横濱戦術四天王(仮)~マリノスの戦術を読み解く〜

横浜が誇る戦術四天王による、横浜F・マリノスについてのつぶやきをまとめます。 ちなみに、あと2人がみつかりません。

【今季、中村俊輔と共にリーグタイトルを獲りたい by 蒼井真理】 about 2013の中村俊輔について

少しだけ川崎戦を振り返る――はずが完全に寝落ちして月曜の朝。しかしどうしても土曜の試合で書き残しておきたいプレイがある。後半21分の失点シーン、俊輔が警告を受けたあのハンドだ

かつての中村俊輔は、もう少し飄々とプレイする選手だった。顔に似合わず負けず嫌いな一面はあっても、少なくともリーグ序盤戦の15位を相手に1-0から追い付かれそうなシーンで退場・PKになるプレイを選択するような選手ではなかった

今季は「中村俊輔らしくない」プレイやピッチ外の言動が、昨季にも増して目に付く。一番分かり易いのが「相手選手後方からの警告も辞さないラフなタックル」の多さだ。リードした試合終盤、味方のプレスが少しでも緩むと必ずそのプレイは見られる

あのラフなタックルや長い距離を走ってのカバリングは、瞬間的な危機察知の表れ以上に、「怒鳴り散らして周囲の怠慢を叱り鼓舞する」ことが不得手なキャプテンが選んだ、周囲への無言のメッセージだと私は解釈している

何が俊輔をそこまでさせるのか? 昨年11月、Numberに掲載された『中村俊輔のサッカー覚書・連載第3回「Jリーグ復帰後の難しさと発見」』の中で、俊輔はこんなことを言っていた
「戻りたいクラブがあるというのは自分にとって凄く幸せなこと。海外に出てそう思えたことが、ひとつの発見だったのかもしれない。イタリアでもスコットランドでも、いつもマリノスの試合は気にしていたし、日本に戻るならマリノスしかないと思っていた」中村俊輔

「ここに戻ってきたことで、クラブの伝統づくりを選手という立場でやれるところまではやっておきたいという気持ちが、自分のなかにある」中村俊輔

「あとここでどれぐらいやれるか分からないけど、Jリーグのこの環境のなかでメンタルを維持しながら自分を伸ばしていきたいし、タイトルを取ってマリノスに恩返しできればいい」中村俊輔

川崎戦後半21分のハンドに、俊輔の今季に懸ける並々ならぬ思いとタイトルへの執着を感じた。あるいは執念と言ってもいい pic.twitter.com/Eq2p3K7TVX

6月に俊輔は35歳になる。残されたキャリアが長くないこと、来年も今と同じパフォーマンスを維持できる保証がないこと、怪我などで一度落ちた筋力や感覚を取り戻すために若い頃よりずっと長い時間を要すること、そしてそれは中澤やマルキーニョスドゥトラも同様であることを、俊輔は知っている

今季、中村俊輔と共にリーグタイトルを獲りたい。中澤やマルキーニョスドゥトラと後の記録・形に残るタイトルを残したい。確かにどんなシーズンに終わってもそれぞれの形で記憶には残る。だがそれはいつか風化し色あせる

20年後、50年後のマリノスファンが記録を紐解いた時に、クラブにリーグタイトルをもたらした偉大なレジェンドとして俊輔や中澤、マルキーニョスドゥトラを知り、記憶することができるように。そして私たちが生きている間、いつでも振り返り笑顔で語り合えるように。リーグタイトルが欲しい

ホーム川崎戦の動員は、27,204人。今季最高だがまだ3万に届かない。ホーム4試合平均は23,599人。昨季平均の22,946人を上回ってきた。でもまだ足りない。チームはクラブ新記録の6連勝、中村俊輔があんなにも眩い輝きをピッチで放っているのに

もっと多くのサッカーファンに、今の強いマリノスを、そしてあの中村俊輔を見てもらいたい。誰が見ても今の俊輔は素晴らしい。少し前に「毎試合、股抜きとかやってるからスポーツ番組でも使ってほしいよね」と語っていた。本当に毎試合、自陣でも平気で股抜きや技巧的なフェイントで魅せようとする

あれは単なる自己満足や見せびらかしではなく、スタンドのファンをもっと喜ばせたい「凄い・また観に来たい」と思ってほしくてやっている(まあ永遠のサッカー小僧なので、単純にキレキレな自分が嬉しくてやってる可能性も否定できませんが)のだと、私は解釈している

部分的には過去の代表やセルティック時代を上回るパフォーマンスを見せている。何より、あれだけ「自分を輝かせるために周囲の献身を求めた」「俊輔仕様のチームでしか輝けなかった」彼が、チームの勝利のために見せる献身は、過去の俊輔を知る人にこそ感動的だ

今の俊輔をスタジアムで見ておかないと勿体ない。学校や職場で、他の趣味の場で、あらゆる知人友人に、今のマリノス中村俊輔の素晴らしさを説き伝えて、スタジアムに誘ってほしい

シーズン中盤・後半に向けて3万、4万、5万と動員を増やし選手を後押しして、最後は満員の日産スタジアム歓喜の瞬間を迎えたい。記録に残すのはもちろんだが、やはり同じ記憶を共有する人を、1人でも多く増やしたい

鹿島戦のお誘いチケット、勧誘に活用してください。トリメン会員は早割を使って「当日券だと2600円だけど、早めに声かけてくれたら1900円で行けるよ」と誘ってください。とにかくもっともっと多くの人に、今の俊輔を見ておいてもらいたい

【鹿島戦は1人1000円お誘いチケット!】5/3(祝)F・マリノスvs鹿島@日産スタジアム、自由席ペアが2000円! 販売は試合前日まで、ぴあやオフィシャルショップ年チケ提示で購入可。4/27の甲府戦でも販売! p.tl/LSVR

あ、川崎戦で書き残しておきたい、気になる事がもう1つあった。後半37分、中町に出された警告。【C3:異議】と記録されている。何を言ったのかしら。どうせまたドス黒いこと言ったんだろうな