横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【まずまずの内容で天皇杯の初戦突破私的MIPは中島賢星。チャンス関与の頻度と実効性が飛躍的に伸びている。成長期。 by 蒼井真理】 about [2017-天-2回戦] 横浜 3 v 1 FC大阪

f:id:harukazepc:20170419105933p:plain蒼井真理

FC大阪スタッフ 公式@fcosaka_staff

三河安城で運行待ち。 早くの運行再開を願うのみ。 #fcosaka #FC大阪 #JFL #サッカー #天皇杯 #2回戦は #横浜 #F・マリノス #ニッパツ #J1でも #勇気を #持って #今日も #勝つ!

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スポーツ報知・サッカー取材班@hochi_football

【#天皇杯 #FC大阪天皇杯2回戦・横浜MFC大阪 大阪からの移動中、大雨の影響で一時は新幹線が止まり足止めを食らっていたFC大阪の選手たちでしたが午後5時過ぎ、無事にニッパツ三ツ沢球技場に到着しました。

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味スタでの革命的勝利から中2日、平日水曜ナイトマッチ。天皇杯2回戦、初戦の相手はJFLFC大阪。暴風雨のピークは過ぎた三ツ沢にキックオフ40分前着

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天皇杯2回戦 FC大阪戦のスタメン

FW 富樫敬真
MF 高野遼、前田直輝、渓太
MF 賢星、山田康太
DF 下平、朴正洙、新井、松原健
GK 杉本大地

SUB:鈴木彩貴、勇蔵、山中亮輔、扇原、天野純、学、ウーゴ

総取っ替え。ユース3年プリンス山田康太が国内公式戦初先発

フィールドプレイヤのアップ開始。スタンドはまだガラガラです

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アウェイ側FC大阪ゴール裏。約20名。悪天候の中、ようこそニッパツ三ツ沢へ

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注目ポイントも糞もない天皇杯初戦だけど、賢星と山田康太のボランチコンビにはロマンがあるよなあ。機能性はともかく、楽しみだ!

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FC大阪JFL昇格3シーズン目で現在3位(昨季は5位)近藤岳登らJ経験者も在籍するが、それ程のビッグネームは不在。マリサポ的には2010ー12シーズンの地域リーグ時代、山本郁弥が在籍したクラブ

郁弥、今はどこで何してんのかな。最後に会ったのは盛岡在籍の2009年か…

アップ中のFC大阪フィールドプレイヤの皆さん。三河安城で新幹線車内2時間以上雪隠詰めも、無事に三ツ沢にたどり着けて何より

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天皇杯名物、カミカミアナウンス嬢は今季も健在だぜ!

【速報】天皇杯アナウンス嬢、FC大阪のスタメン紹介でさっそく噛む「…失礼しました」に萌え~

【悲報】天皇杯アナウンス嬢、FC大阪の選手名の漢字が読めず詰まり、FC大阪ゴール裏からのコールで教えてもらう

いや事前に確認しとこうよ! なんで毎回一発勝負なんだよ!

天皇杯2回戦、ホーム三ツ沢 FC大阪戦のビッグフラッグ

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とにかく初戦突破! 内容ともかくなんだけど個々にリーグ戦につながるアピールを。ガツガツしていこう

天皇杯2回戦 FC大阪戦、間もなくキックオフ!

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前半はかなり強めの逆風、向かい風

ピッチはスリッピだけど、重くはない。日産スタジアムとの比較で誤解されがちだけど、三ツ沢はそんな水捌け悪くないですよ

左CKは下平

FC大阪はオーソドックスな4ー4ー2だけど、攻守に両SHが高めで、4ー2ー4的なアプローチも。なかなか組織的にカチッとしてる第一印象

なかなかコンビネーションは難しい。スリッピだし。シンプルにSBから同サイドのWH縦フィードで走らせる攻めがやっぱ基本線かな

新井一耀が充実の立ち上がりパフォーマンス。富樫敬真はターゲットプレイ、縦パス呼び込みに意欲

左右からクロスは上がってるんだけど精度や工夫が足りないのは、トップチームと同じ課題

新井一耀のアラート準備、予測反応が素晴らしい

FC大阪のSHはマリノスのビルドSBに凄く食いついてくるので、上手く剥がせばギャップはできる。工夫したい

クロスまではやれてるんだよね

個々の切り替え反応は早くハマってるのにイメージがリンクしないのが残念

前半35分経過。シュート3:1。決定機0:0。FC大阪は普通にカチッとしっかりしたチームで、そんなに極端な格差はない。簡単な相手ではない

前田直輝はアクセントとしては面白い存在。消えてる時間も多いけどその裏返し

松原健が低調。これではリーグ戦のポジションも怪しくなるぞ

前半43分、中央速攻から中島賢星の技ありスルーパス富樫敬真がエリア右内で受けてやや角度厳しいところからファーサイドに流し込む。今日もファーストシュートで先制ワンタッチキラー! 両チーム通し最初の決定機でゲームが動く

前半終了、横浜1ー0FC大阪。シュート4:1(枠内1:0、エリア内2:0)決定機1:0。CK&FK3:2。ボールは支配するも圧倒した内容ではなく、クロスは上がるが精度と工夫足らず難しいゲームに。だが最初の決定機で敬真が難しい角度を決めて終盤の良い時間帯に先制。かなりラクになった

ビルド&ポゼッションへの取り組み意欲もあり、FC大阪が前線から圧力をかけてくるのを去なして、センタサークル近辺で起点作って少ないタッチでサイド変えて――それなりにやれてる。ただFC大阪のスライドも早く、後ろ4枚は密度とゾーン崩さないから、最後のアイデアや個の打開がないと難しい

前半はシンプルにクロスで終わるシーンも多かったけど、クロスの精度と中で変化つける、相手のズレを誘うための一手間が欲しい。リーグ戦のレギュラチームも同じだけど、単調。ただ上げるだけ。もっと工夫しよう

さあ後半

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後半7分、10分に前田直輝に2つの決定機。中島賢星は後半3つの決定機の2つで起点に

後半は15分までに5つも決定機つくれたけど追加点ならず。サッカーって難しい

後半はクロスからのチャンスの質が上がって惜しいシーン増えてるんだけどな。決めきりたい

珍しく下平が接触プレイでオラついてる

後半26分、松原健のクロスからファーサイドで上手くフリーになった前田直輝がボレーで確実に合わせて追加点。後半8つ目の決定機てようやく加点。松原健にようやくマリノスでの初アシスト!

後半28分、富樫敬真ウーゴ・ヴィエイラ
後半30分、高野遼 ⇒山中亮輔

中島賢星が今日の三ツ沢でも素晴らしい。攻守の切り替え、キーパスの多さは随一

後半41分、山田康太⇒扇原貴宏

後半46分、ウーゴとGK1対1のこぼれ球を抜け目なく遠藤渓太が拾って流し込み3点目

後半47分、FC大阪に記念の1ゴールを許す。この試合最初の被決定機で失点。3ー1

試合終了、横浜3ー1FC大阪。トータル決定機10:1。簡単なゲームではなかったが、必要以上に難しいゲームにはしなかった。ビルド&ポゼッション、クロスを中心にしたチャンスメイクなど取り組む姿勢も見えた。まずまずの内容で天皇杯の初戦突破!

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私的MIPは中島賢星。関与意欲と攻守切り替えトランジションの充実振りはル杯から変わらず高み安定。このFC大阪戦では決定機に直結するパス、起点となるキーパスがチーム内で図抜けて多かった。自らゴール前に進出する姿勢も貪欲に。チャンス関与の頻度と実効性が飛躍的に伸びている。成長期


三ツ沢での天皇杯初戦を今季は珍しく無難に突破。FC大阪戦3ー1の備忘録

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手元トータルスタッツ。シュート18:3(枠内7:1、エリア内12:2)決定機10:1。CK&FK5:3。マリノスの決定機は前半1の後半9。前半クロスは上がるが崩し切れない展開、終盤唯一の決定機を敬真が決めてラクになった。後半はシュート14本放ち圧倒の割に追加点は遅かった

「今日は我々がゲームを支配できた。前半はチャンスが得点に結び付かなかったが、相手を走らせる事はできた。後半はより違いを出せたが、相手も良い守備をしていたのでそれを称えたい。カップ戦は勝ち抜くのが最も重要な事なので、達成できて良かった」エリク監督

Q.後半にチャンスを量産できた理由は

「前半も悪くはなかった。クロスも多く入っていたが、クロスに入り込む動きが効果的でなかった。後半は自分たちがボールを動かしていたぶん、相手が疲弊しスペースが生まれ違いが出た」エリク監督

「あとは若い選手がたくさん出ていて、まだ経験の少ない選手たちだった。判断の部分で、いつスピードアップするか正確性を欠いた影響もあった」エリク監督

Q.オープントーナメントでカテゴリの違う相手と対戦する難しさはあったか?

「今日はあまり難しいゲームではなく、我々が支配できた。決めるべきとこで決めておけばもっとラクに進められたと思うが、最終的に3ー1で勝てた。若い選手を信頼してピッチに送り出すことが大事だった」エリク監督

「繰り返しになるが、若い選手の判断は経験がない分、安定して正確なプレイができなかった。でも勝ち抜いたことが重要なことなので、それは良かった。今日は先発起用したユースの山田康太が素晴らしいプレイを見せ、判断の部分で高いクオリティを持っている事を示してくれた」エリク監督

天皇杯初戦、FC大阪戦は(マリノスには珍しく)無難に、必要以上に難しいゲームにする事なく順当勝ちできた。まあエリクの会見通り。ただFC大阪は組織的になかなかカチッとしており、選手たちも意気込み過ぎるでもなく萎縮するでもなく、かなり普通に堂々とプレイできていた印象。良いチームでした

ゲーム総括。FC大阪マリノス陣内のビルドに対し積極的に前線からアプローチ。2トップがCB2枚に圧力掛けつつ中は閉じて、外へのパスを誘導しSBに付けた瞬間もともと高い位置取りしてたSHがグワーッと勢いよく寄せて奪い取ってショートカウンタ狙い。攻守にSHが高め。分かりやすい

それに対しマリノスDFライン4枚は、まず新井一耀と朴正洙のCB2人は寄せられても慌てず、簡単に誘導されるまま無責任にSBに付けてしまう事もなく、しっかり去なして可能なら中央ボランチへの縦パスを通す。松原健と下平の両SBも、簡単に叩き激しい寄せを回避。安い縦ポンも少なくビルド起点◎

ここまでのル杯を中心としたBチームは勇蔵がいて新井は右SBに入ることが多く、今回の4は練度も低い並びだった割には、それなりに組織だって圧力掛けてくる相手にもビビらず落ち着いて対処できていたように思う。4人のビルド起点としての働きは、及第点以上

「自分のパスが攻撃のスイッチになればと思っていた。なるべく前に付けようと意識したが、急ぎすぎてボールロストしてもいけない。横に揺さぶって空いたところに縦パスを入れる事はできていた」新井一耀

ビルド起点からポゼッション部分で責任あるボランチ中島賢星と山田康太も、新井と朴正洙からの縦パスを隙間でマークを外し引き出した。前半は相手の守備運動量とスライド修正も旺盛なため、無理に前を向かずDFラインにダイレで叩き返してやり直し。セイフティ且つテンポを壊さず、ここも及第点

「自分がフリーでボールを持った時に、賢星さんや直輝さんがいい距離にいてくれて凄くやりやすかった。テンポも作れて、凄くやりやすいようサポートしてくれた。良い距離感で3人でできた時は手応えがあるなと感じた」山田康太

中央3枚、山田康太は「普通に」やれていたし中島賢星は課題であった「顔出し」ビルド関与のポジショニングや距離感、アングルが目に見えて向上。前田直輝も直接のボールタッチは少なめだが、ボランチの位置まで引いてCBからパスを引き出したり、ボランチとCF敬真との距離感をよく考えていた

後半、FC大阪の守備運動量が落ちてアプローチやスライド修正が遅れだすと、中島賢星のキーパスは急激に増えて、山田康太もワンツーで3列目から2列目を行き来するなど躍動。時間帯、展開に応じて「らしさ」を発揮。抜群ではないが、及第点以上

――そんな感じでDFライン4枚と中央3人のビルド&ポゼッションへの取り組み、落ち着きと実効性は個人レベルも組織的にも手応え。満点ではないが、ユース選手を含む即興性の高い組み合わせも考慮すれば、かなり良い出来であったと思う。FC大阪が果敢に前から寄せてくれたのも良かった

対照的に残念だったのは両WHと、ポゼッションから崩しに入る局面でのSBの攻撃参加。エリクがよく言う「サイドでスピードアップする攻め」ビルド&ポゼッションの下準備は結構悪くなかったが、サイドの受け方・持ち方、ファーストタッチやアングル、持ち出しが良くなかったり、工夫を欠いたり

「U-20W杯から帰って初めての試合で、ここで数字を残していかないとリーグ戦にも絡む資格はないと思って臨んだ。間延びした時間帯以外で違いを生み出せなかったのは悔しい」遠藤渓太

――試合前やゲーム序盤は「即興性の高い構成だし両WHが渓太と高野だから、シンプルに開いてゴリゴリ縦に行かせるのが基本線かな」と思ったが、2人が思ったより違いを出せずスピードにも乗れなかった。SBとの連携が乏しく、FC大阪のSBは基本ベタ引きで蓋をされていた事を差し引いても

前半からクロスまでは行けていた。試合中にtweetしたし、エリクの会見通り。ただ高野遼も松原健も「とりあえず放り込む」感あり、エリクの指摘するように「中に入り込む動き」にも問題あったとしても、であればやり直すべき。精度も工夫も足りなかった

敬真はファーストトップとして、かなり縦パスを引き出す意欲を見せた。ウラ抜けしたり、2列目まで落ちて受けたり。隙間で半身で受けて突破も試みたが、前半は相手守備が元気なのでほぼ潰された。同様のトライは前田直輝も。圧力密度高いラスト1/3では、さすがに連携練度が低いと難しい

・ビルド&ポゼッションの
・起点と下準備の部分までは及第点以上
FC大阪の積極守備も良い相手に
・だがサイドでスピードアップする部分
・崩しの局面でのいろんな精度や発想が
・諸々不足
・とりあえずクロスは入るが雑
・よって前半は先制点の1決定機のみ

後半はシュートとチャンス数、決定機数も圧倒して崩したシーンもあったけれど、コレもエリクの会見通り「前半からこっちが主導権握って相手を守備に奔走させれば、後半は運動量落ちてボッコできるのは当然」で、例えば後半に見せたナニかがリーグ戦に繋がるかと言えば、それは無い。渓太のコメント通り

ゲームの総括としてはそんな感じ。ビルド&ポゼッション、からの崩しの局面。サイドでのスピードアップ。エリク横浜の方向性や課題は明白であり、天皇杯初戦でもソレに対しての取り組みは見られ、手応えとダメだった部分がありましたよと。相手に強烈な個はなく、守備面は参考外

天皇杯初戦、FC大阪戦の主観と偏見と思い込みに満ち溢れた選手評。珍しく前田直輝がカメラ目線だなと思ったら渓太が

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GK杉本大地。クロス処理も含め直接的なセーブ機会は2、3度のみ。GKには難しい試合だった。後半45分DFライン裏へのパスに抜け出されたシーン、一度出るのをガマンしてエリア内に呼び込み確実に処理できるタイミングで前に出てボールを抑えた。ル杯GLで課題に挙げた「我慢する勇気」成長の跡

CB新井一耀。90分を通し予測アラート、相手の縦パスやルーズボールへの反応対応が良好。ビルド起点としても、ボランチへの縦パスを強く意識しつつル杯SB起用で散見した不用意なパスミスはほぼ皆無。JFLクラブ相手ではあるが、常に良い準備を日々続けている事を感じさせるパフォーマンスだった

CB朴正洙。ビルドの起点、相手の圧力を去なす足元のスキルは見せるし対人守備も大きなポカはない。しかし前半19分自陣ドリブル持ち上がりサクッとロストして相手の速攻クロスまで至ったシーンなど、新井に比べピリッとしない。どうしても緩い部分がある。ミロシュ不在の今なぜ必死になれない

右SB松原健。祝マリノス移籍初アシスト! 認識記憶する限り、アシストおろか松原健の(フィード寄りのアーリ除く)クロスがシュートに結実したのがほぼ初。球筋と球質は良いものがあるので、精度とバリエーション、中とのイメージ共有を進めて欲しい。その他のプレイ全般やや低調、もっと頑張れ

左SB下平匠。キャプテンマークを巻いて復帰後初のフル出場。左CKのキッカも務める。そんなキャラじゃないと思ってたけど意外と全体統率する意識高い系な発言や指示もあった模様。自身のプレイは落ち着いてはいるが、今日は少しイージなミスや接触プレイを嫌がるような仕草も。あとは実戦の場で

ボランチ山田康太。国内公式戦初スタメンも、タイやル杯でいろいろ経験済み(意味深)なユース主将は何の気後れもなく、このレベルでは普通にピッチの真ん中でプレイできていた。エリクもその落ち着き、判断精度の部分を賞賛。選択肢があれば迷いはないし、判断ミスも少ない。課題は本人コメント通り

「逆に少しサポートがない時に、判断が遅れたりしてボールロストが増えたところは課題として見えた。そういうところは、自分で打開できる選手になっていきたい」山田康太

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山田康太はジュニユース時代に見て、結構一目惚れなセンスを感じさせる選手ではあったが、とても現代的で総合力や判断の部分にクオリティのある選手であり(吉尾海夏とかも)何か突出したスペシャリティのあるタイプではないから将来像や到達点はイメージし難い。過剰な期待はせず、生暖かく見守ろう

ボランチ中島賢星。私的MIP。今のマリノスで成長過程を最も楽しませてくれる積み上げ厨にたまらない育ち盛り20歳。ル杯GLで見せた関与意欲と高い攻守切り替えの意識は継続成長、課題であったビルド関与「顔出し」パスを引き出し、次のプレイにつなげる工夫と取り組み。分かりやすく成長している

ボランチ中島賢星。ゲーム展開をラクにする貴重な先制点をアシスト。後半は相手の運動量落ちており参考評ながら、決定機の起点となるキーパスとラストパスを量産。感覚的に「2秒後の少し遠くの」イメージを描けるセンスは確実に持っている。それを出すための受け方を、少しずつ身に付けている最中

中島賢星。後半38分、渓太のシュートがブロックされたこぼれ球を勘よく拾いミドルを打つがこれもDFにブロックされる。跳ね返りが相手の速攻につながったが、賢星はこれを猛追して自陣中央まで追い切り身体を寄せて最後はファウルで止めた。素晴らしい攻⇒守切り替え、チームのために戦う責任感

自分のシュートがブロックされたりミスになり、相手の攻めが始まっても「あーあ」と天を仰ぎ残念がり、トランジションを蔑ろにし守備に戻り味方を助ける時間を無駄にする選手は腐るほどいる。かつての賢星もそんな1人だったが、今は違う。ポーズやフリではない。本当の意味で瞬時に「切り替える」

中島賢星は本質的な部分で、意識の根っこのとこから自分で気付いて大きく変えた。チームのために戦う意味や、プロとして最低限「あたり前」の事、その大切さ。ゴールやアシスト分かりやすい結果より前提ベースとして必要なもの。フリでなく、継続してるし進化し続けている。今は本当に見ていて楽しい

中島賢星。今のレギュラ組ボランチは中町、扇原、喜田がいてダビがトップ下で実効性を高めるなら天野純が再び一列下がるオプションもある。賢星の序列はボランチの4番手で、更にダビの状態次第では5番手になる。レギュラクラスに2人ほど怪我人が出ないと、ベンチ入りも難しいのが現状だ

中島賢星。それでも決して腐らずに今の取り組み、課題に取り組み今の自分を超え続けていく前向きな姿勢を継続して欲しい。出場機会や分かりやすい結果は必要だが、それの大半は運に依存する。それだけに固執しては気持ちが暗黒面に吸い寄せられる。今の自分にできる事「自分が変えられるもの」だけを

「自分が変えられるもの」それは結局のところ自分だけなんだよね。毎度安い自己啓発本ライクで申し訳ないが、ホント賢星は今のまま、おそらくこれから苦しい時期が続くと思うけど周囲のせいにせず、今の姿勢と取り組みを続けて欲しい。絶対にチャンスはくるから。絶対に

トップ下の前田直輝松原健のクロスから追加点ボレーは2度目の正直。諸々まだギクシャクしてスマートじゃないけど、ボランチやCFとの距離感、ビルド&ポゼッションでの関与の仕方に工夫と実践が見えて非常に好感。ただ消えてない。継続してね。あと前線からの限定守備はもっと改善していこう

右WH遠藤渓太。本人の反省コメント通り、相手が疲弊し守備運動量やスライド修正が低下した後半までサイドで違いを生み出せず。周囲との連携、関係性もあるが渓太に期待されるモノ「上を目指す」ため必要なのは完全なる独立した個の打開力。目線を下げず言い訳せず、精進しよう

左WH高野遼。後半14分に敬真のスコーピオンボレー柱直撃アシスト未遂のクロスの球質とタイミングは悪くなかったが、全体的に精度不足。ボールを持つと変化を付けられない猪突猛進タイプだからこそ「受け方、持ち方、持ち出し方」アングル、方向、タイミングを準備から突き詰めよう。現状全く不足

CF富樫敬真。貴重な先制ゴールは自身ファーストシュート。違わぬワンショットキラー振り。後半もシュート1本のみもポスト直撃ボレー。量より質。ターゲット役、ポストプレイにも意欲見せるが連携練度の問題もあり実効性はまだまだ。組み立てポゼッションで縦パス引き出す動き出し動き直し意欲は良

後半29分から左WH山中亮輔。短い時間で惜しいクロスが2つ。高野遼よりもボールの受け方が上手く少しタメや緩急変化が付けられるので、下平のオーバラップも引き出す。プレイがキュッキュッとしてて小気味よい。現状すぐには難しいだろうが、リーグ戦でも山中と下平をセットで見てみたい

後半28分からCFウーゴ・ヴィエイラ。惜しいチャンスはあったがシュートゼロ。結構エリア内1対1やそれに近いチャンスで「ドカンと」打たず最後まで剥がしたり相手の体勢を崩して決めたいタイプ。コネるというよりステップに微妙な変化付けて間合い外す志向。今はそのキレ味もう半歩。だから起用か

「ウーゴが夏までに本格化すれば」開幕前の練習試合を見て絶望したりあれっと思ったり希望抱いたりしつつ「ビグザム量産のあかつきは」的な皮算用つーか夢を語りましたが、今もそれは変わらず。兆しらしきものは見えるんです。クロスに合わせる抜群センスだけでない、リアルストライカの香りが…