横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【天野純はせっかく良い左足ミドルを持ってるんだし、喜田もそうだけど「シュートで終わる意識」とか「自分で攻撃を終える」責任感が足りない。それじゃどこまでも「Jリーグのそこそこ良い選手」止まりだ by 蒼井真理】 about 選手評 of [2017-J1-28] 横浜 2 v 1 G大阪

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

アウェイ吹田戦2ー1の主観と偏見と思い込みに満ちた選手評

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GK飯倉大樹。眼前でヘッドを叩き付けられた失点シーンはノーチャンス。後半23分のクロスに対するパンチクリアはカウンタの起点に。42分ファン・ウィジョのシュートを好捕。タッチ際SBへのフィード精度は、今季は間違いなくアベレージが向上している

CB中澤佑二。開始直後に足元のもつれからボールを失いピンチを招くも大過なし。右SBが不慣れな渓太をサポートしつつDFラインを統率したが、失点シーンは長沢駿を2人で挟み込めず。自陣ビルドにおける意欲と判断力の向上は改めて目覚ましい。後半4分CKからのヘッドは惜しかった

右SB松原健。序盤から吹田の左サイド泉澤仁藤春廣輝の攻勢に苦しみながらも堅実に立ち回っていたが、左足首を捻りピッチ外で治療。テーピングで固めるもプレイ続行は困難と判断し、前半20分に無念の交代。2週後のリーグ再開に間に合うか

左SB山中亮輔。ややもすれば単独打開の傾向が強いマルティノスとのコンビでも、高い攻撃性を維持。後半6分マルへの縦ポンで先制点の起点。18分には惜しいクロス、29分には意表を突いたロングシュートでGK東口順昭ファンブルを誘う。相手クロッサへの寄せ、クロス精度は今後への課題

ボランチ喜田拓也。試合を通しアラートし続けバイタルとエリア内の危険なスペースを監視し入り込む敵とボールを即刻排除。前半42分の自陣右サイドから侵入図った泉澤仁を消す働きは地味に秀逸。守備面での貢献は絶大も、前半のビルド&ポゼッションにおける関与クオリティの低さは繰り越す課題

ボランチ喜田拓也。後半は左サイドに落ちてビルド関与し、タッチラインを背後に置き視野を90度に限定する事で関与実効性を高めた。しかしプレイヤとしての幅と価値を拡充するには、中央や敵を背負った状況でもパスを引き出し受け捌くスキルを伸ばしていかねば。まだまだ全然足りない。大きな伸びシロ

喜田拓也。瞬時のボールタッチ技術やアイデアが今から大幅に伸びるとは思わない。しかし事前の状況把握と、複数のイメージ選択肢を持つ事、それにより余裕を持ってプレイする事――準備の部分、判断のスピード精度を上げて行けば不用意なミスやロストは減る。準備・判断部分の伸びシロは無限だ

――中澤さんだって30過ぎまでボール持っても「隣の選手に預ける」「縦に蹴る」しかできないCBだった。相手のプレッシャがなければ「飛ばすパス」「局面を前進させるパス」が出せ始めたのがここ5、6年。落ち着き「プレスを去なし効果的な縦パスを付ける」ようになったのは、この1、2年の事

「判断」次のプレイイメージを持ち落ち着いて対処する「準備」の部分は、意識して取り組み続ければ、ジュニア時代の素地や特別なセンスがなくても伸びる。むしろ伸びシロは大きい。継続して取り組む意欲さえあれば、どこまでも伸びる。…まあ中澤さんは、その向上意欲レベルが化け物じみてる訳だが

喜田拓也は自分の事を「巧い選手ではない」と思っているだろうし、それ故に球際の激しさや献身性、勇気や責任感に自らの強みや生きる道を見いだしているハズ。でも「状況把握や判断」の精度速度をより意識して磨いていく事で、巧くなくても、ただ頑張るだけじゃない「上手い選手」にはなれる

正直、今の喜田拓也では物足りない。意欲的に取り組んでいるのは伝わるがビルド&ポゼッションにおける関与実効性が、リーグタイトルを狙うチームの中心選手としては低すぎる。もっと厳しくトレーニングから自分を追い込み追求し、公式戦でもビビらずチャレンジして欲しい。もっともっと出来る

ボランチ中町公祐。派手なプレイはなくとも攻守に展開を考えバランス管理。柱や軸が不在となりそうなチームに芯を通す貴重な働き。セットプレイの迫力も30%増。ただ寄せ奪い切る強さは、まだ本来の実効性にない

トップ下の天野純。学を失いどうなるものかと思ったが、どうにもポゼッション時の仕事を見い出せず。CFが敬真ならまだやりようは有ったと思うが、ウーゴでは前残りも引いて受けるも愚策になる難しさ。解決策は中断期間に皆でよーく話し合おう。守備貢献、セットプレイのキック精度は決して悪くない

「学くんが出られなくなって、前線のラスト1/3で誰が違いを作るかといったら、自分がやるしかない。そういう意味で今日は納得いく出来ではなかった。残り6試合『自分がやってやる、違いをつくってやる』という強い意志を持ってやっていきたいと思います」天野純

ウーゴやマルとコミュニケーションを取ってコンビネーション連携を良くしてく必要もあるけど、自分がバイタルやポケットで前を向いて受け、1枚剥がしに仕掛けたりミドルシュートを狙う形に持っていく――どうせ消えるなら「良い消え方」をして何か1つ効果的な仕事をする道もあるんじゃないかな

天野純はせっかく良い左足ミドルを持ってるんだし、喜田もそうだけど「シュートで終わる意識」とか「自分で攻撃を終える」責任感が足りない。どっかでマルやウーゴに「投げて」任せてしまってる。それじゃどこまでも「Jリーグのそこそこ良い選手」止まりだ

天野純は「流れの中からのシュート」が川崎戦1本、柏戦0本、甲府戦1本、吹田戦0本。トップ下でフル出場してコレじゃ全っ然足りないよね。スタメンで出たら「まず前半に絶対エリア外から1本打つ」くらい決め打ちしてもいいと思う。ミドル打つからシュートフェイクやパスも効いてくる訳だし

右WH前田直輝。13節以来の右WHでのリーグ先発。前半は攻守に中途半端でチームの機能性を損ねる。パスの呼び込み方、守備で戻るべき場所。まず最低限のタスク理解と徹底から。もっともっと考えて、周囲と話し合おう。後半23分の決定機は決めたかったが、次だ次!

左WHマルティノス。私的マンオブザマッチ。完璧な先制アシスト、決勝点もマルの右足シュートこぼれ球。流れの中からの4つの決定機全てに直接関与し、戦前のコメントに違わぬ働きでエース不在を埋める。チームのため仲間のために戦える、素晴らしき選手。キュラソー代表でも頑張って!

CFウーゴ・ヴィエイラ。GKを見て瞬時に浮き球を選択、真骨頂のエリア内ワンタッチシュートで貴重な先制ゴールを叩き出す。公式戦3試合連続。決勝点では切り返しコネてタイミングを逸したが、ワンタッチで決め切るコースが無かったのかも。フィニッシュ以外の貢献は皆無に等しいリアル・ストライカ

後半38分から右WHイッペイ・シノヅカ。流れの中から左サイドにポジションを移し、ドリブルで相手DFを引き付けウーゴに出した完璧なラストパスが決勝ゴールの起点。実質的なアシスト、大きな仕事でデビューから2戦連続でゴールに絡む。ゴール方向へのプレイ意欲が高いのが好感

前半20分から右SB遠藤渓太。終了間際の決勝ゴール。マルとイッペイの2人が左に流れ、そこから速攻の流れで右からエリア内へ侵入。貪欲なポジショニング、こぼれ球を押し込みついにリーグ戦初ゴール。右SBとしてどうだったかより、学が離脱した最初のゲームで渓太が試合を決めた事に意味がある

Jリーグ@J_League

🎦 ゴール動画
🏆 明治安田生命J1リーグ 第28節
🆚 G大阪vs横浜FM
🔢 1-2
⌚️ 89分
⚽️ 遠藤 渓太(横浜FM
#Jリーグ
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「学くんがチームを引っ張ってくれていたのを見ていたし、代わりはできないけど残り試合はしっかりプレイしなければと思っていた。でも今日もポジションが違ったこともあるが、攻撃面で自分のプレイを出せてないし、守備でも後手に回っていた。それでも勝ってできる反省もある」遠藤渓太

「まさかSBで点を取るとは思っていなかった。でも、どんなゴールでも自分にとってはリーグ戦初ゴール。入るときは入るんだなと。学くんが抜けた最初の試合で自分が点を取れたのはすごく不思議」遠藤渓太

「試合を通して自分が前向きにプレイできていないと感じていた。残り時間を考えて『自分が攻撃に参加するのは最後かな』と思っていた。去年だったら決められなかったかもしれない。サポータが求めてるのは1試合だけでなく、点を取り続ける選手だと思う。…これで髭を剃れますw」遠藤渓太

右SBの遠藤渓太。守備では泉澤仁藤春廣輝のイケイケコンビに相当押し込まれたが、無闇に飛び込まず中を切って対応。急造それなり最低限の守備はしていたと思うが、攻めに割くリソース余裕なし。相方が前田直輝で、左はマルと山中だし守備に追われるのは仕方なかったと思うけどねえ

初ゴールの遠藤渓太。もう童貞卒業とかヤリチン人生の始まりとか言いません。なし崩しもいいとこだし全然余裕ないし、次またSBかもだし。でもこの1点を、自分の力で意味のあるモノにしてかないと。きっと腐らず頑張ってきたから、こぼれて来た

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遠藤渓太@keita_ed

リーグ戦初ゴール
昨日決めたっていうのが少しでも意味があったのかなー。
自分でも不思議な感じでした。笑

サポーターに愛される選手ってすごいなーって、思ったよ⊂ ( ・ิϖ・ิ) ⊃

#GetWellSoonManabu

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頑張れ、遠藤渓太。無駄なことはきっと無駄じゃないし、遠回りは一番の近道だ。ずっとゴールに嫌われ続けた事も、夏にチームに残った事も、久し振りの出場と初ゴールがSBだった事も、意味を見いだし価値を作るのは結局のとこ他人じゃなく自分だから。これからも、もっと頑張れ渓太!

「ここで満足していたらダメだと思うので、残り試合でもっと点を取って、もっと活躍して、来年以降にどういう選手になれるか。チャレンジしていきたいと思います」遠藤渓太