蒼井真理
5連戦の5戦目は序盤の節目、リーグ4節アウェイ浦和戦。開幕3戦未勝利、13位の浦和と16位マリノス。勝って浮上の契機とするのは何れか、あるいは共に沈んだままか――浦和美園へユルユル移動中
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アウェイ浦和戦のスタメン
FW ユン、ウーゴ、渓太
MF 天野純
MF 扇原、ダビ
DF 山中、ミロシュ、中澤、松原
GK 飯倉
SUB:杉本、金井、下平、中町、海夏、イッペイ、伊藤翔
復帰予定だった喜田は前日練習で再び負傷、中盤は△形で扇原とダビのボランチ。ミロシュと飯倉は開幕からフル先発継続
J1審判・スタメン情報@j1referee
【浦和】
GK
1 西川周作
DF
38菊池大介
2 マウリシオ
5 槙野智章
3 宇賀神友弥
MF
16青木拓矢
15長澤和輝
10柏木陽介
FW
9 武藤雄樹
30興梠慎三
7 武富孝介
(Sub)
28福島春樹
26荻原拓也
31岩波拓也
11マルティノス
18山田直輝
22阿部勇樹
21ズラタン
浦和マルティノスはベンチスタートか。岩波拓也や阿部勇樹もベンチとは贅沢な…。サブGKは福島春樹――専修大で仲川輝人の1学年後輩でパントキックがすげー巧かった――榎本哲也はベンチ入りもできなくなったんだな
「中盤のスタートポジションは2ボランチだが、常に1枚は降りて1枚は前に出る。喜田が不在でもチームとしてやるべき事が変わる訳ではない。毎週3ポイント取りたいが、スタイルを貫いてチャンスを作り、ゴールを決めたい。浦和はポゼッション志向のあるチームだが、我々もそこで圧倒したい」アンジェ監督
「守備の時の中盤の形は▽から△に変わるが、ボールを回す時は変わらない。(浦和にボールを握られ)押し込まれてる時は守りやすくなると思う。(ダビと交互に)前へ出て行く回数は増えると思うので、そこで何ができるか。チームのやり方の中で自分の特徴を出したい」扇原貴宏
――ル杯 瓦斯戦で一定の手応えあった中盤△形への変更を継続。ボスや扇原のコメントから「マイボール時▽なのは同じ」だが鳥栖戦でアンカー扇原が狙い撃ちされた経緯もあり、ダビと2人で交互に前後する事で中盤トライアングルの流動性を高め、ハメ回避を狙う&守備時のブロック強度↑が狙いか
アウェイ浦和戦におけるマリノス側の注目ポイントは2つ、2ボランチの機能性と両WGの打開力。特にダビとユンにとっては次節からオリバーが登録完了しメンバ入り濃厚な状況下、この試合で結果を出さねば15連戦からは3+1の枠から外れカップ戦要員となる目算が高い
ル杯に続きオリジナルポジションがボランチでの起用となるダビは、中距離のサイドチェンジ精度や意外性あるドリブル、スルーパスなど「違い変化を作り出す」センスはボスにも評価されている模様。現状「中町より計算できる」というより多分に今日は「序盤の最終テスト」の意味合いの強い先発起用だろう
扇原もリーグ2度目の先発は再び「喜田不在」の試合。鳥栖戦の時にも「場合によっては最後のチャンス」と指摘したが、大津祐樹が既に合流を果たし、ル杯では吉尾海夏が存在感を発揮。中盤トライアングルが▽△何れにせよ3枠をめぐる競争は厳しさを増す。リーグ先発でのアピールチャンスは限られている
左WGのユンは、ここまでのリーグ3試合スタメン起用では結果を残せず。前節の鳥栖戦は63分で交代となった。柔らかいボールタッチや、セルフイッシュでないプレイ志向、終盤も落ちないゲーム体力など見るべき点もあるが、外国籍選手として期待される「個の打開力、違いを生み出す」プレイが見られない
「打開力、ゴールに直結するプレイは必ずしもWGだけに求められる訳ではない」「CFウーゴやIH天野純や中町の貢献の低さも等しく問題」という指摘もあろうが、ボスの志向やデザインされた攻めのコンビネーション、エリク時代から継続するベースとなる考えからも両翼WGには打開する力が最重要であり不可欠
ハーフスペースにSBを絞らせ起点を作り、IHが相手選手を動かしWGへのパスコースを作る手法1つとっても、またGK飯倉の進境著しいWGへ直接付けるフィードにしても、エリク時代と比較し「より良い状態でWGがボールを受ける」ためのメソッドの落とし込みと頻度は向上している
「WGがアウトサイドレーンでゴールを向き完全なる1対1」は難しいが「1対1.5」もう1枚のDFはIHやCFが牽制してどちらも見なければならない状況――くらいは作れる組織を、始動から50日でボスと選手たちは構築した。コレは瓦斯とのプレシーズン、開幕のC大阪戦でかなり衝撃的だった
「両翼WGだけの責任か」の指摘はごもっともだが、ウーゴは典型的ワンタッチゴーラでクロスをネットに沈めるのが最大の役割で彼の唯一に等しい存在価値。その1点に限ればリーグ屈指の存在であるのは疑いない。ボスもCFにはボックス内でCBと駆け引きしCBをゴール方向に引っ張る仕事を強く求める
アウトサイドレーンでWGがボールを持った際、CFが相手CBをゴール方向に引っ張るからバイタルが空きIHや逆サイドのWGが活用するスペースが生まれる。WGが縦に深く抉り平行あるいはマイナスのクロスを入れれば大きなチャンスになる。ボスはCFにサイドに流れたり、引いて受ける仕事はあまり求めてない
もちろん「高いレベルで両立させ臨機応変に使い分けられる」のが理想だが、ウーゴや伊藤翔はそこまでスーパなFWでないとボスも承知しての事だろう(伊藤翔にはウーゴのような特異なゴールセンスがないため、引いて受け捌くタスクも要求してる節あり)高いレベルで両立させられるFWは価格が2、3倍になる
アンカーやSBがハーフスペースでボールを受け、アウトサイドとセンター2つ「斜め前のパスコース」を選択する際、無論WGが相手選手を釣って中央のIHをフリーにさせる道もある。天野純や中町、ダビが「相手を動かすだけ」で自分が前を向き受けなくて良い訳ではない
だが大外のアウトサイドレーンはタッチラインを背に90°視野でゴールを向けるが、中央のレーンは相手からの監視が厳しく、複数の相手に囲まれ、より狭いスペースの中で動きながら精度の高い判断とプレイを迫られる。上手く背後を取ったり剥がせればGKと1対1となるが、難度は高い
よりゴールに近い場所、中央を固めるのは守備側の鉄則。WGがアウトサイドレーンで前を向き仕掛けるからこそ、そこに脅威があればこそ中央もフリーになりやすい環境が生まれる。その逆もまた然りだが、守備側の心理から見ても「外を捨てられる」「持たせても構わない」状況は怖さがない。混乱しない
エリクとアンジェにはWGに求める資質と役割には少なからず違いもあるが、継続性ある期待要求として「打開力、相手の脅威となる個の力」は間違いなくある。無論それが戦術の全てではないが、1つの大きな前提としてそれが機能しなければチームの枠や可能性、監督の選択肢や理想は大きく低減する
エリクはポゼッションへの拘りは薄くマルティノス(とウーゴ)の能力をフル活用するため、速攻からの順足クロスの優先度を高く置いた。ボスはよりポゼッションとコンビネーション志向が強く、代表監督時代からWGやWBに逆足の打開力ある選手を置いて打開のキーマンとする傾向がある(気がする
WGに高い個の打開力を求め、且つ現有戦力に不足を感じたからこそボスが就任し最初の補強要請は「逆足の右WG」オリバーだった。…あまり言いたくないが、齋藤学はエリクの時より今のボスの環境下でこそ数段高く評価され左WGとして期待されていただろう――全く今更な話ではあるが
ユンはこの浦和戦で結果を残さなければ、次の清水戦以降は左WGのポジションを遠藤渓太と争う事になる。ダビの評価如何ではメンバ入りすらできない可能性もある。ここまで見せた彼の「個の打開よりコンビネーション志向」からして一度カップ戦要員になればレギュラ復帰は尚更困難を伴うだろう
もちろん結果を求められチーム内競争を勝ち抜かなければならないのは遠藤渓太も同じ事。ユンも渓太も「1対1.5」の状況でパスを受け前を向くとこまでは一定値できている。そこは悪くない。ユンは最後の思い切りや周囲との意志疎通、渓太は狭いスペースでの判断。エリク時代よりオープン展開は少ない
大津祐樹の右IH適性も未知数。あるいはCFやWGでの起用もテストされるかもしれない。中盤より前は競争が激しく、誰も当確は打たれてない。願わくば今後の試合で各々が良いパフォーマンスを見せ、ボスが「仕方なく妥協し消去法で」起用するのでなく、ハイレベルで幅広い選択肢が得られますように…
3+1枠の関係で、扇原や中町のファンは「ユンユン頑張れ!」渓太やイッペイ、テルのファンは「ダビ頑張れ!」な状況であるとも言えるが、各々がそういった枠の関係は抜きに自分の力で居場所を見つけボスに必要とされる存在になって欲しいものだ
――未勝利のチーム全体のテーマとしては、ピッチコンディションの悪い三ツ沢3連戦の鳥栖戦でワースト内容、ル杯瓦斯戦はスコアレスながら再びチャレンジする姿勢は見せたので、埼スタのピッチでは勇気ある挑戦を見せる中でリーグ戦初勝利を期待したい。可能ならば複数得点で
ボスのアンジェも、決してお世辞や強がりでなく「選手たちの新しいスタイルに挑戦する姿勢を高く評価してる」し「今は結果よりも内容」だと言ってると思う。W杯予選の豪州代表と比べても、個々の後ろから繋ぐ意識と技術は優れているし短期間で咀嚼できている(無論、代表では難しいのは前提としてある
ショートパスを繋ぐ収める、タッチ数を減らす、相手選手を動かしパスコースを作る――俺らも驚いたけどボスもきっと「こんなに出来てる」って喜びや手応えはあると思うよ。やっぱ代表よりクラブ監督だなあ、と。特にGK飯倉の吸収成長の速度は凄く評価されてること間違いなし(代表のGKがアレだったので
あとはラスト1/3の精度とアイデア、そこに至るまでの精度や頻度も更に追求してゴールを奪い、理想のスタイルを体現する中で勝利を! 渓太とユンの両翼には特に期待。リーグ開幕3戦、一定の手応えは間違いなくあるから。浦和、埼スタのピッチ。今のチームが1つ契機を得るため相性的にも悪くないかと
「今シーズン取り組んでる新しいスタイルは 簡単に見えるかもしれないが、意外とプレッシャがかかってる中でプレイしている」飯倉大樹
――いや知ってる 知ってるww 全然簡単には見えてねえからwww
本当マジで今季の飯倉の新しいスタイルへの要求に対する適応・順応スピードは驚異的なレベルだよ! 少し前に自画自賛してたけど「飯倉大樹にしか務まらない」ポジションになりつつある。強いてリーグで挙げれば、今日対戦する浦和の西川周作くらいか
元日以来の埼玉スタジアム。キックオフ50分前に到着
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フィールドプレイヤもアップ開始。半袖は中澤さんとミロシュのCBコンビ。いつも通りバクスタアッパー指定席前売り2500円。視界もコスパも上々。マリノスの応援はできませんが
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アウェイ側マリノスのゴール裏。いつも通りの縦長、あるいは0.5ブロック狭いかな? 密度は高く最後列までビッシリ
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扇原はウーゴと2人笑顔でイチャコラしつつアップ中。とにかく扇原やユンユン、天野純あたりにはポジティブに、ファーストプレイでトチらず良い感じでゲームに入れる事を願う。もちろんミスっても飄々とやれるのが一番なんだけど
マリノスのスタメン紹介、浦和ゴール裏にブーイングしてもらえるのは中澤さんだけか。今日新たに、彼らに「嫌なヤツ!」と思わせる選手が出現せんことを
ホームの浦和ゴール裏。両後列スミ以外は中々の密度。メインとバクスタのアッパーには空席が目立つ
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アウェイ浦和戦のビッグフラッグ
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さあ己の信ずるスタイルを全てピッチに表現し、勇猛果敢にゴールを奪いリーグ初勝利を!
アウェイ浦和戦、間もなくキックオフ!
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