横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【新たな可能性にワクワクできる試合だった。…多分そう思わない人がほとんどだろうけどw by 蒼井真理】 about [2014-J1-9] 横浜 0 v 1 FC東京

aoi_mari.png蒼井真理


ガスは平山相太渡邉千真の2トップか。河野広貴はベンチにもいないじゃないか楽しみにしてたのに。三田啓貴がトップ下なの? 東慶覚なの? カウンタなの? 試合の入りで確認しよう

兵藤がベンチにも入らないなんて。「本来のパフォーマンスでなく、良さを出せていない」という樋口監督の判断。特に兵藤のような「黒子タイプ」はチーム状態が本人のパフォーマンスにも大きく影響してしまうのは確かだが…。逆に今、本来のパフォーマンス、良さを出せてる選手っているの?

右足首の傷みをこらえて出場のカンペー兄貴は、髪型がモヒカンに近い気合い入ったのになってます。ここ数試合は、意欲的なトライは一時置いて、昨季までの「後方に余り、バランス維持とリスク管理に注力」スタイルに寄ってます。今はその方がチームとしては助かる

ゴール裏からピッチへのメッセージ段幕。『俺達は1度の敗退で夢を諦めるのか? まずは目の前の勝負に拘りリーグ制覇だ! 共に強さを手に入れもう一度アジアの舞台へ』

「昨季チームとして積み上げてきた、゙信頼から生まれる距離感゙を取り戻し、マリノスのスタイルを示したい」カンペー兄貴の言や良し! やはり樋口マリノスの生命線は、距離感とセカンド回収。それを維持するための、信頼と調和そして勇気を!

--- 試合開始 ---

藤本淳吾が2列目中央で、俊輔がサイド。更に藤本淳吾と中町は0.5ポジションが高い。マイボール時は藤本淳吾はシャドウや2トップに近いケースも。面白い取り組み。兄貴の脇を使われてカウンタ浴びまくりだけどな

藤本淳吾が期待以上に素晴らしい。60点のチームを70点に引き上げられる希有な潤滑油。しかし攻守にハイペース、後半15分には止まるだろうな

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前半終了、横浜0-1ガス。シュート4:7(枠内0:2)決定機0:4。面白い。やるべき事が明確で勢いがあるのはガスで劣勢なのは間違いないが、マリノスは課題の攻撃面で新たな方向性を打ち出しチャレンジしており、興味深い。僅かだが、チャンスの形にもなっている

俊輔をサイドに出し、藤本淳吾を中央に。かなり思い切った。藤本淳吾はFWから3列目までフラフラ動いてオン、オフザボール両局面で攻撃のハブ役、潤滑油、接着剤に。実際、かなり機能している。今季の俊輔のトップ下よりも。面白い

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試合終了、横浜0-1ガス。実に楽しい、新たな可能性(特に、新たな攻めの型)にワクワクできる試合だった。…多分そう思わない人がほとんどだろうけどw 樋口監督や選手が、敗戦のショック以上に確かな手応えを感じてくれてるといいな。自分たちで、この可能性を潰してはいけない

もしかしたら今日は、マリノスの新たな王が戴冠した試合だったかもしれない。藤本淳吾、素晴らしい! スタメン復帰試合でここまで関与し続けるとは…。ほとんどのチャンスに絡む。しかも「2う3つ前のパス」も「ラストパス」も「フィニッシュ」も、どこでも絡める! こんな選手だと知らなかった
前半の型も面白かった。マイボールになると4-1-3-1-1。中町と藤本淳吾の中央でのダイナミズム。学が中央、バイタルに入る頻度も高め。俊輔がどうしてもサイドで窮屈になる、淳吾が近寄っても1トップを生かしきれない(やっぱ単純に向いてないのかしら)など課題も多いが、面白い

後半は中町を外し2トップ。完全に富澤の1ボランチ。富澤だからこそ務まる(…次節どーすんだ)2トップにすると、藤田のポストプレイが発動。藤田は「縦の深さ」で位置を決めてクサビを引き出す。1人では「深さ」は出ない。単なる点、そこで耐えるフィジカルコンタクトは有さない

……そうか、やっぱり多くの皆さまには絶望的だったりつまんない試合に見えたのかー。まあ感じ方は人それぞれだしなあ。個人的に一番心配なのは、監督と選手が「あーダメだあ、またアレもコレも変えなきゃ」ってなる事。今日の方向性でいいと思うんだよなー

例えば、下平匠は柏戦に続き、高い位置での絡みや「らしいワンタッチのパス」惜しいクロス、エリア内やエンドライン近く相手SBのウラで受けるシーンが開幕直後より大幅に増えている。前でプレイする勇気やタイミングを掴みつつある、フィットしつつあると思うんだけどな