなかった

残念でならないのは、後半のマリノスの入り。立ち上がりから圧倒して欲しかったのに「構える」ような受け方、湘南の勢いに後手に回る。後半3分の失点シーンは中澤が呆気なく高山薫に背後を取られ、GKとの1対1は厳しい角度を決められた。パンゾー必死のカバリングが、飯倉のブラインドになったか

先制を許したマリノス、反発する気概は見せて球際も激しく前後から挟み込みボールを奪うシーン多数。特に前4枚のプレスバックは秀逸で実効性大。先制されたら出来る、必死になったらやる。勝負所の見極めが、既に後手。ここからは湘南にそれを上回る必死スイッチが入り、崩し切れない

前半から、後半の15分あたりまでは湘南が「前から、縦に縦に」だったのでハメられて高い位置で奪いに行けてたが、少しずつ先制した湘南が横パスを交え始めて、守備ブロックを押し下げられる。こうなると「次のハメ所」を用意できないのが今のマリノス。自陣深くからの攻めは、スムースに回らない

それでも先制許し、前で奪えなくなった後半の15分以降も俊輔を中心に必死さを見せてゴール前までは迫った。しかし工夫が足りない。ゴールへの逆算、アイデア不足。開いてクロス、クロスの精度も中の出入り駆け引きも足りない。なんとなく開いて、なんとなく放り込み、跳ね返される

そうなると頼れるのは学の打開のみ。スイッチ縦パスだけでなく、ボックス脇から何度も仕掛け、後半23分に力業でPKゲットしたが…。未勝利、ゼロ封無しの湘南が相手でも、先制されると今のマリノスはとても厳しい。攻めのバリエーション、ゴールへの逆算、ゴール前のリアリズムが圧倒的に乏しい

非常にイライラする腹立たしい敗戦、連敗、日産スタジアム未勝利、初勝利献上だが、できた事とできなかった事は分けて考えよう。組織的な、より能動的な前からハメ込む守備は、磐田戦、広島戦から継続的に進捗している。最後の「ここぞ」でリスク賭けて狩りに行く勇気、勝負所の見極めは不十分だが

ゲーム支配、リスク管理しつつボールを動かし前線に運ぶ部分も、開幕時に比べればマシになっている。アデミウソンもマルティノスもいなくても、今日は富樫敬真もターゲット役として最低限の仕事はした。絶対的に足りないのは、ゴール前のリアリズム。個の打開と決定力、それを補うコンビネーション

そうかパウリーニョは後半14分にアーリアに替わり投入され、10分足らずでハンドによるPKを与え警告受けて、後半28分に出場14分間で下田北斗と交代させられたのか

俊さんの事が大好きなパウリーニョ、14分間つかの間の邂逅

湘南戦のマッチデイプログラム「育成組織情報コーナー」はユース主将、常本佳吾インタビュでした。「今年のユースがやろうとしているのは、11人全員が主役というイメージ」

明日は14:00からユース公式戦が小机であるよ!

【ユースだって俺たちの誇り】明日の日曜、14:00から日産スタジアムのお隣、小机でマリノスユースプレミアリーグ東4節 清水ユースと対戦します。1分2敗で未勝利、プレミア初勝利を目指し戦う横浜F・マリノスの未来たちを是非とも現地で応援してあげてください

2016ユース主将の右SB常本佳吾は、スピードと運動量があり、攻守の技術や戦術的にも穴の少ない「好きな選手はフィリップ・ラーム」な正統派SB。今季はトップ2種登録、出場はならずも先日のナ杯でベンチ入りも果たした小学生からマリノスの純血種。佳吾のスローインを一度生で見てください


「非常に難しいゲームだった。リードされてはいけない相手にリードされ、守備を固めた相手に多くのチャンスを作ったが得点には結びつけられなかった。我々はたった1回のミスが失点につながってしまった」エリク監督

「(もっと攻めに変化をつけた方が良かったのでは?)相手のブロックを広げサイドでスペースを作り、突破してクロスという攻撃はある程度できていた。長いボールを直接前の選手に合わせるのも手段だが、サイドからのクロスでヘッドを狙う方が好ましい。今日の攻め自体は悪くなかったと思う」エリク監督

「相手のブロックを広げサイドでスペースを作り、突破してクロスという攻撃はある程度できた。攻め自体は悪くなかった」

クロスの精度も、中で飛び込むタイミングや駆け引きも不足、あんま可能性を感じなかった。リードし守りに入ったチームが1回、跳ね返すリズム作ると変化付けないと難しい

「リードし守りに入ったチームが1回、跳ね返すリズム作ると変化付けないと難しい」

そんな事は過去の大宮や甲府との対戦、何より自分たちの戦い振り(昨季のアウェイ川崎戦とか)から身をもって熟知してる事じゃあないか

攻めのバリエーション、変化なあ。まずベースとなる「逆算」がないからアレンジとか以前の問題と言ってしまえばそれまでなんだけど。リード許して以降のクロス量産は、ホント可能性を感じなかった。良いクロッサいねえし、ストロングヘッダもいねえし。最後のカードは勇蔵かしら、とか思ったくらいで

「(富樫敬真の起用理由は?)敬真はウラのスペースに飛び出すプレイに優れる。湘南は前からプレスにきて背後にスペースがあるため、敬真の特長が生きると考えた。前半それが上手く出せていたと思う。渓太を起用したのも同じ理由。今日の選手の選択はゲームプランに沿ったものだった」エリク監督

あれ確かカイケの特徴も「ウラのスペースに走り込む」だったような…。あと敬真も、前半はむしろ「少しだけ引いてターゲット役」として機能するシーンの方が多く、ウラ抜け成功は渓太と2人、ほとんど無かったと思うが。この日の湘南の3.5バックは、実に機能性が高かった

うーん個人的にはどうしても「中央最速最短距離のトライ」がなく最初から「とりあえずサイドに開いて」だから、そこそこ高い位置で奪えてたのに相手に対応する余裕を与えてた印象が強い。学も基本、タッチ際での仕事が多かったし。外、外だけだと余程のクロッサやストロングヘッダいないとねえ

深夜のファミレスでコメントを拾い読みつつ、主観に満ち溢れた選手評

SH遠藤渓太。前半は果敢な仕掛けから最多4本のシュートもエリア外からの3本は力み過ぎ余裕なし。43分ニアに飛び込み俊輔の流し込みにワンタッチは惜しくもポスト。後半はプレスバックに実効性も、23分の縦突破からのカイケへマイナスクロス合わず。最後の精度と余裕、パワーに課題は変わらず

後半23分からボランチ兵藤慎剛ミドルサードで浮いてワンタッチプレイでハブ役に。ポジショニングと精度は秀逸、欲を言えば次の「叩いてエリアまで入り込むラン」が欲しかった。今日の出来だけで言えば、追いかける展開もあったのは確かだが喜田よりも攻撃における実効性は兵藤が数段上だった

「前半は結構、流れが良くてゴールに迫る場面もあったが、あと一歩までいったシーンは数回しかなかった。後半は失点してから引いた相手を崩す打開策がなく、クロス一辺倒になってしまった。自分もSBになって突破する場面もあったが、もっと1対1で仕掛けられる場面があったと思う」遠藤渓太

「負けていたのでマチをちょっと下げて前目の位置に入り、何とか攻撃のリズムを付けたいと思った。押せ押せだったが、相手もゴール前に人数を掛けてきた。サイド深く抉ったが最後のアイディアだったり、バイタルでの仕事がチーム全体でできないと引かれた相手からは点が取れないのでは」兵藤慎剛

エリクの「サイドに開いて突破してクロスという攻めは悪くなかった」という評より、遠藤渓太の「打開策なくクロス一辺倒」兵藤の「最後のアイデアやバイタルでの仕事がチーム全体でできないと引いた相手は崩せない」というコメントの方に、個人的には強く共感する

クロス一辺倒を選択するにせよ、チームとしてその裏付けがトレーニングからあるのか、と。エリア内の人数の掛け方であったり、ポジショニングであったり飛び込むタイミングであったり、クロッサと中のタイミング共有だったり、相手守備陣の意表をつくクロスのタイミングやコースだったり…

とにかく後半リードされてからは、遠藤渓太が言うように「打開策がないから」「なんとなくサイドに開いて、なんとなくクロスを入れる」ようにしか見えなかった。まあマリノスあるある、ではあるけれども

CB新井一耀。リーグ戦デビュで及第点のプレイ。臆病にならずゲームプランに沿って、序盤から縦に厳しく寄せ潰した。繋ぎの縦パスも一定の落ち着きと精度、パススピード。失点シーンは確かに担当ゾーンを捨てて食いつき過ぎたかもしれないが、彼1人の責ではない。今日の経験を、次に繋げて欲しい

「役割をしっかり果たせなかったのが一番心残りというか、悔しい。通用するとこもあれば、まだまだ甘い課題も見つかった。試合に出られて良い経験ができた。(失点は)自分が前に出ない方が良かったかも。経験がないというか、まだ勢いで行っちゃってる部分がある。これから修正したい」新井一耀

ボランチ中町公祐。ここ数試合「組織的な前線からの限定、それを受けての縦方向の能動的な守備」向上の中で、より前で激しく寄せ奪うマチさん本来の特徴が発揮されており、湘南戦はよりアプローチの位置が高かった。加えて前半は、ルーズボールへの予測鋭くゾーン捨ててバイタルに飛び込むシーンも◎

ボランチ中町公祐。この「ここぞの局面ではゾーン捨ててバイタルに飛び込む」動きは、ボランチ2枚のどちらかが勇気もってやらねば今のマリノスの攻めの迫力はでない。更に期待。残る課題は遅攻時のスイッチとなるキーパス。受ける前の準備、状況把握と判断速度。まだ全然遅いし無難に過ぎる

「相手の2シャドウがボランチにプレッシャを掛けてきたので、1つ飛ばしSBや高い位置へパスを出すのが打開策かと思った。失点後はヒョウが入り後ろでバランスを取った。前に人数を掛け、みんな流動的に動いていた。同点、勢い逆転というシナリオはあったが、ちょっと難しい試合になった」中町公祐

FW富樫敬真。5試合振りのリーグ先発。前半、印象的だったのはターゲット役として縦パスにそれなりにポストこなし、アバウトなフィードも収め切れずとも簡単に相手に渡さずイーブンな、より味方に近い場所にこぼしていた事。少なくとも現状では、敬真でなくカイケがスタメンな理由は見当たらない

FW富樫敬真。前半2本、後半1本のシュートは何れもエリア内も決定機には至らず。シュート数↑は評価材料も、まだ型が少ないのは課題。相手が引いて押し込む展開になると、居場所を見つけられなくなる問題はチーム全体の「逆算」課題ではあるが…。1トップとしての限定守備は少しずつ確かな進捗

「リーグ戦は久々の先発だったが良い入り方ができた。チャンスも3回あったが決め切れなかった。前半の左からのシュートは力み当たり切らなかったので、一度打つのをやめても良かった。FW陣が全員出たにもかかわらず、1点も決められなかった。今日の敗戦はFW陣に責任があると思う」富樫敬真

後半12分から出場のFWカイケ。流れの中からのシュートゼロでPK失敗。ATの俊輔アーリクロス、学の決定機の前に僅かに触ってはいるが…とにかく、流れの中からシュートを打ててない。周囲とイメージ共有できていない。自分から合わせようとする謙虚さがやや希薄に感じるのは偏見だろうか…

「PKは自分で志願して蹴りにいった。GKが動かないのを見て、先に蹴ろうと思った。いつもトレーニングでやっている事をやろうとしたが、残念ながら今日は止められてしまった。サッカーではたまにある事が起こっただけ。失敗は初めてではないし、最後でもない」カイケ

「カイケ選手のブラジル時代の映像などを見た中で、8割近く(GKから見て)左に蹴っていたので、そっちに蹴ると思っていた」湘南GK1村山智彦

なんでカイケのPK映像までチェックしとるん

「PKはカイケと話しあって決めた。カイケも練習でイイ感じに蹴れていた。チームに来た時からキッカーをやれるという話はしていたし、今日はカイケもベンチスタートで、不動のFWがいない中で何かの起爆剤になって欲しいという思いもあった」中村俊輔

俊輔の「不動のFWがいない中で(PKでもゴールが)起爆剤になればという思いもあった」も然り、戦前のエリク「CFは難しいポジションだが、そこを補強するのは違いを生み出すため。補強で来た選手は(結果を出している富樫敬真)それ以上のプレイと結果を残さなければ」の言も然り…

現状、公式戦の内容と結果に富樫敬真でなくカイケがスタメンな理由はない。しかしCFという結果が強く要求される重いポジション、大卒ルーキで過去の実績も乏しい敬真に責を負わすのは、あまりに酷だ。カイケは時間と労力、何より資金を費やし「補強」した戦力、そのリターンを期待するのは当然

正直、現状のカイケには強烈なハズレ臭しか感じないし、富樫敬真には足りない部分もあるが伸びシロやCFらしい覚悟も感じる。でもねえ、ファンは勝手に期待して勝手に失望するを繰り返す無責任な存在だから…。エリクの起用判断を尊重したいし、カイケには「投資」に見合った結果を期待したい

もちろん、エリクが決断・選択するなら、1トップのレギュラに固定されて試合毎に課題を克服し成長していく富樫敬真も見てみたい。も少し夢みる少女でいたい相川七瀬のココロ~

去年まで関東大学2部で、リーグの得点王争いや年代別代表とも無縁だったルーキが、どこまで到達できるか 夢がみたい

左SB下平匠。前半は縦にスイッチ入れるパス、トラップ、被カウンタの対応いずれもクオリティ不足。少しずつズレたり遅れたり。判断と技術の精度で勝負する、特にリーグ最下位との対戦であれば地味に「違い」を見せつけるべき存在がこれでは問題外。後半は学への良縦パス2本、でも前半からお願い

ボランチ喜田拓也。中町が攻守に前に出る、それも後方に残る喜田のリスク管理あってこそ。それは分かる。役割分担として彼はリスクを管理する立場で、冒す役でない。が、それでも物足りない。圧力掛かる中でのトラップ、状況把握、持って次の判断。遅い、拙い。期待すればこそ、全く物足りない

攻撃隊長・齋藤学。ちょいエリクのプランに従順に、サイド&ボックス脇一辺倒だった印象。ラスト1/3の入り口で縦パス受けてターンして前向くキレ、判断精度は好調をキープ。こんな展開だと、本当に学の個人打開頼み。あーもうイメージ共有できるボックスCFがいれば3倍打開できるのに! バカ!

中村俊輔。開始から攻守に奔走、多くの局面に顔出し消えない。前半の後半は休憩。身体のキレは85から90%近くまで復調。後半はバイタル、エリア内での仕掛け打開も。今季に賭ける執念は相当なものを感じさせ続ける。後半の工夫ないクロス一辺倒の中でも、見ててツラくなるほど必死。空回り気味

今はその俊輔の必死さが「見ててツラくなる」「空回り気味」に見えるのが、本当に残念で悲しい。あの必死さを空回りにさせちゃダメなんだってば。1人に背負わせるなと。そんな強い人じゃないから。もう一杯いっぱいだよ。そりゃ試合後のヤジにもブチ切れますよ。余裕ないもの必死だもの

でもね、今のチーム試合に出てる選手を見渡しても2013シーズンみたいに責任を分かち合い背負ったり、時には俊輔を叱咤したりな存在が見当たらないんだなこれが! 兵藤にはピッチに立っていて欲しいけど、彼もその種の期待をサラッと裏切る時は裏切るしなあ…。全員でだな、やっぱ皆でやる大事ね

ああ、学だな。皆の中心となって「ルーキから38歳の大ベテランまで、変わらず」「本気でリーグ優勝を狙い、そのために自分にできる事を100%出し切る」自ら体現し、周囲を牽引するのは。最近はそういう自覚を感じさせるコメント、プレイも増えてる。攻撃隊長だけでなく、チームを引っ張って欲しい

でも今のマリノスは、過去の優勝した当時や2013シーズンとは違う。誰かが中心となり牽引したり支えたり、残りは「それに付いていく」じゃダメだ。牽引する力と頭数が足りない。1人ひとり、本当にチーム全員が「俺がチームを勝たせる、マリノスを優勝させる」と本気で思わないと届かない

喜田は将来、そんな存在になって欲しい。その資質は抜群にある。でも今はまだ裏付けとなる実績や能力が足りない。純粋なキャプテンタイプが中堅ベテランにいないマリノス、全員が「俺がやってやる」って気持ちでやんないと。まだ伝わらない、足りない。なんで俊輔が「空回り」して見えるか考えて

深夜の精神論

「相手の出足が良かったのは確かだが、受け入れ難い敗戦であることは間違いない。ミスは試合の中では起こり得るし、PKを外すのも十分あり得る事。それは受け入れていくしかない。失点してもPKを失敗しても、残り時間はあったわけだし、そこから立て直す気概が必要だった」伊藤翔

本当に伊藤翔さんのコメント能力は抜群やで…

「受け入れ難い敗戦」トレンドワードを組み込みつつ、その敗戦を誰かの責任に押し付ける事なく、自らの事として受け入れる度量の大きさ…

※前日のガス敗戦後、城福浩監督が「受け入れ難い敗戦」とコメント。2年前にも同じ敗戦の言があったとして「まるで成長していない…」と評判に。1点ビハインドでのPK失敗、リーグ未勝利の福岡に初勝利献上は湘南戦のマリノスと酷似

伊藤翔さん、狙ってコメントしてますか

たぶん狙いじゃなく天然でそのワードを拾ってくるところに、笑いの神じゃなく「コメントの神」が今季の伊藤翔さんに降り続けてる

ゴールゲットの神、ストライカ神とかも降りてきてぇエコエコアザラクゥウウア!