横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【「サッカー選手としての幸せ」をジェフで追求するとなれば、否応なく応援したい by いた】 about 天野・田代の移籍について

天野貴史田代真一のジェフへの移籍が決まりました。
厳しいプロの世界、11~14人と試合に出場できる人数が限られる中で、出場できる選手もいれば、出場できない選手もいる。それは光と影の関係のように常に付きまとうもの。

特に今シーズンはレギュラーメンバーへの強い信頼が故にバックアッパーのプレータイムは伸び悩み、あまのっちも田代も又例外ではなく、なかなか機会は訪れなかった。光と影、そのコントラストは余計に色濃かった。

「サッカー選手としてプレーすることが幸せ」と定義するのであれば、彼らの横浜でのプロ生活において幸せではなかったのかもしれない。
しかし「横浜Fマリノスでプレー出来て本当に幸せでした」という言葉が聞けたことは心から良かったなぁ、と思ったりする。

それもそのはず、田代はプライマリーから、あまのっちはJr.ユースから横浜でプレーしてきて、サッカーの技術だけではなく、人格形成の面でも多大な影響があったはず。全てをひっくるめて横浜が在籍にしたことを「幸せ」と言ってくれるのは凄く重いし、喜ばしいこと。

そんな彼らが2014年は「サッカー選手としての幸せ」をジェフで追求するとなれば、否応なく応援したい。横浜で「サッカー選手としての幸せ」を得れなかったことが凄く残念ではあるのだけど、それは競争社会、彼等自身も分かっていると思うから。
あまのっち、凄く印象深いのは2008年(?)のナビスコの試合。途中出場の瞬間、スタジアム全体が湧き上がり、ボールを持つたびに横浜の人の多くが親のような感覚で応援していたのが忘れられない。

2010年のシーズンに一時期ポジションを掴んでここからという時にパン様加入、大きな怪我からの復帰後は奈良輪君の台頭と、ここ数シーズン苦しい時期に。ただ天性の明るさで周りをも照らすムードメーカーとしてのチームに長く大きく貢献してくれた。彼の明るさで救われた時は一度や二度じゃない。

攻撃意欲や積極性が旺盛で、2010年には果敢なボックス内へのランニングからの肩シュートなどで3得点を記録。個による打開に大きな期待は持てずとも、細かい繋ぎはうまく、周囲との関係性で局面を打開する事には長けている。右足のキックは質を備えていて、カーブを掛けたクロスはなかなか。

守備面では、サイズ、そして「旺盛すぎる」攻撃意欲の裏返しか、ポジショニングが非常に高く、サイドのスペースマネジメントに問題あり((千葉の人は米倉君を思い起こしてもらえば分かりやすい)彼の最終ラインでの起用はどうしてもリスクをはらむ部分は否めない。

ただ、地上戦に置ける1vs1(守備)を見ても、凄く粘り強く、戦う姿勢を表に出せる選手。身体も張れるし、ファイターだと思う。面白い、明るいだけじゃない、こういう姿勢があったからこそ、皆に愛された。

誰からも愛されたあまのっち、ジェフでポジションを掴み、活躍して、ぜひとも戻ってきてほしい。それを誰もが望んでる。

田代。甲府に移籍した青ちゃんの代役として白羽の矢が立った形で今シーズン町田から復帰するも公式戦出場は0。同じく新加入のファビオの台頭の煽りをもろに食らった形。

彼自身、子供も生まれたりもして今回の復帰には相当な決意を持って決断したと思うのだけど、巡り合わせの悪さは凄く感じる。佑二さん勇蔵さんが大きな怪我なくシーズンを過ごしたことで、累積警告及び代表召集以外で3番手以降に機会が巡ること自体がなく、CB3枚でシーズンを賄えてしまった

チームにとってはとてもいいことで、光と影の因果な関係を思わずにはいられないのだけど、彼にとっては不運だった、かな。怪我もあったしね、シーズンインの時に。

練習試合だけを見ると、以前に比べ落ち着きは出てきたし、変なアピール欲に駆られずしっかりとプレーしていた印象は残る。以前は潰す意識が先立ち過ぎて…出過ぎて…すかされて…みたいなのもあったからね。町田での80試合近くの試合経験が彼を大人にしてくれた。

元々足元の技術は高く、更に磨かれた繋ぐ意識・技術は光るものがある。フィードもうまい。ただ、守備者としてのクオリティが佑二・勇蔵・ファビオに及ばなかった、というだけ。これは競争相手が悪すぎたのは否めない。

正直、トップの試合で見れなかったので対応能力は測りかねているけれど、積極的にアプローチを仕掛けて潰す事、ロングボールをがしがしはね返す事を強く求められる守備とのマッチングはあまり良くなかった。だからこそ、ポジティブに捉えて、田代の新しい可能性を見出すいいきっかけになったらいいな。

千葉側ではアンカー起用も視野にしているみたいだけど、アンカー起用は記憶している限りでは1度だけ。ただ、慣れは必要にしても(特に判断スピード)、適性はあると思う。それこそ富澤清太郎高橋秀人のようになる可能性も、うん。

千葉は違約金を出してでも田代真一を獲りに来た。そこを粋に感じて、めっちゃ頑張ってほしい。同タイプの智くんから学べることも多いはず。ユースにはまったのは田代のおかげ(ミスったことはさておき)凄く感謝してる。千葉上げてこい!フクアリあげてこい!

おしまい。