横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【キング中町公祐 8.0。全員が鬼気迫る勢いだった25分間のハイプレスは、スタンドのファンにも「闘う気持ち」がダイレクトに伝わる素晴らしく感動的なものだった。 by 蒼井真理】 about [2014-J1-21] 横浜 2 v 0 川崎

aoi_mari.png蒼井真理


川崎戦スタメン。マリノスはSHに藤本淳吾と、水曜に120分出場した学。兵藤がベンチスタート。サブGKは飯倉。川崎は、CB谷口彰悟が不在。直前の体調不良? 代役はジェシ。川崎としては、少し最後方のビルドの仕組みが変わってくる変更。先発メンバでは、3-4-3か、4-4-2かは不明

マリノス天皇杯で復帰した富澤清太郎がベンチに不在か。リードした後半、ボールを大事にしつつ逃げ切る展開、セットプレイ守備でも貴重なカードかと思うが。喜田拓也が引き続きベンチ入り

しかし川崎のベンチは今日もDFがやたら多いなw 現状、前目で計算の立つ選手があんまりいないって事か

なるほど、川崎サポータは狭いアウェイゴール裏の前面に森谷賢太郎小宮山尊信の段幕を並べてきたかw アップ開始前から、2人のチャントを歌い鼓舞。森谷もチャントあるんだねえ

tweetが全然とばねえ…。何処のスタジアムでもままある事だが

今日の立ち上がりの注目ポイントは

・川崎は3-4-3? 4-4-2?
マリノスの入り方。慎重に行くのか、ハイプレスか。早めに縦、ウラに入れるか
・川崎の入り方。攻めにどんどん人数掛けてくるのか、スペースを気にするのか

あたりか。ハイテンション? 探り合い? 前者を期待!

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キング中町が戻ってきた!

ラフィは、あれを強引に足ひっかけて前に運んじやうんだよなあ。左SB登里享平、警告2枚目で退場

今日の小椋&中町はヤバいな…。予測と集中、アプローチの速度が別次元

登里享平が退場した川崎は、右SBの小宮山尊信が左SBに。右SHの森谷賢太郎が右SBに。4-2-3つーか、4-4-1つーか。正直、森谷の右SBは見たくなかったな…

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前半終了、横浜1-0川崎。シュート7:5(枠内3:0)決定機4:0。CK1:4。マリノスは予想を遥かに上回るハイテンションな入り、鬼気迫るハイプレス! 僅か3分、ラフィのPKで先制。ほぼ完全にゲーム支配、ハイプレスは25分まで。川崎は左SB登里が退場。…正直あと1点欲しかった

20分、下平匠のパーフェクトなマイナスのクロス。学! 決めろってば

しかしキックオフ~25分までのハイテンションなハイプレスは凄まじかった! 逆に「今季ここまでのマリノスは何だったの? やれば出来るじゃん!」って思うほどに。連動性はそれ程でもない、でも全員の気迫が物凄かった。本当に、全員の。プレス連動は高くなくても、気持ちの一体感は確かにあった

川崎は、最近の対戦相手みたいにマリノスのCK守備の弱点を突いてきたりしません。たぶんあんまスカウティングとか対策とかしないんだろうな。素直なチームです。非常に助かってます

後半頭の入り方が大事。前半は素晴らしい入り方から、ほぼゲーム支配したが、20~35分はシュートがなかったり、メリハリ付けやり切るは不十分。「1人多い」を変に意識してはダメ。後半15分までに、トドメを刺すつもりで!

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今日の小椋はマジでヤバいw いろいろヤバい。あまりにキレ過ぎて自分でも持て余し気味。退場はダメだよ!

キング中町 8.0

兵藤の決定的な2点目、その前の兵藤の反転シュートも、中町のカットが起点じゃねーかこの野郎! エスパー中町の変態アプローチが戻ってきたよママン!

俊輔、限界ッス。自己申告

なかなか喜田くんが入れませんねw

俊輔、交代を自分からアピールして樋口監督も即座に喜田をピッチサイドに用意。しかし、なかなか交代できないでいる間に俊さん「あれ? 俺やれる。俺まだやれるよ!」 喜田くん…またチャンスはくるよ!

44分、ようやく俊輔→喜田くん。今日の俊輔はいろんな意味で「若々しかった」なあ!

どんなに絶好調でも、シュートだけは枠に行かないぜ! それがキング中町クオリティ

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マンオブザマッチはキング中町公祐 8.0。小椋の後方でボールを散らし守備のリスク管理しつつ、自らも絶妙なタイミングでピッチの局面に顔を出し、危機の芽を摘みカウンタに繋がるインタセプトを連発。昨季前半の、超絶な運動量と予測、アプローチ速度、球際絡め取る強さが戻ってきた!

兵藤と共にお立ち台に立ったキング中町の第一声は「いや一応言っておきますけど俺じゃないんじゃない? って断りましたよ。こんな良い展開で、あんだけのチャンスでシュートを外して。本当ブーイングものでしょ」

今季序盤、中町は決して悪くなかったがスタメンを外れるようになり、中断明けから富澤の怪我から再びスタメンに。しかしアグレッシブさを欠くチームにあって本来の良さは出なかったし、中町自身の積極性や自信も低下しているように見えた。だが、今日の中町は自信と余裕に満ちた、本当のキングだった



小椋祥平・改もキレ過ぎてヤバかった。中町と共にアプローチ速度、予測集中が異常に高く、プレスの連動性とか無関係に個の判断で奪い切れてしまう。高い位置で狩って良し、カウンタのピンチを後方からの際どいタックルで(ファウルなし)潰して良し。このボランチコンビが、熟成するとこを見たい

小椋の「縦に強い」インタセプトや思い切り良い縦パスって「3度に1度はとんでもないミス、ピンチ」だったのに、中断明け以降の小椋祥平・改は、そんな事ない。単純にミスが減っている。あとマイボール時は、中央の捌き役を中町に任せ、タッチ際に流れて起点になる新境地。そこからのアーリクロスも

試みに twitter「小椋」で検索したら、金太郎飴よろしく、マリサポは「今日の小椋はヤバい」「アギーレは小椋を代表に呼ぶべき」ばかり。一方の川崎サポは「小椋にカード出せよ家本」「お前の判定基準はどうなってんだ」ばっかでした

なんで今日の川崎を3バックだったと思いこんでる人がマリサポにも川崎サポにも沢山いるんだろうか。ただ試合を観てないだけか。小宮山が右、登里が左の4バック。登里が退場後は、森谷が右、小宮山が左で終始4バックでした

三ツ沢ではTweetが飛んだり飛ばなかったり不安定だったので、試合全体の振り返りは後でまとめて連投します。たぶん

確かに今日の小椋は「相手の後方からのタックルやチャージ」が少なくなかった。ルール的には、後方からのタックルは「ボールにのみ足が入っていても」主審が危険なプレイと判断すれば、ファウル・警告の対象となる。多くはスパイクの裏を見せたケースだが、主審の裁量。問題は「基準が一定か」否か

後方から、ギリギリのところでキレイにボールだけ突っついたり刈り取るのは小椋や中澤ら守備者にとっては腕の(脚の?)見せ所だしなあ。マリサポにとっては「頼もしいプレイ」に見えるし川崎サポには「危険なプレイ」に見える、それも当然。だから審判って大変な職業

今日の家本主審の判断基準が一定であったかどうかは、メイン最上段で観てた自分には判りかねます。まあでも一般論ですが、主審はほぼ99%スタンドのファンよりルールや判定基準を正しく理解し日々勉強しており、近くで見て判定してる訳で

一般論はつまらんな。小椋の後方からのタックルは絶妙で素晴らしかった。以上! …ぶっちゃけ予測・反応速度がキレキレ過ぎて、調子良過ぎてアドレナリン過剰気味で「あれも取れる、これも獲れる、全部刈り取れる!」みたいになっててヤバいな、とは思ったけどw ピョンピョン飛び跳ねて抗議とかw

でもそんな小椋がたまらなく好きだし、非常にスタンドのファンの気持ちを揺さぶり高揚させる。

超絶ゴールや、スルーパス、ドリブルで客を呼べる・金を取れる選手は少なくないけど、タックルやインターセプトで金を取れる選手ってなかなかいないと思うよ

スタンドの高い位置から俯瞰してても見えなかったパスコース、自分が「次はここに出せば…」と思ってたコースを遥かに上回る意外性と実効性あるパスを見たら、凄く痺れる。それを小椋祥平は、結構な頻度でタックルでやってしまうんだよね

「そこで食い付いちゃうの? あ、奪った!」って

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土曜の午前に「川崎戦に向けた妄想」展開・対策予想など雑感を連投したが、案の定と言うべきか「風間フロンターレ、魅惑の攻撃サッカー」は様々な要素も絡み合い沈黙。「ほぼマリノスがゲーム支配」という内容に終わった

1.川崎がやや守備的、3-4-3から4-4-2に変更
2.後方ビルド起点、CB谷口彰悟が発熱で離脱
3.代わってCBに入ったジェシは足元が拙い
4.マリノスが開始から強度高いハイプレス
5.2分、クロスに登里享平が不用意なハンド→PK
6.35分に左SB登里享平が退場

1と2の要素。「谷口が不在だから4バックにした」のか「マリノス(ラフィ&学)の攻撃力、打開力を警戒しWBのウラを使われる事を嫌った」のかは不明。…なんで試合後の会見・質疑応答で誰も突っ込まないんだ

正直、川崎が2トップになった事でマリノスのDFラインを中心とした守備陣は対応し易くなったハズ。「ミーティングで、1対1のように相手の選手にマークに付けば、川崎は上手くボールを回せないと言っていた」(勇蔵) 4-4-2相手なら、カッチリ対面を特定でき責任所在が明確になる

【半ば伝統的に】マリノスは、特に守備において「チームおよび当該試合における個々の役割・責任が明確になる」ほどに、組織としての強度が高まる。個々の判断、臨機応変に…とか言われると弱い。真面目で責任感強いけど、本当の意味での主体性やサッカーIQがゲフンゲフン

俺の目が腐ってなければ、試合序盤はCB中澤が右、勇蔵が左の並びだった。妄想だが「3トップに対し、レナトにパンゾー・大久保に中澤・小林に下平がマークに付き、ややスピードを欠く中澤と下平をフォローするため勇蔵が余ってカバーする」試みだったのでは?

ただ時間の経過と共に、中澤が左、勇蔵が右のいつもの形に戻った。これは川崎が2トップである事を確認し、流動性が低いため慣れた並びで対面に対応できると判断したため――かなと。…この辺も試合後の会見・質疑応答で誰か突っ込めよ

…ああダメだ全然簡単に振り返ってない

「全ては自分たちが攻撃するためやっている事なので、守備の時だけ戻るという事は徹底しつつ、考えすぎず自分のプレイをしたい。ウチはボールを保持して運ぶスタイル、それを90分間の中できる限り長くする事」とは試合前の森谷賢太郎コメント

「全ては自分たちが攻撃するためやっている」はずなのに、今日の川崎は、4ゴールを奪い娯楽性も高かったC大阪戦の前半などに比べ「先に守備」の意識があって、流動性が低く感じた

川崎がボールを握る時間帯もあったが、ブロック&プレスバックも集中・各々の献身高く、崩されるシーンはほぼ皆無。前半の被決定機はゼロ。マリノスは4(含むPK)

谷口彰悟ジェシの影響もあったはず。今日は「ほぼ2トップ」でなく、ラフィの1トップ。谷口だったら、もう少し「切り替え、いなす」シーンもあったのでは。守備のスタートで先手となるか、後手を踏むか。その後の展開は大きく変わる

マリノスの前線4枚と小椋が中村憲剛へのパスコースを大幅に制限し、ボランチ大島僚太は平時に無いミスパスが多かった。もちろん、マリノスの「強度高いハイプレス」が川崎全体のミスを誘発したのは疑いない。少し驚いたのは、ラフィも凄く守備を頑張っていた事

25分まで、マリノスはかなり強度の高いハイプレスを続けた。全員が鬼気迫る勢いで。たぶんゲームプランで「○分まで」と決めていたのだろう。その時間内に、相手の不用意なハンドから先制できたのは幸運だった

この25分間のハイプレスは、スタンドのファンにも「闘う気持ち」がダイレクトに伝わる素晴らしく感動的なものだった。しかし、この間に流れの中からゴールは奪えず、与えられたハンドからの1得点のみだった事は課題。強いチームになるには「取るべき時間帯」に取れるようにならなければ

20分にも下平のクロスからニア学に決定機。これを決めていれば…。決めなければいけないシーンだった。中断明けからコンスタントにゴールに絡んでいた学だが柏戦以降、天皇杯含めた3試合で決定的な仕事が出来ていない。最低、2試合に1度はゴールかアシストを

幸運と言えば、川崎には前半4本・後半3本のCKがあったが、ハーフタイムにも指摘した通り、名古屋やG大阪、柏、北九州が行った「マリノスのセットプレイ守備の脆弱性」を突く仕掛けは皆無。素直に、いつもの自分たちのやり方。これは非常に助かった

もう全然まとまらんが、サッカーの話を「まとめよう」とすると「結論ありき」で、その結論に導くための「材料」を都合よくピックアップし羅列し、さも説得力あるストーリに仕立て上げる作業になりがち。だから、なんとなく気付いた雑感の箇条書きでいいんだよ!

なんとなく続けます

三ツ沢の川崎戦、総評。鬼気迫るハイプレスで、ほぼゲームを支配。試合の入り方が素晴らしかった。スコア以上の完勝… というより、もっと大差で叩きのめしダメージを与えておくべき試合だった 

「前半の最初から(強度高いプレスに)行こうというのは、いつもどおりです。守備に関しては、やはり我々のスタイルは前で奪うこと」樋口監督

……え? うんまあ、基本コンセプトは就任当初からずっとソレ言い続けてるのはよく知ってますけども

3年目の樋口マリノスの最大の問題は、その「前で奪う」ベースコンセプトが、試合によって「できたり・できなかったり」で、本来ならば「できる」頻度が少しずつでも右肩上がりにならなければならないところが、1年目中盤~後半をピークに、むしろ「できない(やらない)」頻度が上がってる事では?

試合によって、相手によって「できない・やらない」ケースが出てくるのは、勝負事だから仕方ない。でもね、より長いスパンで見た時に少しずつでも、過去にはできなかった相手・局面でも「できる・やり通す」ようになってかなきゃ。それが今季のチームにあるのか、シーズン当初からずっと疑問なんだ

樋口さんの監督としての一番の美点は、おそらく「方向性を決めて、地道に曲がらず、積み上げる」ところにある。およそ臨機応変・手練れの戦術家ではない。その積み上げのとこで本人がブレたり、実績・影響力ある選手たちに日和って妥協してたら、樋口監督が継続して指揮を執る意味がなくなってしまう

今度こそね、この川崎戦の前半・ゲームの入り方をチームのスタンダードにして欲しい。 夏だから、連戦だから、齢だから走れない? 省エネサッカーしたい? そんな選手はベンチに下げればいいじゃないか。選手は誰だって試合に出たい、全部出たい。決めるのは、コントロールするのは監督なんだよ

単純に、アウェイ甲府戦や広島戦の前半の「何もチャレンジしない、何も起こらない」「相手の様子を窺い」「スプリント本数を抑えた」試合と、川崎戦の25分まで、スタンドのファンはどちらに喜びを感じ、ピッチから感動や勇気を得られるか?

プロだからこそ「勝ち負けだけ」じゃダメなんだ

35歳、36歳のベテランと呼ばれるオッサンたちが必死にボールを追って、芝生に這いつくばりユニフォームを汚して、歓び、悔しがる姿に俺たちは心を動かされるんだ

単に「勝ち負けだけ」であとは何でもいいのなら、別にジャンケン大会で良くねえ?

今季の俊輔は試合によって気持ち(強気、弱気)のムラが大きいと感じるけど、川崎戦の俊輔は、凄く良かった。プレイも、ガムシャラさも、味方からのパスが少しズレてピッチ叩いて悔しがる姿も、全てが若々しかった。昨季の「キャプテン然とした」俊さんも素敵だけど、本質はこっち。永遠のサッカー小僧

67分、自陣エリア付近から右サイドの中町へのパスがズレて、レナトのドリブルシュートを許した被決定機。中澤は自分のミスを認めず中町に怒る(そんな中澤のプライドの高さも嫌いじゃない)。中町は「ああテメエのミスだろ」って表情で睨み返す。そうそう、中町はこうドス黒くないと!

もっとね、ピッチで魂剥き出しにしてムキになって、時には味方同士でも罵倒し合って「本気で球蹴りしてる」姿をスタンドのファンは見たいんだ。そういう姿に、自然と声がでるんだ。「リスク管理して」「スプリント本数抑えて」とか、要素としてあってもいいけどそれが主体じゃダメなんだ

なんだこの深夜の精神論w

恥ずかしいから昼間になってRTとかしないでね