昨日の試合のこと。
リーグ終盤での首位攻防戦、痺れるシチュエーションで試合ができることの幸せを噛み締めてました。その上で耐えるべきところを耐え、獲るべきところで獲って、勝ち点3を取れたこと、この上ない幸せです。
静的な守備陣形を敷く広島に対して、ボールを動かしつつ隙を伺う横浜。横浜のボール奪いカウンターを狙う広島とそれを頭に入れつつネガティブトランジッションを早めつつリスクをマネージメントする横浜。後方で繋ぎつつハイサイドに起点を作ろうとする広島、前から追い奪おうとする横浜。
3つのシチュエーション、ゲームの趨勢を大きく変えるような差は生まれていなかった。どちらも散発的にチャンスは作るも両守備陣の集中力は非常に高く、榎本・西川の両守護神もビッグセーブでゴールを割らせない。スコアとしても展開としても拮抗したのは必然だったのかも。
横浜としては、「特殊」と評した広島に対しての対応方法に自信を持っていたけど、この日に関しては相手の手を封じるまでには至らなかったのかな、というのが素直な感想。
寿人の裏抜け、ミキッチ・清水への一発でのワイドの展開などはある程度抑えられたけど、カウンター時に中盤に降りる石原・高萩をケアしきれず起点とされてしまったことでカウンターを浴びるシーンは非常に多かったし、ポゼッション封じに関してもこの日に関しては後手に回った感は否めず。
ただ、嵌らなくともしっかりとアプローチをし続けたことでプレッシャーはかけられていたし、漏れた部分、カウンターになりそうな部分でエネルギーを惜しむことなく全力で戻ってカバーしたり、後ろが終着点となる寿人を監視下に置き、スルーを絡めた攻撃にもうまく対応できたことはよかった。次善策。
キーマッチアップとなると目されていた奈良輪-ミキッチは奈良輪君が非常に巧みな対応を見せて、ミキッチを途中交代に追い込んだ。一発での展開でハイサイドにポイントを作るのが特徴の広島のビルドアップ、そこでもたれると縦に速く打開力あるミキッチは怖い存在。
ただ、奈良輪君はそれを頭に入れて非常にクレバーな対応。基本絞ってCB-SB間の距離を保ちつつ、展開されることを予測してインターセプトやカットを狙う。これでボールが入る回数を大きく減らした。1vs1に関してもカバーも得て奮戦、スルーパスの対応もクイックネスを生かして通さず。
ほぼ完封といっていい出来。一つの武器を殺したことは横浜にとって大きな大きな価値があった。
てっちゃんのビッグセーブや裏へのボールに対してのリベロ対応も素晴らしかった。スコアを動かさない意義は言うまでもなく、人垣からのシュートもしっかりと見定め、DFラインを助ける飛び出しで後方からチームを支えてくれた。てっちゃんになら抱かれてもいいといってた人多数、わかる。
守備に関しては、押される展開だったりカウンターを浴びたにしても「良い対応が出来た」と思ってます。ラインを上げるときは上げて長いボールに対してうまく跳ね返したり、下げるときは下げてカバーしたり、臨機応変に出来たかなーと。センターバックもよかったよ！
攻撃に関しては回数こそ定常より少なかったにしても、外から崩す形が何度か作れたし、それが布石となってまなのゴールがうまれたのかな、と。起点を作り、パス交換からのダイレクトパスで内側のオーバーラップにてスペースを使う。これはチームの形。スペースを作るイメージの共有を感じられたシーン。
クロスボールがなかなかフィニッシュにつながらない部分はあったけど、これはまた入り方やつぶれ役みたいなイメージの共有が出来てくれば形になると思うし、今後に向けて修正できればいいかな。
後はマルキのコンディションが上がってきていること。フォアチェックを継続しつつ、ショートカウンターを生み出すコース限定をしっかりやり、腰を落としてのキープで富澤さんのミドルを引き出したりと、ゴールこそなかったけど、頼りになるところをみせてくれた。次からがしがしとってくれると！
俊様は終盤魅せたねぇ…余裕あるときの俊様は奪われない。かなり走ってるはずなんだけど…そんな状態で長距離ダッシュでの全力カバーには試合中ながらぐっと来てしまった。「チームで戦う」という言葉を実践してくれて、コメントもチームのことを考えて発言してくれて、俊様は本当に偉大。抱いて。
そしてまな！これを待ってた！まなスペシャル！優平君の釣る動きもあって、中に切れ込んでの右足！シュートフェイクでスライディングをいなしつつ繊細なタッチでシュートに繋げるまでの流れは秀逸。西川君のコメントでは無回転だったとか？遠征帰りでコンディション心配だったけどキレてたね！愛してる
本当に勝ててよかった。簡単なゲームじゃなかったけど、うん。ただ、まだ何も掴んでいない。大事なのはここから。このゲームの達成感を味わいつつ、目線は次に。ひとつひとつをこのゲーム同様に大事に戦ってひとつひとつ積み上げて最後に笑いたい。終着点はここじゃない。がんばろうがんばろう。
