横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【甲府の術中にハマった、というか、ハマりにいった、みたいな感じがしてならなかった by いた】 about [2014-J1-26] 横浜 0 v 0 甲府

itaruru.pngいた


甲府戦録画見終わりました。
引き気味の5バック気味の陣形、献身的かつ丹念なアプローチ、身体を張った水際の守備、そんな甲府の守備をいかに打開するかが勝負の綾となった試合。結果としてスコアレスドロー。またしても甲府に勝てなかった。

パン様、中町さん、らふぃにゃんに加えて俊様まで離脱、と多くの主力を欠いた中で選択した2トップ。
なるべく前にポイントを起きたい、ということなのか、相手の厚い中央を避けて外からのクロスを意図した時にターゲット増やしたいからか…

しかし、この選択は裏目
相手の丹念なアプローチの対応に苦慮、ビルドアップが不安定。ゲームを作る人間はおらず、顔出しも少なく。結果、ロングボールを使って前にポイント作ろうとするも、捕まえられて起点になれず。2トップの動きと優平の広範囲の動きが被ったりと、機能性なし。

守備の部分でも早いタイミングで長めのボールを使ってくるのでラインを押し下げられて全体の距離をコンパクトに保てず、甲府の守備陣が色気を出さないので高い位置でのボール奪取が狙いづらく、と守備からも主導権を取ることも出来ない。

相手の出方との関連性もあるけれど、軸として据えている「イニシアチブ」を攻守に能動的に握りにいくサッカーをほとんど表現出来なかった。甲府の術中にハマった、というか、ハマりにいった、みたいな感じがしてならなかった。

苦しみながらも皆で我慢して作り上げてたものは財産。
去年の躍進の原動力だし、今のチームのベースとなる部分であることはチームの中でも共有出来ているはず。ただ、それを自分達で崩してしまったことにはちょっと違和感があったりする。

攻守の軸である俊様がいない、代わりはいない。
じゃあ、俊様がいない時にシステムを替え、タイプの違う選手を入れ、とサッカーを大きく変化させるならば、やらなければならないこと、共有すべきことがあったはず。
しかし、後半富澤がピッチに入るまで意図を感じるプレーが出来なかった事が問題。

富澤が入った後、中央でリスクケアしつつボールを動かすコンダクターとなって「中から外」という幅のある展開を作ったことでサイドアタックが機能し始めたこと、そのセカンドを兵藤・優平が拾って二次攻撃にも出れて圧力をかけ続け、ゲームの主導権を握れた。

これが最初からできてれば、とは思わずにはいられないし、「準備の段階」の不備が凄くもったいない。圧力をかけ続けていくと、何か起こせたかもしれない。セットプレーでふわっとしてマーク外れてたりしてたしね。

オーガナイズが取れたことでようやく相手の脅威となり始めた矢島を仁にスイッチしたことで、意図を再び「ボカせて」しまったのだけど…(藤田でよかったじゃん、って感じ)
結局、樋口さんのこの布陣・人選をした意図が不明瞭で、迷いがピッチに現れていたのかも。憶測に過ぎないけど。

誰もがミスはある。
采配に関しても同様。「冴えない」日みたいな日だったのかな。
ただ、こういうことを続けてしまうと、チームに迷いが伝搬する。そしていつの日か空中分解してしまう。この日のピッチのように。このチームに戻る場所はあると思うからこそ、ブレないで欲しいなぁ。